今月初めにホーチミン市へ行き、市内をぶらぶら歩いたり、レンタルバイクで近郊のエリアを観に行きました。昨年末にもホーチミン市へ行ったことがあり、その時はで主にガイドツアーに参加したため、自身で市内探索はあまりできなかったため、それも兼ねて訪れてみました。
今回はレンタルバイクで市内を回ってきましたが、ハノイ市との交通状況の違いを感じました。もとよりホーチミン市の運転マナーや交通状況がハノイ市とは異なると聞いており、ホーチミン市の景色も観つつそれを体感してみたいと考えていました。実際にホーチミン市では、交通ルールがより浸透しており、ハノイ市よりは運転がしやすいという印象でした。
今回訪れたところは、戦争証跡博物館、チョーロン、スウェンティン公園、市内の観光スポット(オペラハウス、ベンタイン市場周辺等)です。
まず、ホーチミン市に訪れたら行くべきところの一つは、ベトナム戦争にまつわる「戦争証跡博物館」です。ベトナム戦争は、アメリカが唯一敗北した戦争であり、17年間2ヶ月ほどという長期的な戦争でした。
博物館では、戦闘機、戦争に巻き込まれて亡くなった人や枯葉剤の影響を受けて生まれた赤ちゃんの写真、戦争の影響でベトナムとアメリカ双方で精神病になった人のストーリーなどが保管されています。
かなり生々しい展示物が多かったですが、戦争について多くのことを学べる貴重な博物館です。
そして、ハノイ市とホーチミン市のマーケットにおける違いも注目すべき点です。ベトナムと聞くとどこも同じだと想像するかもしれませんが、街によってだいぶ文化や風習が異なります。
前提として、ベトナム北部にあるハノイ市は、(中国からの)儒教の影響を受けています。儒教は家族や祖先の尊重を重んじており、家族が中心となる価値観が強調されています。ハノイの人は家族や友達との関係を重要視する傾向にあり、やや保守的な人が多いと言われています。
一方でベトナム南部に位置するホーチミン市は、フランスの植民地やベトナム戦争の影響もあり、欧米の文化が根付いています。性格はオープンな人が多く、何か新しいモノ・サービスに対しても、積極的に試す傾向にあります。
以前ハノイでヘアサロンを運営している方と、ハノイ市とホーチミン市でのマーケティングについてお話ししたことがありました。その方は新規の店舗出店した時に、同じ広告やプロモーションを出してもそれぞれの都市でリアクションに違いがあると言っていました。
ホーチミン市の方が新しいもの対して敏感なため、早い段階で試す傾向にあるそうです。ただ、ハノイ市では実際に来店してもらうまでの時間が長い一方で、一度サロンへ通って良かったらリピーターになりやすいとのことです。
※こちらについて個体差はあるため、あくまで一般的な傾向として捉えてください。
マーケットの実態を知るためには、実際に足を運んでみて、リアルな市場を見る意味はこういったところにあるのでしょう。とはいえ、いずれの都市のベトナムのZ世代は流行り物や新しいモノに敏感であったりするので、10年単位でのタームで見るとこれらの傾向は少しずつ変化していくかもしれません。
また、ホーチミン市には、チョーロンという中華街、日本人街や韓国人街、ブイビエン通り(Bui Vien)欧米など、多民族が融合していることも特徴です。ハノイ市にも日本人街や韓国人街がありますが、ホーチミン市の規模感の方が優っています。
ホーチミン市はどこがシンガポールとも似ているグローバル都市に共通する空気感も感じられました。