その家の、そのテーブルの、その椅子に座るのは憂鬱だった。
天井に付いたシーリングライトは、私がいつも招かれる椅子の丁度真上にあった。
ライトまでの距離は、座った状態で、頭から1メートル半くらい。電球の取り換えを手伝ったことがあるが、蛍光灯だった。
手元が明るいのを好むのか、家主は昼間でも明かりをつけている。
私は、そこに座ると、頭が熱を持って、ボーっとしてくる。眠くなる。まぶたが落ちる。まぶたが落ちるから眠くなるのか。その境がわからないから、普通の眠気と違う。
蛍光灯の明かりは全面に照射するので、斜め前に座る家主が平気でいるなら、私だけの問題だ。
家主が席を外した時、明かりを消したことがある。昼間だったし、明かりがなくても支障はない。と、勝手に思った。
戻った家主は、あらあら、と明かりをつけた。
生あくびを堪えながら、会話を続けた。
電磁波測定器を持つ電気工事士にこの話をすると、勉強机で頭が痛くなる子供の話をしてくれた。
小学校入学時に買ったこの子の勉強机には、スタンド式のLEDライトが付いていた。蛍光灯とLEDは性質の違う電磁波を出している。どちらにしろ、勉強机に取り付ければ、子供の頭に光源が近すぎてしまう。
電気工事士は、親に測定器の数字を見せ、ライトを子供から離すように、そして、頭が痛いのは他に原因があるかもしれないが、まず、そこを改善してみて下さい、とアドバイスしたと言った。
現代の体調不良の原因は、一つ一つ疑いのあるものを取り除いていかないとわからない。
その人は、いつも言っている。
