今度は、俺から 12 | 青いたんぽぽ

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腐なので、ご注意ください(笑)

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またには、末っ子に甘えてみるもの悪くないw
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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「相葉くん、なんで俺なの?」
 
局内で見慣れてる背中を見つけて、消えてしまわないうちに走って肩を掴んだ。
 
ほぼ頷く暇を与えないように、俺は松潤を引っ張って、いつも行ってる店に連れてきた。
向かい合い、飲み物が運ばれ、松潤が先に口を開いた。
聞かれると思ってた。
 
「松潤が一番いいと思ったから」
「そりゃ、どーも」
  
 
松潤はにやりと男前に笑いと、グラスに口をつけた。
 
 
 
 
 
ごめん
 
いつか、俺がしょーちゃんに言った言葉が返ってきた。
そう言われることは、分かっていたのに。
それでも、言わずにはいれなかった。
 
俺は掴んでいた手を放す。
それ以上、しょーちゃんを苦しめてはいけない。
 
 
「ごめん」
 
しょーちゃんを見て言うと、しょーちゃんは、え?っていう顔をして俺を見た。
 
「……あれ?」
 
しょーちゃんはそう言うと、人差し指を唇に当て、目線を下に落とす。
 
しょーちゃんが何かを考えれる時の癖の1つ。
 
「オレ…」
「え?」
 
 
相葉さんに、言われた事ある?
 
 
しょーちゃんは真っ直ぐに俺を見て、そう言うといきなり胸を押えた。
 
「オ…レ…あっ…あぁあああ!」
 
膝から崩れ落ち、呼吸を荒くしはじめた。
 
「オレ…オ…レ…」
「しょーちゃん!!」
 
苦しめ始めたしょーちゃんの肩を抱き、何度も何度もしょーちゃんを呼ぶ。
 
「違う!俺、言ってないから!何にも言ってないから!」
 
その言葉は嘘。
しょーちゃんの気持ちを伝えられた日。
俺は確かにそう言った。
けど、その言葉は今は…
 
 



「翔ちゃん!!」
 
バン!と勢いよく開いたドアと同時にニノが部屋に飛び込んできた。
そして、俺をしょーちゃんから引き離すと、ぎゅっとしょーちゃんを抱きしめる。
 
「翔ちゃん!大丈夫?!相葉さん、翔ちゃんに何をした!?」
 
しょーちゃんの背中を擦りながら、俺の方を睨みつける。
 
「お…俺は…」
「翔ちゃんに何をした?」
「…ニ…ノ…相葉さんは…」
「翔ちゃんは、黙ってていいから」
「ニノ、俺…」
「相葉さん、俺言ったよね。翔ちゃんを傷つけるなって。傷つけるようなら、相葉さんでも許さないって」
「分かってる。けど!」
 
「大丈夫だから。相葉さんは、何も悪くない」
 
呼吸が治まってきたしょーちゃんが、ニノの腕を掴むと俺の方を見て。
 
「ごめんね、心配かけて。オレ、もう、大丈夫だから」
 
やっぱり苦しそうだけど、無理に笑顔を作りしょーちゃんが言う。
 
「いろいろごめんね」
 
その言葉に、胸を締め付けられる。
 
 
思い出してほしくない
しょーちゃんを苦しめるなら
 
そんなことを思っていたのに
 
 
今は
 
 
 
あの時の
記憶をなくす前のしょーちゃんに会いたいよ
 
 
自分勝手すぎる。
 
 
何も言えない俺にニノは。
 
「翔ちゃんは俺が守るから」
 
 
 
 
 
「俺で正解だったかもね」
 
松潤は俺の話を聞いて、苦笑いをした。
 
「松潤で?」
「そっ。リーダーだったら、切れてたかも」
「え?なんで?」
 
松潤は、ため息をついて。
 
「リーダーね、メンバーが大好きなのよ。その中でもしょおくんは特別。側に居て一番安心出来る人だからって言ってたし。でも、しょおくんが見てる人は自分じゃないって分かってたから、気持ちは抑えてた。ニノはもっと強い気持ちでしょおくんを見てたから、今、しょおくんを守りたいって思う気持ちは誰よりも強いはずだよ」
 
「俺、全然気が付かなかった」
 
「仕方ないんじゃない?二人とも隠してたし。まぁ、俺も二人ほどじゃないけど、そういう気持ちはあるよ」
「え?」
 
「奪えるなら、奪いたいかな」
 
松潤は、ふっと笑って俺を見た。
 
「俺もしょおくんのこと、好きだし。けどさ、しょおくんの笑顔を守れるのは、俺は相葉さんだと思ってる。ニノも分かってると思うんだよね」
「え?どういう…」
 
「だから、ニノは必死なんだよ。しょおくんの記憶が戻ってしまったら、今の関係は崩れてしまう。しょおくんの気持ちが分かってるから。そう簡単には変わるもんじゃないでしょ」
 
「でも…」
 
「気が付いてないでしょ?記憶を無くした今でも、しょおくんの瞳は相葉さんを追ってるよ」
 
 
 
 
 
つづく