never 6 | 青いたんぽぽ

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ぽそぽそと書いてます…
腐なので、ご注意ください(笑)

常に雑食←

 

 

2人の間の沈黙がどのくらいだったのか分からないけど、翔くんの震える手が俺の頬に触れた

 

「…ご…ごめんなさい」

 

翔くんの震える声で顔を上げれば、同じ目線で大きな瞳からぽろぽろと涙が零れていて

そんな顔をさせたいんじゃないのに、言葉が出なくって

だから、力強く抱きしめた

 

「智くん…ごめんね…オレ…オレ…」

「俺の方こそ、ごめん。翔くんを不安にさせたのは俺なのに」

「違っ」

「ごめん。俺、ホントに翔くんのこと、好きだから。俺のすべてだから。もう、不安にはさせねぇから。だから、俺とずっと一緒にいてください」

 

翔くんは、ゆっくりと俺の背中に腕を回して、こくりと頷く

そして

 

「オレも智くんが好き。オレも智くんがすべてだよ」

 

綺麗に微笑むから、思わずそのまま押し倒す

 

「不安にさせねぇくらい、愛してやるから」

 

そう言ってキスをしようとしたら、翔くんは慌てて俺を止める

 

「ちょちょっと、待って」

「待てねぇって」

 

「まさか、ここでしようと?」

 

そう言われて、ここが玄関だったことに気が付き

 

…さすがにマズイ

 

俺は翔くんの腕を引き起こすと、勝手知ったる部屋のベットまで連れて行く

そして、すぐに翔くんを押し倒す

 

「ここなら、いいだろ?」

 

そう言いながら、照れている翔くんの髪を撫でれば、カタンとベットから何かが落ちた

音のする方を見れば、翔くんのスマホ

拾えば…

 

「ダメっ」

「え?」

 

画面に触れて映し出されたのは、撮られた覚えもない俺の笑ってる顔

 

「え?俺?」

 

翔くんは俺の下から、スマホを奪うと

 

「だから、ダメって言ったでしょ」

「は?なんで?」

 

「は…恥ずかしいに決まってるじゃん」

「盗撮?」

「うるさい」

 

恥ずかしがってる翔くんがめちゃめちゃ可愛くて

でも

 

「俺も同じことしてる」

「は?」

「写真じゃないけどな」

「え?」

 

俺はふふと笑いながら

 

「そう、『絵』」

「ん?」

 

「翔くんの絵を描いてたの。俺のスケッチブックの中、翔くんばっか」

「それこそ、恥ずかしいじゃん」

「今度、見てみる?」

 

翔くんは、俺の大好きな笑顔で

 

「見せて」

「じゃ、今度な」

 

俺はそう言って、笑顔の翔くんに口付けた

 

 

 

 

 

 

 

今まで通りの付き合い方が出来るかどうか

翔くんだから、またいろいろ思いつめちゃうんだろうけど

その度に、俺は想いをきちんと伝えていこう

 

ずっと

 

 

 

永遠に