3日目となった3月19日(火)は,「春高ボウリング」の第1日。


 朝9時までに受付やボール登録などをして,9時半頃から「団体戦(相当)」6ゲームを,3ゲームごとのレーン移動を挟む「前後半」に分けて行う。
 その後,「個人戦」の前半3ゲームまで行って,17時前後に終了する予定。「個人戦」後半3ゲームは,翌日午前中の実施になっている。

 100円テーリング的な有効時間帯の9~16時は,ほぼこの「春高ボウリング」に被ってしまうので,この日は基本的に見送るつもりではいたのだが,競技の流れと,シフト間のレーン移動に伴う「インターバル」次第では,近隣の郵便局を少し拾うことができるかも知れない。
 特に,「団体戦(相当)」の前後半の間は,丁度,昼前後にも当たるので,若干長目に設定されるかも知れず,1時間ほど開くならば,2~3局巡ることができる可能性が出て来る。
 例えば「団体戦(相当)」前半で,長男のいるボックスが速く投げ終われば,全体が完了するまでの時間がプラスされるし,後半開始時にも「練習投球」が設定されているから,そこまでの間は使えることになる。
 まあ,それでも「練習投球」も少しは見ておいたほうが,レーンの状態を把握するのにはいいとは思うのだが,そこは投げる本人が,取り敢えずこのシフトはどこ(どのライン)から投げ始めるか,を決めることになるから,そこまでの重要性はない。

 基本的には,どのレーンも「同じオイルパターン」から始まっているから,あとは「そのレーン独自のクセ」と「そこまでに投げた選手が使ったラインやボールのタイプ」で,どう変化したり違っていたりするのか,を読み解くことになる。
 後者は,右投げと左投げ(あるいは両手投げか否か),クランカーかストローカー(あるいはバックアッパー)か,ボールがリアクティブだけなのかウレタンもあるのか,等々の要素が複雑に絡み合い,専門的になり過ぎるため,ここでは割愛する。
 一方,前者については,やや「都市伝説」めいている部分もあるのだが,確かに存在するものだと思う。
 レーンは,そこに塗布されるオイルがどうのこうの,という以前の問題として,設置されて以降の使われ方で,その状態は千差万別となる。
 センターによって様々ではあるが,マイボウラーと一般客で,割り当てるレーンをそれぞれどちら側から,とかフロアごとに,という運用をしていることが多いので,それによって僅かずつとはいえ,レーンの表面に微小な凹みなどが生じる部分が違ってくる。一般的には,マイボウラーはレーンの外側から中央部に向けて曲がってくるラインに投げるが,多くの一般客は「ど真ん中真っ直ぐ」が基本だ。ちなみに,これ(ど真ん中真っ直ぐ)自体は選択肢として間違ってはおらず,そちら側の観点から言えば(ボール素材の特性上ではあるが)マイボウラーは真ん中を真っ直ぐには投げられない,というだけなのだ。
 また,一般客は勿論,マイボウラーでもシングルレーンで割り当てる場合,混んでいない場合は「詰め詰め」にならないよう,奇数レーンから,あるいは偶数レーンから,と「優先的」に割り当てるレーンが慣例化していることも少なくないため,アメリカン方式で投球した時に「左右(のレーン)差」を感じることにもつながりやすい。
 更に言えば,センター内の空調の効き方が場所によって異なることの影響や,出入口に近いか遠いかでの湿度の違いなど,色々な要素によって,レーンに塗布されるオイルが,表面にどのくらい留まるか,という差も生まれる。まめにメンテナンスが行われているなら,多少は緩和されて落ち着くのだろうが,ろくにメンテしていないと「オイル塗ってもすぐ染み込んでしまって,涸れっ涸れの『激遅』レーンになっちゃうんですよ……」(ホテルやゲーセンなどに設置されたレーンにありがちで,後から着任した知識のあるスタッフが嘆くことに)と,いうことになる。
 プラスチック製のシンセティックレーンでもそうなので,ウッドレーンならば尚更だろう。

 レーンについては,たかだか6年ちょっとの経験しかない筆者が語るのもおこがましいので,この程度にしておく。

 前日に打ち合わせたとおり,朝食は6時半からとしたものの,出発は8時過ぎと少し余裕を持たせた。
 長男は,体格的にかなり細身で,スタミナ不足を感じることも少なくない。部活動のコーチをしているプロショップスタッフのOBからも「もっと肉を食え(笑)」とよく言われている。疲れが溜まっている時などには,目に見えてスコアが落ちることもあったりする。
 そのようなこともあり,大会の時には,なるべくボールの運搬などで体力的に疲弊させないようにしている。尤も,2個入バッグぐらいは自力で運べないのは,今後困ることにもなると思うので,練習などの際には,まずは「ボールだけ2個入ったバッグ」くらいから徐々に慣らしているところだ。
 筆者は,両手にそれぞれ3個入バッグを持って……もできなくはないが,そんなにボールを持っている訳でもない。そこまでしろ,とは言わないが,2個バッグくらいはマイボーラーにとって「必修科目」だと思う。
 そんなこともあって,当家では基本的に2個バッグがデフォルト。勿論,奇数になることもあり得るので,カートの牽手に取り付けられる1個バッグも使ってはいる。

 3個バッグは,試しにシューズや小物も入るタイプとボールのみのタイプを1つずつ購入してはみたが,現在では「ロッカー内で保管するボールの入れ物」が常態化している。たまに筆者が「遠征」時に「右投げ用のパールとソリッドを2個持って行く」などで使うことがあるが(左投げは正直なところ「投げられれば何でもいい」タイプ),3個入れるとボールだけで20kgを超えてしまうので,バッグ本体と小物も合わせると25kgを超えることも想定される。配送するにも「重量ゆうパック」になってしまうし,飛行機で預ける場合も追加料金が発生しかねない。
 航空機の国内線預託手荷物としては,基本的に20kgを超えると追加料金がかかる(「スポーツ用品」なのでサイズは例外的に制限が掛からない)のだが,筆者の場合は,2大キャリアいずれも「過去の栄光」によって45kgまで無料で預かっては貰える。とは言っても,取り回しだけでなく,1個バッグを取り付けるのも難しいので,2個バッグに1個バッグを追加するほうが現実的だと思っている。
 そう考えると,3個バッグ×2+αが当たり前の「ガチ勢」は,空路移動での遠征時にどうやってんのかなあ……と思うのだが。

 閑話休題,「春高ボウリング」当日の送迎については,そういった「体力温存」という側面からも,できるなら,と考えてはいた。
 元々,電車での移動が予定されていたが,駅から少し離れていることもあるし,宿からでも歩けなくはないのだが,その移動で体力を削るのは勿体ない,と思ったのだ。

 今回は,筆者と長男の他に,顧問2人だから自家用1号車で足りたが,今後,チーム戦での遠征があった場合は,ちょっと難しいかも知れない。勿論,チーム戦を組む選手の家族なども車で来ている,とかなら問題はないのだが。
 先代の自家用1号車は,7人乗りのミニバンだったのだが,高校進学と相前後して5人乗りのライトSUVになってしまった。勿論,現地でレンタカーを借りるなら,人数に合わせて車種を選べばいいことにはなるが,その場合には現地までどうやってボールを運ぶか,という課題も生じる。

 初日の「下見」で「裏道」を把握していたので,「裏口入場」で「鈴鹿グランドボウル」へ。


 平日のためか,朝の通勤時間帯らしく,道路が多少混んではいたのだが,それでも宿から10分そこそこで到着した。

 

 

 「団体戦(相当)」は,今回の長男にとっては「団体戦」としてのファクターはなく,あくまでも「個人総合」の成績にのみ関与するので,「個人戦」に向けての練習みたいなものと捉えたほうが気が楽だろう。
 前半戦が,他のボックスに較べ,比較的早く終わったこともあり,小一時間は「昼休み」になると思われた。

 昼食は,前夜のうちにコンビニで買ってある,ということなので,昨年暮れの「学校対抗」の時のように,こちらが近くに買い出しに行くこともない。
 尤も,平田町駅の周辺に較べて,この「鈴鹿グランドボウル」近辺には飲食店も多いので,そこから「テイクアウト」することもできたな,と改めて思った。しかし今後,ここでの「大会」に参加することは,恐らくないだろう。

 ということで,その「小一時間」を使って近隣局で100円テーリングを敢行することに。

 

 

 時間的には,どうにか3局を巡ることができた。

 ここは「市部」なので,1局1ポイントにしかならないし,三重県の「マルチ」は今年度既に獲得済み。そんな中で3局程度回っても,周囲に未訪局が残るだけではある。

 しかし,鈴鹿市でのテーリングは初めてになる。
 平日を含む日程での遠征先なので,その街で1局も立ち寄らないのも如何なものか,という気もした。

 鈴鹿に来たのも,何かの縁。

 失礼ながら,こんな機会でもなければ,来ることがなかった街かも知れない。
 人口規模で見れば,三重県では四日市や津に続く第3の都市。
 「鈴鹿サーキット」というキーワードを知らない人も,かなりの少数派だろう。
 それでも,F1などには興味がない筆者のような人間には,なかなか「ここへ行こう」という動機付けが難しい街でもある。
 勿論,「あとはここに行けば(県別とか地方別の)郵便局制覇」などという自体になりでもすれば別だろうが,このところ三重県で立て続けにテーリングしているとは言っても,そこまでの域には程遠い。
 「ゆうちょ」から見た場合,三重県内の「ゆうちょ銀行」直営店があるのは,四日市と,人口では4番目の松阪で,2位の津と3位の鈴鹿にはない。県庁所在地で直営店がないのは,津だけである。
 ちなみに,三重県の市町村を人口順に並べると,現在のところ四日市,津,鈴鹿,松阪,桑名,伊勢(ここまで10万人以上),伊賀,名張(同5万人以上),亀山……の順である。亀山市が5万人を切っているのは意外だったが。

 その意味では,ボウリング場だけでなく郵便局(ついでにセブンイレブンなども)についても,鈴鹿市に「足を記す」ことができた,と言えようか。

 「団体戦(相当)」後半と「個人戦」前半の間にもインターバルがあり,そこそこの時間は取れそうだった。

 時刻的にも14時半を回ったところなので,昼には平田町駅の方向に向かったが,近鉄鈴鹿線の鈴鹿市駅(旧・伊勢神戸駅)方面に向かえば,集配局である鈴鹿局など2局くらい行けそうだ。
 特に鈴鹿局は,今回の遠征が決まってからの計画時にも,現地からボールを戻す際の「ゆうパック」発送で利用することも想定されたため,(受付時間帯などの)事前チェックの対象だった。

 しかし「団体戦(相当)」の調子が今一つで,「個人戦」での挽回を期したこともあって,ここでのテーリングは見送ることにした。
 どちらにしろ,近辺には多数の未訪局が残るから,いつになるかはともかくとして,今後まとめて巡るしかあるまい。
 鈴鹿市と伊賀市のボウリング場は「制覇」することになったが,「郵便局めぐり」としては「つまみ食い」に終わっているし,伊賀市に隣接する名張市は郵便局・ボウリング場とも手付かずのまま。更に,当初案として挙がった北勢地域も,過去に桑名や四日市辺りでちょこっとテーリングしただけだから,それらと絡める機会があるかも知れない。