約束の日。 | アーシングエブリナイト

アーシングエブリナイト

10年間、夜は導電性シートを使ってアーシングをしながら寝ています。目覚めた時、ゼロボルトの脳とカラダは純正の私そのもの。紡ぐ言葉も私そのものでありたい。

物心ついてから、小学校1年生まで、ずっと一緒に遊んだ友だちの女の子がいた。

その日、急いで学校から帰ったが、引っ越した後だった。

しばらく、一緒に隠れんぼした家の周りの物陰を、ひとりうろうろしたのを覚えている。

 

数か月経って、友だちが死んだと、遊び仲間の男の子から聞いた。

引っ越した先で、母親は寂しくて鬱病になり、友だちとその妹を道ずれにガス自殺を図った。

亡くなったのは友だちだけだった。

私がそのことを知ったのは、葬式が終わった後だ。

式には父が参列した、と母から聞いた。

 

数年して、母が、友だちの母親が女の子を生んだと言った。

 

それから10年経っただろうか。

母の家で、一枚の家族写真を見つけた。

死んだ友だちに似た感じの娘2人と、見覚えのある友だちの両親が写っていた。

私は、ふーんと眺め、母は何も言わなかった。

 

また月日が経った。

友だちの母親が亡くなった、と母から聞いた。

家族写真で、母親はひとりだけつまらなそうに立っていた。

そこからゆっくり踵を返すと、いなくなった。

 

私の心は、長い間、死んだ友だちよりも、母親に囚われていた。

後から生まれた女の子の存在は、私の心を更に悩ませた。

でも。

母親の死で、呪縛から解かれた。

 

母親は、引っ越す前から鬱病だった。

それを知っても、これは、私の考える私のための結末だ。

母親はずっと、幼くしてこの世を去った娘に会う日を待っていた。

母親の逝った日は、夢の中で娘と決めた、約束の日だった。