皆んなのパイセン!ヒロ君のレッスン今昔物語・後編 | 福岡 鞍手町 ピアノ•エレクトーン•リトミック•障がい児対応レッスン 「みずま音楽教室」

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福岡県鞍手町でピアノ•エレクトーン•リトミック教室の講師をしています!
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音符福岡県 鞍手 郡 鞍手 町の音楽教室音符
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前回の記事の続きです♪→リンク



昨年から新たな挑戦をしているヒロ君!


私が考えていた事は、『ヒロ君にヘ音譜表での音読みにチャレンジしてもらう事‼︎』でした


そこで改めてではありますが、音符や休符、楽譜が見易くて分かり易いテキストを追加する事にしました!

小さな生徒さん方によく使って頂いている
カラー音符のテキスト



両手奏が出来るヒロ君

指のコントロール強化と、脱力感を学ぶ為に(ヒロ君は障がい者の方によく見受けられる過緊張型なので)『ハノン』も弾いているヒロ君

そんなヒロ君にとってそのテキストは、ビジュアル面も含めとても幼過ぎる内容なのですが…

寧ろ「え!新しいテキストですか⁉︎ヤッター‼︎」とヒロ君大喜び!

でもこのテキストを追加して本当に良かったと思いました

何故なら楽譜自体が大きく記されたテキストなので、視覚的な部分や空間認知の部分で課題のあるヒロ君にとって、音符も休符も大きく見えるから♪(これ、お家で練習をする際のポイントだと思います)

もっと早くこのテキストを
使ってあげれば良かったなぁ…と反省しつつ

少し簡単な楽譜(曲)ですが、ずっと後回しにしていたへ音譜表の音読みをこのテキストで学びつつ、既に理解しているト音譜表の音読み&右手奏の確認ドリル素材としても使うことに!




「お!」

流石に右手の音はスイスイと読めている٩(^‿^)۶

譜面の中のオタマジャクシも大きく記されているので、ヒロ君はとても見易そうでした

そして新たに挑むへ音譜表の音!

カラー音符の導入から通常のへ音譜表の白黒音符のド・シ・ラまで、本当にアッと言う間に読める様になりました‼︎٩(^‿^)۶


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※画像を一部お借りしました
※不細工なヘ音記号の記入、失礼致します(^_^;)




ですが…

レッスンスタート期から今まで1度も登場しなかった、ヒロ君の課題が出て来たのです!

それは『交互奏』の時に現れました!


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上記の様な交互奏の譜面

さて、ヒロ君の中の課題とは?

それは音読みの順番・弾く順番が分かっていないと言う課題でした(本人は分かっていない事を分かっていませんでした)

とっくの昔から交互奏も両手奏も出来るヒロ君ですから、弾き辛さなどの協調運動や指のコントロールなどの問題ではありません

ではなぜ今、ヒロ君は交互奏の際の
音を弾く順番を間違っているのか!?


実際のヒロ君とのレッスンで起きた実例
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左手シドからの右手レー
と、通常はこの流れで弾きますが…

この時のヒロ君は、右手のレーから弾き始め、後を追う様に左手シドを弾きました(・_・;

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↑彼が弾いた順番はこんな感じ

何度もヒロ君の視線を観察したり、彼の中での演奏順番を尋ねてみましたが、やはり1番最初に弾くのは右手のレー


ふと私は思いました

今、『改めて音を読む・楽譜を読む』と言う事に正面から向き合っているヒロ君…

私が何となく感じ取った事は…

交互奏の際の大譜表の上段・高音部譜表の音は、凸凹で例える所の凸の様に目に留まり、逆に下段・低音部譜表の音は凹の様な感覚で目に留まらない(つまり注目がいかない)のでは?と感じました← 私の説明、ちょっと分かり辛いですね(笑)

オマケに二分音符は白タマ

シロ玉音符という、ある種の“目印的デザインや色味”にヒロ君の目線は引っ張られていると考えました




実際に右手の音から始まる曲の交互奏は、何の問題もなくスラスラと弾いちゃうヒロ君

そして左手スタートからの楽譜は、後から出でくる右手の音を弾いてしまう


やはり彼は“上段の音”や
“シロ玉音符”に視線がいく

ではどの様なサポートをしたのかと言うと、実はとても単純な言葉かけでヒロ君は課題を解決しました!



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私、とても当たり前の言葉を掛けて無かったなぁ…とその時気づき、ヒロ君にこう伝えました

「小節線に近い音から読んで弾こうね!」

先ずは楽譜を撮影し、赤ペンで小節線をなぞって注目してもらいました



ヒロ君、一発解決でした‼︎‼︎‼︎



確認の為、他の交互奏の曲を何曲も読んで弾いてもらいましたが、画像の再確認(サポート)は一切行わず、全て自力でどの譜面も正しく読む事が出来ました‼︎


“あぁ…彼に伝わる言葉はこれだったのか…”
と、腑に落ちる私


その後のヒロ君ですが、新たな交互奏の曲が出てきても、あの時の学びを活かしスムーズに弾いてくれています♪





障がいのある方とのレッスンは、一瞬忘れてしまいそうな基本中の基本の事柄や、ルールについて改めて意識を持つ事の大切さであったり、基本中の基本について“その人に分かる伝え方”を見つけ出す難しさと面白さがあると常々感じています

この事は健常の生徒さん方とのレッスンにもかなり活かされます

ですから障がいのある生徒さんとのレッスンは、伝える・教える事の原点に帰らせてくれ、講師の私を学ばせてくれます


うわっ!

コレってもう、私にとってもヒロ君は
紛れもなくパイセンだわ‼︎‼︎(๑>◡<๑)


ヒロ君パイセン!

ついていきます‼︎