通常通りの急展開←
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もう、逢うことなんてないと思っていたのに。
もう、待つことを止めたのに。
なんで、あなたがここにいるの?
彼は全然変わってなくて。
前と同じように、優しい笑顔でそこに立っている。
「…な…んで」
自分の周りだけが止まる。
どうして?
なんで?
言いたいのに、言葉なんて出なくて。
目の前にいた雅紀の後ろから、一歩一歩近づいてくる彼から目が離せなくて。
息が出来ない。
苦しい。
そんなオレの姿を雅紀は見て振り向き、そっとオレの前から離れた。
「ただいま、翔君」
あの時。
オレといたときのままの彼の笑顔と声。
夢?幻?
いや、違う。
「相変わらず綺麗だね、翔君」
智くんは、目の前に立ち、オレの頬に手を当てる。
「な…んで?」
「なんでって、翔君を迎えに来たんだよ」
「う…そ…」
「嘘なんてつくわけないだろ」
智くんは笑って、そう言った。
夢にまで見たことが、今現実に起こっている。
ずっと、強く思ってたことなのに…
「キミ、誰?お客さん?」
智くんは、オレの少し後ろに立っている雅紀に目をやり聞いてきた。
「おっ俺、相葉雅紀と言います」
「相葉くん?」
「はい。しょー…櫻井さんの友…達です」
「俺は、大野智。相葉くん、かっこいい友達だね」
「そんなこと」
「翔君の周りには、かっこいい友達がいっぱいだな。松潤とか」
智くんは笑ったまま、オレの方を見る。
オレはただ、頷くことしか出来なくて。
「翔君、大丈夫?」
「え?」
「なんか、お化けでも見ているみたいだよ」
「そんなこと」
智くんは、はははって笑って、オレに当ててる手を離すと、その手を肩にやり、ぐっとオレを自分の方へ引き寄せた。
「ごめんね、相葉くん。俺ら、これから話があるから、帰ってくれないか?」
聞いたことない声で、見たこともないような顔をして、雅紀に言う。
「二人っきりで話したいんだ。翔君もいいだろ?」
つづく