海王丸の3日目の朝、船の位置は能登半島の西側。

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猿山岬の沖合だ。

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この日の午前は、当直当番の実習だ。


操舵室当番

操舵室内のレーダーほかの計器類の取り扱い


見張り当番

船首にて双眼鏡を使った見張り


副直当番

帆走時の舵の取り扱い


風下当番

風の向きや速度を把握して操舵に生かす


計器当番

計器類の把握



最後に、一等無線航海士の小澤さんからの講義


船に非常無線が24時間義務化されたのは、

タイタニック号の遭難(1912.04.13)からだそうだ。


深夜の遭難信号に、100km離れたカルパチア号が気が付いて、

救助に到着したのが約4時間後で、結局1500人が死んだ。

もし、その時20kmの距離にいたカリフォルニア号が、

23:30に就寝しないで気づいてくれたならば、

死者の数は5分の1になっていただろう。



13時からは、畳汎(帆をたたむ)作業だ。


最初に全員が甲板で、ロープを引っ張って帆を巻き上げる。

巻き上げは、おおざっぱなので最終巻きつけが必要となる。


この最終巻きつけが圧巻だ。

全員がマストに登っての、空中高所作業となる。

実習生全員がはしごを使って登っていく。

女性も含め、はだしのままだ。
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上ではもう作業が始まっている。
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すべてのマストに、人の粒(あえてツブという)が鈴成りだ。
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制服の違う指導員は靴を履いているが、実習生は裸足。

命綱は使うが、1本だけのロープにのって作業。
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船首の作業もある。

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畳汎が完了すると、このようにきれいに束ねられる。

この間、正味1時間程度。

てきぱきとした作業に、ただ圧倒されるのみ。
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15時からは、機関部(エンジン)の説明だ。


船の燃費は、水の抵抗で、船速の2乗に比例するという。

従ってできるだけゆっくり航海するのが経済的だ。

国の予算で運営しているので、この意識も高い。


機関室の現場での特記事項は、整理整頓の徹底さだ。

通常、製造現場では、5Sという手法で整理整頓をするが、

この現場ほど徹底しているのは見たことがない。

船内という条件もあるとは思うが、完璧だった。



航海図に、航跡が記入されている。

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今晩で最後なので、18時からは懇談会。

後部デッキに車座で、感想を述べ合った。

この体験航海は、世間に広く伝えてゆきたい。



今日の夕日はきれいだった。

この太陽が、すべての恵みを与えてくれる。

太陽に感謝し、それに背かない人の営みに感謝し、

この体験を糧にしてゆきたい。

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夜8時過ぎからは、外谷専任教師の説明で、

夜空の星座の学習をして就寝となった。










航海中の二日目の日課を書きます。


06:30 起床 整列 体操

    椰子ずり(甲板清掃)

    椰子の実を半分に割った殻で、甲板をこすって洗う


07:15 朝食

    若者向けの食事がなかなかのもの
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OTOUのブログ  昼食


OTOUのブログ  夕食



08:30 洋上講義(座学)


帆船を操船する基本的な知識を学んだ

50人以上の人が、同時に息を合わせないと操船できない


09:30 登檣(とうしょう)体験


メインマストのトップボードまではしごを登った

写真の中段のボードまで、左側のロープはしごを登る

初心者訓練なので命綱を付けたが、

裸足なので、ロープに食い込む足裏が痛い。
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11:30 昼食 昼休み


2日目の昼には、佐渡島の西方を航海中

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13:00 整列 体操

    当直説明


一日24時間を3グループで運営する

00~04 12~16 ゼロヨン直(ドロボー直)

04~08 16~20 ヨンパー直(働き者直)

08~12 20~24 パーゼロ直(殿様直)


各グループは、5種類の担当に分かれる

*見張り当番

*計器当番

*風下当番

*操舵当番

*副直当番

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当番の精神

*always on deck

*即時待機

*1ポンドの風も逃がさず

 (労を惜しまず常時適切な帆走状態を)

*良くして渡す

 (現直でベストを尽くす)



14:00 帆走ギア取扱い要領説明


コイルアップ(ロープをセットすること)

コイルダウン(夜航海用にロープを床にセット)

ビレイ(ビレイピンにロープを4重巻に固定すること)


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16:30 夕食


18:00 コイルダウン実習

    夜航海時の緊急対応用に、毎夕ロープを床にセット


夕方になると、一番上の帆を毎日たたんで、夜間の突風に備える

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3段の帆の一番上をたたんでいるところ

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18:30 日没に合わせ、夜航海学習


二日目の夕方には、能登半島の碌剛崎の沖合を航行

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19:45 居住区清掃(全員が分担して掃除)

20:00 巡検(清掃結果の点検チェック)


22:30 消灯 就寝


すべてが、新体験の連続だ。










 


86日海王丸体験航海の初日は、

7時前に鈴木完司さんのお宅を出発、

途中、完司さんの知り合いの農家からメロンをいただいて

8時ちょうどに、酒田港着。


これが停泊中の海王丸

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早速乗船、武田欣也・鮫島止両指導員による

今回の15名に対する、

入室割り当てほかのガイダンスがあり

9時からは戸谷進航海科専任教師の講義。


9時半から、出航の見学。

10時に酒田港を予定通り出航。


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今日は偶然にも、巡視船“くらま”が同時刻に出航、

前方に小さく見えた。

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1020分からは教室で座学。

今回の参加者15名は、若い順に、宮城県志津川高校生3人、

女子大生1人以外は社会人(女性計3名)。

定年族と思える顔ぶれが我々3人以外に数名参加。

バラエティーに富んだ顔ぶれだ。

それにリピーターが多い、少なくとも5人はいる。


この研修生15名以外は、各船員学校からの実習生が76名、

正規のクルーが約20名、総合計110名強の編成だ。



船内のモニターで、船の現在位置や気象状況がわかる。

時刻はグリニッジ表示なので、日本時間は9時間足す。
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初日のメインイベントは何と言っても、

午後一番に行われた、帆走航海のための展帆作業だ。



帆船は帆を張っていると小回りが利かないので、

入港前に帆をたたんでいる。

従って最初はエンジンのみで出航し、

沖合に出て周りに障害物のないところで帆を張る。

それが50人以上の人力の共同作業ですべて行われる。

これが超圧巻だ。

マストのてっぺんまで全員がのぼる行程もある。

この時は見学だけだったが、作業時の写真は撮れなかったので、

今日は完了後の写真だけで、

作業の様子は、明後日の畳帆作業で記録する予定。

まったくの感動ものだ、圧倒される。


まずは船首から

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メインマストを真下から見上げた
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バックにかすかに鳥海山が見える
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船の操舵


最後尾のシガーマスト付近でのロープ作業と


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メインマストから船尾に向けて


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4本あるマストの、前から2番目のメインマスト






今日は初日なのでほとんど見学と座学で、 

夕方のベッドメイキング、夜航海の説明、

20時前の手分け清掃などで、22時半に消灯となった。

明日、詳細をかきます。



発信直前の今は、9日朝6時前。

能登半島沖の海王丸のブリッジからです。