私個人の感想です。
謎めいたドラマだということで期待させたVIVANT。第1話でつまらなかったので見るのを辞めました。多くの有名俳優を使い、外国ロケで莫大な製作費をかけた割には、大したことはありませんでした。政治で言うなら事大主義的なものです。事大主義とは、「明確な信念がなく、強いものや風潮に迎合することにより、自己実現を目指す行動様式である。」というものです。
連続する危機を次々と脱するのですが、どれもこれもセンスがありませんでした。阿部寛と二階堂ふみと堺雅人が汚物漕で危機を回避するシーンで、その汚い画面に閉口し、一気に醒めました。ユーモアのつもりなのかどうかしませんが、いわば葬式で下品なコントをするようなものです。
第1話のラストシーンで最後のメインキャストとして登場したのが、なんと二宮和也。二宮は硫黄島からの手紙やブラックペアンなどの演技がどうもチンピラ風でしたの好きになれない俳優です。
阿部寛の演技は下町ロケットやドラゴン桜2でもそうでしたが、とにかく濃すぎるのです。芝居がかった大仰な口調は、一言人発するたびに「かっこよく話しているだろう」というのが見え見えで疲れます。結婚できない男1やHEROの時のような抑え気味の演技が向いているのに演出がそれをさせません。
役所広司もきっと福澤克雄好みの絶叫演技をするでしょうね。
二階堂ふみは場面にそぐわない生意気な様子でしたのでうんざりでした。
堺雅人は情けない銀行員でした。半沢直樹では第1話から凄腕銀行員で今後に期待させましたが、VIVANTはこれからどうなるかはともかく頼りない感じでした。
トラックを使って脱出するときに替え玉を使うのも、今まで使い古された手法でした。それにして運転手があそこまで逃げるのは不自然でした。
福澤克雄の道楽にTBSが突き合わされた感じですが、すでに半沢直樹2で監督としての技量は下り坂でしたがいまだ局内では絶対的権力があるようです。でも生み出す作品は、絶叫怒号怒声が熱演だと勘違いする俳優を起用しているだけで、深みがないですね。
大コケする予感です。