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今回は「賃金が上がらない理由」を書いていきたいと思います。

これは単に企業側だけの問題でも、労働者側だけの問題ともいえないのが実情です。
単純な理由として存在しているのは、企業の利益が上がらないといった業績不振や労働者が昇給の要件を満たしていないなどの理由もありますが、色々と複雑な理由の場合もあるのです。

企業側としては昇給してあげたいけど出来ない、そんな場合も存在しているのです。
今回はその理由を書いていきたいと思います。

まずは皆さんの会社では昇給となった場合、どの項目の賃金が上がっているでしょうか。
というのも給料明細を見ていただけたらわかるかと思いますが、色々な項目があると思います。

まずは第一に基本給の欄があると思います。
それに続いて様々な手当の項目が続きまして、そこから引かれていく色々な項目があると思います。
引かれていく項目の中には年金であったり、税金であったり、保険であったりそれらを全て計算したうえで総支給額として所謂手取りの金額が書いていると思います。

この中から昇給に該当するものは、例えば基本給が上がったという場合もあれば貰える手当の金額が上がったり、手当が増えたりという場合もあるかと思います。

あまり大きな声では言えませんがこの昇給の仕方によって良い企業とそうでない企業がわかるのです。
しかしあくまでもそうでない企業の方は悪い企業という意味ではありません。
ここでいうそうでない企業というのは、昇給してあげたいけども基本給を上げることが出来ない企業なのです。


それはいったいどういう事か。
日本の法律では基本的に労働者に非が無い場合、減給ということが出来ないように法律で決まっています。
この場合の減給というのは基本給を下げることを意味しています。
しかし手当をなくすというのは可能なのです。

このような法律があるために会社や労働者全員を守ろうと思うと、おいそれと簡単には基本給を上げることは企業にとってはリスクしか存在しないのです。

昇給しないことによるリスクで言えば働いてくれている方たちの不満が貯まるというものもありますが、その不満を解消するために全員を危険にさらすというリスクと天秤にかけた時、どうしても踏み切れない場合が多いのです。


先までの理由は会社としての業績に関わる理由でした。
次に個人の業績に関わる理由というのも存在します。

というのも前回までにも何回か触れましたが、終身雇用制度が崩れ始めている現代で起きている理由というのも存在します。

一昔前までは転職というのが容易ではなかったですし、ひとたび働き始めると辞めるという選択肢はよっぽどのことが起きない限り存在しませんでした。

しかし様々な労働法の改正や不況の煽りなどを受けて、今では転職もずいぶん簡単になりましたし至って簡単に会社を辞める人がかなり増えてきました。

労働者側からの意見として良く耳にするのは終身雇用制度が崩れたからだ!
など会社を理由にした意見を良く耳にしますが、会社側から見た意見は全くの別なのです。

昔に比べて今の労働法では労働者の方がはるかに優遇されています。

例えばいかなる理由があったとしても労働者が退職を願い出た場合、2週間後には労働者は辞めていいと法律で決まっています。

しかし就業規則などで会社としては1か月待ってからなど決められている所も多いかとは思います。
これはあくまでも規則なので破ったところで法律で決まっていないので裁くことは出来ません。

普通に考えてありえない事だと思いませんか?

辞める側の事しか考えてないとしか思えない法律なのです。

辞める側からしたら辞めたいと思わせる会社が悪い!
辞めた後の人員確保や事後処理なんか知った事か!
など厳しい意見も耳にしますが、なぜ私が辞める側の事しか考えていない!
とまで書いたのか、それは会社側と労働者側の権利というのが一切フェアではないのです。

法制度の回でも書いたかとは思いますが、日本の法律というのは基本的には悪用しない・抜け穴を突かないという前提で出来ています。

例えば制服が存在している職業で働いている場合、制服を買わすという行為は違反になり会社は法によって裁かれます。
厳しい判決が下ると会社の存続すら危ぶまれるレベルです。
これは当然と言えば当然です。

しかし労働者が制服や会社の備品を持ち逃げした場合、会社も労働者を訴えることは出来ますが良くて持ち逃げした分の損害賠償(経年劣化を考慮しさらに下がるのが普通)程度で、最悪の場合ですと何も返ってすらきません。
訴え損でしかないのです。

制服を作るだけリスクを負うという事になってきます。

しかも給与を振り込みと規定している場合、突然失踪して会社に多大な損害を出したとしても給料日に給与を振り込まなければそれも違法になります。
手渡しと規定している場合は持ち逃げした物を持ってこずに、給与だけ受け取りに来たとしても渡さなければ違法です。
盗まれた物の分を天引きすることすら許されていません。

もうわけがわからないですよね。


他には無能なふりをして仕事をサボり続ける人が居るとします。
いくら注意をしても治らない!
減給処分だ!

これも違法です。
まずは口頭で注意をして、その次に始末書を書かせて・・・
等々色々な手続きを踏まずに減給をすると違法です。
その間1か月以上かかります。

しかもこの「無能なふり」というのは証明しようがありません。
というとどういう事が起こり得るか、パワハラだ!と訴えられると負けます。


労働者が働いた分の給与を請求するのは当然の権利だとは思います。
しかしその給与というのは普通に真面目に働いて貰える物だと思います。
頑張ったら頑張った分だけ昇給を望んで良いですし、ボーナスも要求しても良いと思います。
会社に非があった場合は別ですが、労働者に非があるのに当然のように主張して良い権利ではないと思います。
頑張ったら上げろ、サボっても下げるな。
これでは会社だけが苦しいだけです。


色々と極端な事を書いているように見えるかもしれませんが、実際こういう人たちが増えているのが事実です。
そしてそれを会社の教育が悪い、見抜けない人事が悪いなど、そうさせているのは会社だと主張している人が急増しているのです。

確かに労働者が気持ちよく働ける環境を作るのは会社だと私も思います。
しかしそれは労働者が頑張ってくれるからより良い環境を目指すのであって、最初から文句ばかりでは会社としても動けないのが実情です。


こういった極端な例と思うでしょうが、モンスター社員とでも呼べるような人が増えているので前回お話ししたように、初任給やアルバイトの時給が良くてもその後一切待遇が良くならない原因に繋がってくるのです。

最後に誤解を生むと嫌なので書いておきますが、黙って働けというわけではありません。
それではブラック企業です。
しかし権利ばかりを主張して利益を生んでくれない人や、一時話題になったツイッターなどで会社に多大な損害を与える人が増えているのは事実です。

そういう一部の悪質な人がその会社全体の待遇を悪くしているのです。
会社は多大な損害を受けた場合、その人を首にすれば済むというわけではなくなります。
その損害を長期に渡って補完して行かなければならなくなります。

その間ずっと真面目にしていた人に被害が出ます。


次回は「企業間契約の闇」を書いていきたいと思います。
ではまたの機会に!