誰かに何かを言われて傷付いたというエピソードを、私はこれまでカウンセラーとして沢山聞かせて貰いました。
「傷付く」感情は主観的なものですが、そう感じたのは事実なので。その気持ちに寄り添う。まずはこれが大切だと私は思っています。
その上で、そんなふうに感じた考え方や相手の発言の真意をもう少し客観的に捉えること。
「認知行動療法」的な視点も盛り込みながら共に振り返り、相談に来られた方の思考パターンを知ることも大事だと思っています。これは傷付きを最小限に抑える為には効果的な手法と考えているからです。
しかし人間というのは複雑な生き物で。
どれだけ客観的に抑えようとしても。
「頭じゃ分かってるけど、気持ちがついて来ない」
そんな事は、往々にしてあるのです。
この為…
「やはり自分を責めてしまう」「焦るばかりでやる気が出ない」といった苦悩も沢山、聞いてきました。
私は、そうした苦悩にも寄り添いたいと思っています。
なぜなら…
打開策が見つからずモヤモヤした思いを私にぶつけてくれた。その事自体が、ご自身で打開策を見つけていく一歩だと思うからです。
話す内容は思いっきり後ろ向きでも良い。堂々巡りな話でも良い。
それが、その人には必要なこと。それがその人の一歩なのです。
そうした一歩一歩の歩みに寄り添わせて貰う仕事。
これがカウンセラー業だと私は思っています。
そしてこの一歩に寄り添う事で、実は私自身も学ばせて貰い、歩みを進める事が出来ている。
これはカウンセラー業の醍醐味だなぁ〜なんて。そんな事を考えました