潜在意識を自らに有利に作用させる鍵は、常に本音になる事 | 魂の世界に生きる

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私が内なる世界と呼んでいたものは、魂の世界だった。

「潜在意識は重力と同じく、常に作用し続けているものであって、それは本音にのみ働きかける」

…という前提(稲田の中では完全な事実ですが…)で話を進めます。

潜在意識が本音にのみ働くのであれば、やる事は「自分の本音を観て、自分に正直になり切る事」の一つしかありません。

これが潜在意識を意識的に活用しようとした場合の唯一の手段であります。

肝要なのは、「問われるのは本音のみ」という部分です。

ひたすら本音だけを辿り続けて、これ以上深く立ち入る事が出来ない場所。

それが自分の真の本音であり、潜在意識を活用する事によって真に実現させたかった願望であります。

ところが、本音を辿ると必ず自分にとって都合の悪い(仮の)本音に何度も行き当たります。

強く欲しているはずのものを拒否していたり、恐れていたり、憎んでいたり…と、つい目を背けたくなる本音がが次から次へと湧いて来ます。



「その様な否定的な本音を“持っていたら”願望は実現しない」



これは稲田も勘違いしていたところでありますが、確かに“持ち続けていたら”真の願望は実現しません。

その場で持ち続けている本音が実現し続けるでしょう。

しかし、“持っていたら”と“持ち続けていたら”の意味の違いに注目です。

誰もが否定的な本音を持ち得ますが、持ち続ける事は強制されません。

だから、本人の決断によって何時でも何処でも手放す事が可能です。

持ち続けている事は駄目でも、持っていた事自体を「自分は駄目なのだ」と責める必要はありません。

直ちに手放せば駄目な自分など何処にも存在しなくなりますので、「何で自分はこんな物を持っていたのか」と自分を責める暇があるならさっさと手放しましょう。

その手放す方法とは、「自分はこの様な否定的な本音を持っていたのだ」という事実を認める事です。

これでその否定的な本音は手放され、さらに奥の本音を辿る事が可能となります。

その後もまた別の否定的な本音と、肯定的な本音が螺旋階段を下る様に顕れて来ますが、思考や感情がどの様な建前で訴えかけて来ようとも、それを認めつつひたすら本音にのみ注心し続けます。

そうして自分に正直になって行き、正直になろうとする自分を好きに、そして信頼する様になって来ると、本音が拓かれるスピードが加速します。

「こいつ(自分)には何を言っても大丈夫。何時もちゃんと聞いてくれるし、答えてもくれる」という状態になれば、もう自分の中から“不可能”とか“不信”という感覚が無くなり、代わりに“可能”や“大丈夫”が前提となります。



これは「確定的な事実」だと断言します。

それはすなわち、「自分は潜在意識の作用を活用する事が出来る」という宣言でもあります。

「そんな事信じられません!」とか、「無理矢理そう思い込んでいるだけだ!」という反応が起こるなら、「稲田の言葉を否定する本音を持ち続けている」という事実に意識の目を向けてください。

そして、「まさにその否定的な本音の通りの現実が展開されている」という事実に、肉体の目を向けてください。

両方の目は必ず一致するでしょう。

反対に、稲田の言葉に対し「そんな事当たり前だと思っていた」としながらも、何処となくウキウキする様な気持ちがあるならば、この場合にも意識の目と肉体の目の一致を見ているでしょう。