自分の性別を解っていなかった…かも知れない | 魂の世界に生きる

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私が内なる世界と呼んでいたものは、魂の世界だった。

稲田は未だに、女性に対する本音が見えていません。

数日間、考え得る方向性からアプローチを試みたものの、全く答えに至る道筋は見えませんでした。

「惜しい!」と感ずるところまでは行くのですが、どうしても「これだ!」に到達出来ません。

解っている部分を箇条書きにしてみます。



・意識の奥では男性と女性を区別していない感覚が在る

・表面的に男性と女性を区別しているのは、「性の対象となり得るか」の一点のみ

・「女性はヤれてナンボ(ヤれなきゃ“意味”が無い)」という考えを持っている

・「(性の対象になり得る)女性に触れたいし、触れられたい」という欲求を持っている

・「(性の対象になり得る)女性と一体化したい」という欲求を持っている

・“意味”とは、「ヤれる事に価値が在る」という事ではなくて、「ヤれない」という制限を持たせている原因それ自体の事



一番下は内容が難解かと思うので補足します。

「○○じゃなきゃ意味が無い」と言うのは、すなわち「自分は○○を制限している」と言う事なのです。

稲田は「女性はヤれなきゃ“意味”が無い」と宣っていますから、稲田は「何らかの“理由”で女性と性的関係を持つ事に制限を掛けている」という事です。

その“意味”は“理由”に直結します。

制限を掛けている“理由”を自らに知らしめる為に、自らに「女性とヤれないと“意味”が無い」と考えさせているのです。

従って、性的な関係を持とうが持つまいが、そこに“意味”はありません。

だから、考えている通りに何人の女性とヤったところで無意味なのです。



…ここまでは過去に何度も到達した結論です。

そうであるが故に途方に暮れていました。

そこで、少々ブッ飛んだ可能性に目を向ける事にしてみました。



「自分は、自分の性別を解っていない(自覚していない)んじゃなかろうか」



…という、ブッ飛んだ可能性です。

性同一性障害という言葉がありますね?

あれは自分が自覚している性別と、身体的な性別が一致していない状態です。

でも、「自分は男性(女性)だ」という自覚は在るんですね。

しかし、稲田はよくよく感じてみると、「この身体的特徴からして男性だから、男性という事にしておこう」…程度のものなのですよ。

「人にお前は男だから」と言われたから、自分を男性だという事にした…みたいな。

「自分は男性だ…という自覚が在るのかどうか」と問われたら、正直なところ非常に自信が無い。

無論、「自分は女性だ」という自覚もありませんよ。

稲田が女性を見る時、「自分は男みたいだから、女に関心を持たないと」…みたいな事を無意識に考えているのかも知れません。



他人の価値観で見たら、自分は男性だ。

しかし、自分の価値観で見たら、自分の性別は何なのか?



…何か恐ろしい話になって来たなぁ。

無性とか中性って有り得るんだろうか。

単に自覚が無いだけで、結局は男性という事に落ち付くのか。

感覚的に自分を女性だと認識している可能性はほとんど無い。



自分の性が何であっても、稲田はそれを受け容れる用意があります。

何だかバカげた方向に行ってますけど、取り合えず自分の性を“感じて”みる事にしましょう。