今から4年前(診断後1年)の年末年始の事です。

母の出来る事が少なくなる中、帰省してくる兄達家族を迎え入れる準備の為、私は連日実家に通い詰める日々でした。

疲れもあったんだと思います。私は咳や鼻水といった風邪症状に見舞われていました。しかし無事に家族揃って新年を迎える事が出来たので、ホッとしていたのです。


しかしその数日後、父より「調子が悪いので助けて欲しい」と電話がありました。

私はすぐに出来合いもののおかずをいくつか調達して、実家に赴きました。父はしんどそうにしているものの、週明けには病院受診するから、その時に診てもらう(父は糖尿病で、地域の基幹病院に定期通院していました)と比較的しっかりしていました。私は「風邪をうつしてしまったんかな」「悪かったな」という程度で、その時はそれ程、心配していませんでした。


それから程なくして、父の病院受診の日がやって来ました。

私はそんな事もすっかり忘れ、自宅で呑気にアイロン掛けをしていました。すると突然、「入院する事になった」と父より電話がかかってきたのです。

私はビックリして、夫に連絡。子ども達を託し、父の居てる病院に向かいました。


最初に病院で会った時の父は、「お母さんを一人に出来ないから帰ると言ったんやけどなぁ~」と、元気そうでした。父は父なりに、母の面倒は自分で見なくてはいけない。娘に迷惑をかけてはいけないと思っていたんだと思います。「すまんなぁ~」と父は私に言いました。


後編に続く


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