Mさん(化学物資のエキスパート)は、
イソシアネートによる健康被害の実態を2年近く調査している。
その際、近年の被害者の声を現場まで出掛けて聞くこともあるが、
過去の新聞記事も重要な資料になる。
中には、火災現場で亡くなった人の死因は、
ウレタン製品が燃えて発生した青酸ガスである、とした記事もある。
時々、レポートを見せてもらうが、水面下で健康被害が広がっている実態に驚く。
Mさんもそうだが、インクに含まれるイソシアネートに反応する人が多い。
Mさんは、プリントアウトした資料は、半日外で干して、インクが紙に定着するのを待つ。
柔軟剤などの香害は、むしろ匂いが合図になって避難ができる。
ウレタン製品には、残留しているイソシアネートがあって、
熱、摩擦、水分などの刺激で放散することがある。
例えば、アイロン台マットがウレタン製だと、放散は免れない。
電磁波と同じように、それを感知する人は、ダメージを受ける。
自動車は、ほとんどがウレタンフォームで作られている。
以前、車中の人が亡くなる、車両火災があった。
車両は一部しか燃えておらず、水没でないから、ドアは手を伸ばせば開くだろうに、
なぜ逃げずに亡くなったのか。
Mさんは、ウレタン製のクッションひとつが燃えて発生する青酸ガスで、
人は逃げ遅れて死に至る、という。
青酸ガスは、高濃度であれば、1分前後で、身動きが取れず、呼吸が停止する。
私は、車両火災の死因には、一酸化炭素中毒より、青酸中毒が疑われるべきと思う。
それは、ウレタン製品に溢れた家で暮らしている昨今、住宅火災でも言えることだ。
近頃、有害化学物質や有害電磁波と、
ただの化学物質と電磁波と差別化した表記が増えたように思う。
自然界にも化学物質や電磁波があるわけで(それらが無害とは限らないけれど)、
コロナ禍で言われる「正しく恐れる」という意図があるように思う。
差別化することで、それまで無関心だった人に、アプローチしやすい、という面もある。
「正しく恐れる」。理に適ったいい言葉だと思う。
ただ、正確に言うなら「リスクを知って、正しく恐れる」、だと思う。
日本の企業や経済界は、リスク(危険)を知らせたなら、
国民はやみくもに恐れるばかりと思っているらしい。
人は、化学物質も電磁波もリスクを知れば、
正しく恐れる知恵と勇気を持っています。
