私は主人が亡くなるまでずっと、NHKの「ドキュメント72時間」を見ていました。
年末に入るスペシャル番組なんかは、
いろんな人間模様が見れるのが面白くて好きだった私は、主人にも見てもらってる感じでした。(主人が好んで見ていたか…はわからないのだけど)
その中でとても印象深かった、
いつか行ってみたいなぁって、ぼんやり思ったのがここだったんです。
長女が大阪へ出たことで、それが実現出来る運びとなり、
そこへ行ったのが3年前の今日でした。
【飛び石】、
これを主人に見せたかった。渡らせてあげたかった。
うちにもカメがいるからってわけじゃないけれど、
カメの石、私も主人もなんとなくこんな可愛らしいものは好き。
いや、主人はそうでもないだろうけど、
私が好きだったから…
それを知っててその気持ちに付き合ってくれる感じがありました。
それが私の幸せでした。
この、一人で行った日はとてもとても良い天気でしたが、
まさかの私は4日連続京都へ通い、それは4日間ともに晴天で、5日目からは雨だったので、
この上なく下見が出来たと、
とても良いシュミレーションになったと、私は3ヶ月後の『主人との再訪問』をとても楽しみにしていたんです
夫婦であれば誰にだってこんな思いはあると思うけど…
自分じゃないのよ。
いつもいつもクタクタになるまで働く毎日の主人に、
こんな素敵なところ、目新しい世界を見せてあげたかった。
歩かせてあげたかった。
私はその姿を見たかった。
それが、
私自身が行ったことなんかよりもずっと大きな幸せと思っていたから。
まさかこの日からたったの、
たったの5日後に主人が死んじゃうとか…
呑気に遊び呆けてた私にわかるはずもなく…
いいえ、もちろん当の本人もそうだったわけで、この残酷さを思うと三年が経とうとしている今でも胸が苦しくてたまらなくなります。
今でも思うの
こんな事って世の中にあるんだと。
あったんです、私の身の上にね。
ここからたった5日後にあなたの旦那さん亡くなっちゃうんだよ…って、
過去の私に知らせてあげたい。
そしたら迷わず飛んで帰ります。
その事実が変えられないとしても、せめてせめて残りの時間を共に過ごしたい。
そしてせめて、
目一杯の「ありがとう」と、
心からの「ごめんなさい」を伝えたいよ…
そうやってまた、不可能でしかないことを夢見るかのように考えてしまう私です。
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