「おは…」
楽屋のドアを開けると、奥のソファに横たわって眠っている翔くんがいて
いつも通りの挨拶を途中で止めた
メンバー内でも忙しい翔くん
たまに誰よりも早く着いた時は、こんな風に仮眠をとっている場合がある
そんなときは、起こさないように出来るだけ物音を立てないようにして
自分の定位置に座るのだが…
気持ち良さそうに寝てるな
あまりにも気持ち良さそうに眠ってるから、つい笑ってしまう
そしてそのまま座ることをせずに、そっと翔くんに近づきしゃがみ込み、寝顔を見つめる
取材とか、意外に外で居ることが多いはずなのに、自分よりも白い翔くんの肌
「なんで、白いんだよ」
そう呟きながら、翔くんの頬に掌を当てるが、深い眠りなのか、一向に目を覚ますこともなく
「ホントによく寝てんな」
ふふふと静かに笑い
「起きるなよ」
そう呟いて、翔くんの丸く可愛い額にそっと唇を落とす
出会った時から、俺は翔くんが好きだった
今でも、その気持ちは変わらない
でも、その想いは伝えようなんて思わない
想ってるだけでいいんだから
これは、俺と何も知らない翔くんとの秘密
頬に当てていた手を髪に持っていく
優しく撫でて、翔くんから離れた