こんにちは。

今回は月に1度のシリーズ「箱根路を駆けた名選手たち」です。今回紹介する選手は高木 登志夫(東海大卒)です。

 

高校時代から輝かしい実績を残しているスピードスターが中心となって、学生駅伝界の主役となっている東海大。しかし、東海大の本当の強さを支えているのは大学で強くなった叩き上げの選手たちなのです。今回紹介する高木はその象徴のような選手です。

 

今回はそんな高木の箱根駅伝を振り返ります。

 

〇高校時代

都立南多摩高校時代には3000m障害でインターハイに出場しています。しかし、この時は予選落ちとなっており、決して全国的に名の知れた選手というわけではありませんでした。

 

 

〇大学時代

■1、2年次

高校卒業後は東海大に入学した高木。同期には白吉や宮上、富田と全国高校駅伝に何度も出場している選手がおり、さらに1学年下には廣田、石橋、土屋など全国トップクラスの選手が集まってきました。高木自身故障に苦しんだこともあって、厚い選手層の中で存在感を発揮できない下級生時代となりました。

 

■3年次

下級生時代に表舞台には立てませんでしたが、闘志を秘めながらコツコツ積み重ねた努力が実り始めたのがこの3年次です。関東インカレ3000m障害で2位に入って一気に存在を知らしめると、全日本予選1組6位、箱根予選52位と目立たないながらも確実に役に立つ走りを続けます。

 

駅伝デビュー戦となった全日本6区では、シード権のボーダーライン上で襷を受ける厳しい状況でしたが、ほぼ同時にスタートした実力者、早稲田大の井戸相手に一歩も引かない走りを披露。見事にチームのシード権獲得に貢献します。

 

この走りが認められて箱根駅伝ではなんと復路のエース区間9区を任されます。結果は区間12位と手放しで喜べるものではありませんでしたが、順位はしっかりとキープし、チームのシード権復帰に一役買いました。

 

■4年次

同期が故障に苦しむ中、年間通して元気だった高木はもはやチームの柱へとなっていきました。持ちタイムも10000m28分台、ハーフマラソン62分台と主力と遜色ない水準まで上昇。駅伝では前回以上の走りを連発します。

 

全日本大学駅伝では唯一の最上級生として最重要区間の8区を任された高木。シード権を獲得できる6位とほぼ同時の5位、しかも後方から山梨学院大のニャイロが追いかけてくるという痺れる展開で襷を受けました。

 

しかし、大学で逞しく成長した高木はこの困難に打ち勝ちました。冷静に最後まで刻み続けてニャイロの追撃をクリアすると5位争いも制し、2年連続のシード権獲得の立役者となりました。

 

2年連続で9区を任された箱根駅伝でも、失速すればシード争いに巻き込まれるプレッシャーの中で序盤から区間賞ペースでかっ飛ばします。最後は足が止まって区間3位になりましたが、魂のこもった2人抜きの快走でした。

 

〇社会人時代

大学卒業後はDeNAに入社した高木。1年目からニューイヤー駅伝では最長の4区を任されると、2区カロキ3区上野の爆走により、なんと1位で襷を受けることになってしまいました。後方から服部勇馬(トヨタ自動車)、井上大仁(MHPS)、今井正人(トヨタ自動車九州)といった日本陸上界のスターたちに追いかけられる恐怖の展開でしたが、最後まで自分の走りを貫いて首位を死守。この走りは陸上界で高く評価されています。

 

また、先日、DeNA陸上部は駅伝から撤退し、個人種目に注力することを公表しました。高木はマラソンに軸足を移していくことになるでしょう。今後の活躍が楽しみです。

 

〇最後に

今回伝えたかったことは、高木のような叩き上げの選手が最後にはエリートチームの屋台骨となったという事実です。やはり大学駅伝はスター選手だけでは勝てないのです。今季の東海大にもそんな選手が現れるか、注目してみてください。

 

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こんにちは。

今年もいよいよ駅伝シーズンが目前に迫ってまいりました。ということで今回は体育の日に開催される出雲駅伝について、簡単に概要と見所を紹介したいと思います。個人的には出雲駅伝をテレビ観戦する際のお供としてこの記事を利用していただけると大変嬉しく思います。

 

 

◯基本データ

■名称

第30回出雲全日本大学選抜駅伝競争(通称:出雲駅伝)

 

■日時

10月8日(月)13:05スタート

 

■コース

6区間45.1km(詳しくは後述)

 

■出場チーム

日本全国より選ばれし20大学(関東からは前回の箱根駅伝の上位10チーム)

+

米国アイビーリーグ選抜

 

〇概要

出雲駅伝は全日本大学駅伝、箱根駅伝と並ぶ三大駅伝のひとつとして有名です。特徴としては区間、距離ともに三大駅伝の中で最も少ないことが挙げられます。したがって当駅伝ではエース力とスピードがレースの大勢に与える影響が大きいです。また、駅伝シーズンの開幕戦ということもあって優勝を目指した全力メンバーで臨むチームがある一方、経験の少ない選手の起用や今季成長した選手の初めての主要区間への抜擢など、いろいろと試すようなオーダーを組むチームも現れます。

 

 

◯区間紹介(主要区間は1区、3区、6区)

 

■1区(8.0km)

駅伝シーズンの幕開けとなる区間です。特に難易度が高いコースではありませんが、距離の短い出雲駅伝において出遅れを取り戻すのは至難の業であるため、重要な区間となっています。前回は東海大の阪口が区間賞を獲得。ここでライバルと目された青山学院大からリードを奪ったことが優勝に繋がりました。

1区に起用される選手は大きく3タイプに分かれます。

 

①ラストのキレがあるタイプのスピードランナー(理想的)

②勢いのある1年生(前回で言う東洋大西山)

③エース(出遅れを避けるために止むを得ず出陣)

 

 

■2区(5.8km)

距離の短い出雲駅伝の中でも最短の区間です。しかし、距離は短いと言えどもレースの趨勢を決める大事な区間です。思い切って前半から突っ込むことが好成績を残すカギになります。2区に起用される選手はだいたい2タイプに分かれます。

 

①期待のルーキー(短い区間で経験を積ませる余裕のあるチーム)

②超スピード型の主力(東海大館澤、中央学院大横川のような)

③故障明けのエース(なんだかんだ上位で走ってくれる)

※なお、前回大会は青山学院大のエース田村が健康な状態で2区に現れて大暴れ(2年連続の暴挙)

 

 

■3区(8.5km)

“華の3区”と言っていいでしょう。この区間にはエースしか出てきません。スピード自慢の若きエース候補が歴戦の猛者に挑む姿が見所です。3区終了時にどれだけアドバンテージを取れているかが優勝争いのカギとなってきます。ちなみに前回は東海大の松尾が青山学院大の下田、東洋大の山本修から逃げまくるという極めてスリリングな展開になりました。

 

 

■4区(6.2km)および5区(6.4km)

はっきり言って2区間まとめて紹介されるくらいのつなぎ区間です。ただ、優勝争いにおいては選手層の厚さがモロに出る2区間です。優勝争いをしていないチームにとっては駅伝の経験値を積むための区間と言っていいでしょう。4区および5区に起用される選手はだいたい2タイプに分かれます。

 

①2年生以上の駅伝の出走が初めての選手(ひっそりとデビューを果たす)

②大学での実績に乏しいエース候補の下級生(楽なところで自信をつけさせる)

※なお、前回の東海大は4区鬼塚、5区三上と贅沢すぎる2人を起用。格の違いを見せつけた。

 

■6区(10.2km)

最重要区間です。アンカー区間にして最長区間ということで何度も大逆転劇が起きています。トップと30秒から1分差くらいであれば逆転が可能であると見ておいてください。6区に最も走力の高い選手を置きたいところですが、5区までに差が開きすぎると死に札となってしまうことからなかなかそういった配置がしづらいという背景もあります。それでも6区にエースを置けているチームは相当強いと見ていいでしょう。6区に起用される選手はだいたい2タイプです。

 

①大エース(置けたら勝ち)

②スタミナに自信系上級生(先頭で襷をもらえることを祈るのみ)

 

 

 

楽しんでいただけたでしょうか?

 

出雲駅伝の紹介は以上となります。10人のエントリーが発表され次第、各チームのオーダー予想もしようと考えておりますので、また読んでいただけたら嬉しいです。

 

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こんにちは。

今回のテーマは「中島怜利と中島大就の不思議な縁」です。

東海大3年の怜利と明治大3年の大就。2人の中島には苗字や学年だけには留まらない共通点があります。

 

まず、走りのタイプが似ています。今でこそ2人とも距離の短いトラックでも好タイムをマークしていますが、元来は距離の長いロードを得意とする選手。大学でもいきなり20km超のレースで結果を残しているところも同じです。

 

また、出身高校が隣県同士の駅伝強豪校というのも縁を感じます。大就は広島の超強豪校、世羅高校で1年次から主軸として活躍します。3年次の全国高校駅伝では超ハイレベルの1区を区間3位で走破。大会記録を更新しての優勝に大きく貢献しました。

 

一方で怜利は岡山の倉敷高校に進学すると、2年次にレギュラーを掴みます。3年次の全国高校駅伝では6区2位の好走を見せるとチームも3位入賞。翌年の全国制覇に繋がりました。

 

この年は東海大のスカウトが大盛況だった年でした。全国高校駅伝の1区を走った選手の上位6選手のうち、なんと大就を除く5選手が東海大に進学したのです。逆に倉敷高校のレギュラーとはいえ、目立ったタイムを持っているわけではなく、主要区間も走っていなかった怜利が東海大に進学したのも不思議な縁を感じます。

 

ここまで2人の共通点を紹介してきましたが、大学入学後の道のりは対照的です。

 

大就が進学した明治大は低迷からの立て直しを図っている最中。大就は1年次から主力としてチームを上向きにするべく奮闘しています。特に予選落ちとなってしまった2年次には明治大の代表として、学生連合で走っています。

 

 

一方、怜利が進学した東海大は全チーム中最強の選手層がある大学。圧倒的なスピードを持つ選手たちの中に埋もれないように、なんとか自分の存在を示さなければなりませんでした

 

そしてそれができるのが怜利でした。

 

1年次から“山下り”にターゲットを絞ると、見事に箱根6区の出場権を獲得。スピード自慢の同期達が苦戦するのを横目に59分台の好走を見せると、翌年は58分台とパワーアップした走りを披露。いずれも悪い流れを断ち切っています。

 

3年次に入ってさらに力をつけている2人。大就は10000m28分30秒台の好タイムを記録し、さらに頼れる明治大の柱となりつつあります。怜利も5000m13分50秒台を連発し、スピード駅伝の出雲や全日本への出走も視野に入ってきています。

 

大学でのここまでの道のりは異なりますが、チームを背負うことになるのは2人とも同じ。特に全日本大学駅伝ではロング区間での直接対決もあるかもしれません。中島怜利と中島大就。2人の戦いに注目してみてください。

 

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こんにちは。

今回は“高校”に注目したシリーズの最終回

箱根ランナーを多く輩出している高校を紹介します。

 

 

〇西脇工業高校(兵庫県)

■主な出身選手

苗村隆広(中央大4年)

藤田大智(中央学院大3年)

加藤淳(駒澤大2年)

三浦拓朗(中央大1年)

 

“古豪”という表現がしっくりくる高校です。箱根路にも何人も卒業生を送り込んでおり、そのタイプもスタータータイプから終盤区間向きの選手まで幅広く揃っています。今年中央大に入学した三浦は久しぶりに本格派エースとしての期待がかかる選手です。

 

 

〇浜松日体高校(静岡県)

■主な出身選手

金原弘直(順天堂大4年)

太田智樹(早稲田大3年)

太田直希(早稲田大1年)

鈴木尚輝(順天堂大1年)

 

松村兄弟(順天堂大)や木村慎(明治大卒)、現役学生では太田兄などオールマイティに活躍できるエースを輩出している高校です。また、順天堂大へ進学する選手が多いことも特徴です。

 

 

〇藤沢翔陵高校(神奈川県)

■主な出身選手

二井康介(中央大3年)

小坂太我(日大3年)

鈴木大海(創価大2年)

加藤直人(国士舘大2年)

 

神奈川県の強豪校です。ここの卒業生も大エースになることは少なくとも、毎年のように中堅校でいい働きを見せています。今季も二井、鈴木、加藤と飛躍が期待できそうな選手が揃っており、要注目です。

 

 

〇八千代松陰高校(千葉県)

■主な出身選手

富田浩之(青山学院大4年)

長谷勇汰(國學院大4年)

羽生拓矢(東海大3年)

佐々木大輔(明治大3年)

 

かつて花澤賢人(順天堂大卒)と羽生のダブルエースで都大路を沸かせた高校です。ここの卒業生は大学では下級生時に苦労することが多いですが、上級生になってから強烈な輝きを放つことがあるので、最後まで見逃せません。

 

 

〇洛南高校(京都府)

■主な出身選手

三原卓巳(日体大4年)

阪口竜平(東海大3年)

清水颯大(順天堂大2年)

吉田匠(早稲田大2年)

 

京都の古豪です。この高校は3000m障害に力を入れており、現役の三浦選手(高2)が高校歴代3位の好タイムを叩き出しています。卒業生の阪口や吉田も学生トップクラスの舞台でしのぎを削っています。

 

これにて今回のシリーズは終了します。いかがだったでしょうか。

次回はまた、単発記事を書こうと思いますのでまた読んでください。

 

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こんにちは。

今回は“高校”に注目したシリーズの第三回

箱根ランナーを多く輩出している高校をどんどん紹介していきます。

 

 

〇佐久長聖高校(長野県)

■主な出身選手:

關颯人(東海大3年)

名取燎太(東海大2年)

相馬崇史(筑波大2年)

中谷雄飛(早稲田大1年)

 

日本で最も駅伝が強い高校と言えば佐久長聖高校です。この高校の凄いところは毎年のように世代を代表するエースが誕生するところです。日本のトップ選手として活躍する上野裕一郎、佐藤悠基、村澤明伸、大迫傑。みんな佐久長聖高校の卒業生です。現役学生も關、名取、中谷と3代続けて全国高校駅伝のエース区間1区で区間賞を獲得しています。

 

 

〇水城高校(茨城県)

■主な出身選手

中島公平(城西大4年)

川澄克弥(大東文化大3年)

鈴木聖人(明治大1年)

片根洋平(大東文化大1年)

 

中堅校の主力選手を数多く輩出している高校です。中島や川澄は下級生時代には駅伝で活躍できないこともありましたが、今は主力としてチームを引っ張っています。鈴木や片根も彼らのように逞しく成長してほしいですね。

 

 

〇須磨学園高校(兵庫県)

■主な出身選手

堀尾謙介(中央大4年)

福田兼士(法政大4年)

西川雄一朗(東海大3年)

佐伯涼(東京国際大2年)

 

兵庫県で西脇工業高校と激しく先頭争いを繰り広げている高校です。ここは高校時代にスピードを磨いている選手が多いのが特徴です。そして大学で徐々にスタミナを身に着け、スケールの大きな選手へと育っていきます。

 

 

〇世羅高校(広島県)

■主な出身選手

中島大就(明治大3年)

新迫志希(早稲田大3年)

山口和也(日体大3年)

吉田圭太(青山学院大2年)

 

中島世代が高校3年生のときに全国高校駅伝で「神の領域」と言われた大会記録を更新した高校です。そのときの主力は大学で必ずしも順風満帆に行っているわけではありませんが、それぞれのチームでもがきながら一歩ずつ前に進んでいます。また、実業団最強ランナーのビダン・カロキもこの世羅高校の卒業生です。

 

 

〇東農大二高校(群馬県)

■主な出身選手

西山和弥(東洋大2年)

千明龍之佑(早稲田大1年)

栗原啓吾(中央学院大1年)

 

現役の箱根ランナーが多いわけではありませんが、注目していかなければならない高校です。西山、千明と2年続けて学年トップクラスの選手を育て上げている指導力は、昨季スーパー中学生としてトラックで中学記録を更新しまくった石田洸介選手が進学先に選んだことからもわかります。

 

 

〇鳥栖工業高校(佐賀県)

■主な出身選手

大坪桂一郎(駒澤大3年)

宗直輝(神奈川大3年)

井出孝一(神奈川大2年)

森智哉(中央大1年)

 

絶対的なエースはいなくとも、全員がしぶとく粘るレースを展開することで、高校駅伝では毎年のように入賞争いをしている高校です。大学駅伝で華々しく活躍することは少ないですが、堅実にチームを支えてくれる選手が多い印象です。

 

 

今回はここまでにします。次回が最終回となる予定です。お楽しみに~。

 

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