医学生の頃、「依存症」の話を聞いた。依存症とは何に依存するかはちがっても、おおもとの性格は同じだと言うのだ。つまりアルコールに依存する人がアルコール依存症であり、この対象が、仕事、恋愛、セックス、ギャンブルと様々ではあるが、元になる体質は全く同じだというのだ。そして、ときにその対象が変わっていく。
僕自身、何に依存しているのかと言えば、おそらく仕事に依存しているのであろう。それをワーッカーホリックという。仕事に依存している人はその仕事の世界で成功しやすい。すごく懸命に仕事にうちこむからである。水卜アナもワーカーホリックだという記事をネットでみたが、あのがんばりをみれば、確かにそうなのかもしれない。
ただ、仕事に依存している人が、その仕事にうまくいかなくなったとき、他の依存先を求めるようになる。タイガーウッズがセックス依存だと世間を騒がせたが、交通事故でケガをしてからゴルフの成績がうまくいかず、ゴルフから他に依存先を探したのかもしれない。
学生時代にこの話をきいてから、酒、薬物、ギャンブルは絶対にやらないようにしている。酒はもともと飲めないので心配ないが、一番おそれていたのはギャンブルである。ギャンブルにのめりこみやすい性格であり、はまったら一千万円でも一日に使ってしまうだろうと思う。この自分の性格にはかなり確信がある。このため、ギャンブルには手をださないと思いながら今まで生きてきた。
アルコール依存は、簡単に酒を飲まなければいいとわりきれるものではない。何かに依存しなければいきづらい性格。そこに問題があるからだ。依存しないためには、そこそこの興味が大切なのだが、そこそこだとあまり大成もしないのだ。
