RPG(ゲーム)という迷宮へのいざない
※嬉しい対談が始まった。どせいさんのマスコットが可愛い。※羽生選手も影響を受けた"MOTHER 2"の一場面。MOTHERシリーズでは人気キャラ第1位のどせいさん。「RE_PRAY横浜」が終わり、"notte stellata2024"の公演が迫ってきた。"RE_PRAY"では、アイスショーというより大きな試合でも観ているような緊張感が漂っていて、満足感と同時に良い意味での疲労感も感じた。"FaOI 2022"後のインタビューで「究極の演技とは?」と問われた羽生選手は、「僕はアスリートなので。やっぱりフィギュアスケートは芸術性も大事かもしれないですけど、間違いなくスポーツではあるので、そのスポーツでもある緊張感とかも、アイスショーでも羽生結弦のスケートから常に感じていただきたいなって思っています」と語っていた。あれから2年、プロ転向後も全くぶれない羽生選手のポリシーには敬服する。"RE_PRY"大楽の『破滅への使者』クジャ様の「美」と死闘は、技術と芸術が融合した最高峰の演技として、後世の語り草になることだろう。※ゲームから飛び出してきたようなクジャ様。すっぴんでも美肌ランキング1位に輝く奇跡。"RE_PRAY"を見た影響で、それ迄全く関心のなかったRPG(ゲーム)に嵌ったファンは多いことと思う。自分も羽生選手が演じる"MEGALOVANIA"のサンズ戦を観てゲームの"UNDERTALE"(アンダーテール)を実際にプレイしたいと唐突に思ったのだが、今では「知ってよかったゲームの世界」である。それ迄ゲームというのは子供の遊びであり、玩具の延長線上にあるものだとの認識だったのだが、中には芸術作品のようなものも数多く存在することが分かった。『エストポリス伝記Ⅱ』のように、マニアックだったゲームが羽生選手が曲を使用したことにより広く知られ、その素晴らしさが再認識されたケースもある。羽生選手が昨年のnotteインタビューで「自分は媒体」と語っていた言葉が印象に残っているが、「エスポリⅡ」や「アンテ」も、強力な媒体である羽生結弦によって輝きを増したともいえるだろう。今自分が嵌っているゲームは、名作「MOTHERシリーズ」の完結編、ニンテンドーの"MOTHER 3"である。※レトロなゲームだが内容は斬新。約20年近く前の古いRPGであるが、先月末にオンラインでも遊べるようになった。制作者は今話題の糸井重里氏で期待を裏切らない作品であるが、大ヒット作"MOTHER 2"のように明るく楽しい要素は少なく、どちらかと言えばヘビーな部分が多い。作中では、金の亡者を生み出す資本主義の批判や、全体主義への警告とも取れる描写や、LGBTや動物虐待の場面などがあり、子供がプレイするには少ししんどいかもしれない。しかし、現代社会の構造がどうなっているのかが何となく分かり、退屈な社会科の授業を受けるよりはよほど勉強になるだろう。MOTHERシリーズの魅力は上質な音楽とギャグがいたるところに散りばめられていることで、糸井氏のセンスの良さが光っている。自分のように古い大人でも十分に楽しめるので、ぜひお薦めしたいゲームである。(※ニンテンドーの回し者ではありません)"MOTHER 3"ではアニメの『ワンピース』で見たようなシーンがあり、若き日の尾田栄一郎氏も、『アンテ』の作者Toby Fox(トビー・フォックス)氏のように、MOTHERシリーズから強い影響を受けたのかもしれないと思っている。※名前が似ている。どちらも不良のボス、主人公に敗れたことで改心する。※「MOTHER 3」でサルを奴隷として操り、首輪の電気ショックで虐待する場面。※ワンピのアニメ、奴隷オークションに掛けられる人魚の少女、首には自爆装置がつけられている。色々と妄想は膨らむが、アイスショーがきっかけで始めたゲームの世界という迷宮を、もう少しさ迷っていたいと思っている。何十年も全く興味がなかったRPGと自分を結び付けた羽生選手、彼はやはり媒体である。,.