市販薬で中毒死するんだ? | 耳鼻科医として、ときどき小児科医として

耳鼻科医として、ときどき小児科医として

以前にアメブロで書いていましたが、一時移籍し、再度ここに復活しました。専門の耳鼻咽喉科医としての記事を中心に、ときにサブスペシャリティな小児科診療のこともときに書いていきます。

 

 

睡眠薬などを大量服用して、自殺を図ることはよくある。医療機関でも一度に出せる薬の量などは制限されている。それでもためこんで一気に飲むという自殺はよくある。

 

その手の薬を大量に服用してもほとんど死なない。このように言われてきて、それを信じてきた。かなり大量の薬を飲まない限りは致死量には至らない。一気にそれだけの薬を飲むことはできない。それが死なない理由と言われてきた。

 

ところが、市販の薬100錠ぐらいで亡くなるんだとわかってしまったことは、自殺志願者にとっても、医者にとっても、ちょっとまずいことになってしまったなと思う。

 

薬名が公表はされていないが、似たような薬であれば、似たような効果がでるのではないだろうか。睡眠薬のようにちょっと危ない薬を市販することには賛成できないが、それで救われている患者もいるのである。

 

いろいろな店舗で少しずつ薬を買い求めることはできることだろう。しかし、そこにも何らかの購入制限が必要かもしれない。いくらでも買えてしまうというのを放置しておくべきではないことだろう。