ご売却の相談時にたまに話に出る囲い込みや買取の話。
実際不動産業界ではココでの問題が多いんですね。
「なぜ問題なのか?」を、阪神が優勝して甲子園でのチケット転売問題が出てきましたので、これを例に解説していきたいと思います。阪神の場合は超人気チケットでしたが、例えでは普通のチケットだと思ってください。
あと不動産の特性もありますので、そのチケットは1枚だけの販売として読んでください。*同じ物件は無いので
まずは登場人物を整理しますね。
興行主は直接チケットを販売するのではなく、チケット販売業者に委託したという設定です。
●興行主 =売主A
●チケット販売業者 =売主が売却を依頼した不動産会社B
●転売屋 =買い取り業者C
●ファン =一般の買主(購入検討者)D
転売問題では売り出したBからのチケットをCが先に買って、高値でそれを売り出す訳です。
不動産で当てはめて考えてみると、Bからの売出し情報をCが先に買ってるという感じ。この話だと特別問題はなさそうに思いますが、ここから説明しますね。
Aから依頼されたBはチケットを販売している様にみせかけて、実は「もう申込みが入ってまして」とかでDには売ろうとしないというのが現実に起こっています(これが囲い込み)。
もっと書くと、BとCはつながってる。
ネットで販売してたら販売状況は分かりますが、実際どれだけ反響があるのか?は不動産業界ではAは見えない仕組みなんですね。どれだけの問い合わせがあって、他の不動産会社からの見学依頼がどれだけ入っているかも分からないんですよ。
次にチケット販売業者は「なかなか売れませんので」とか言って「値段をここまで下げてくれたらCという業者が買い取ってくれますが」と伝えます。早く完売したい興行主は「じゃあその金額でいいです」と言って、売っちゃう訳。
で、買い取ったCは価格を乗せて、またチケット販売業者に委託してチケットを再販売します。Cは経費こそかかりますが、利益が出るように販売します。
じゃあチケット販売業者がそれをやるメリットは?
これ一連の流れで何回販売しているでしょうか。はい、2回販売していますね。
1回目はAからCに販売した時、2回目はCが再販売してDが購入した時。
そうなんです、通常は1枚のチケットで1回の販売手数料しか発生しませんが、2回発生させています。この販売手数料というのが不動産業界では仲介手数料に当たります。
不動産は価格が大きく、1回の仲介手数料に数十万~百万円以上発生するから大きい(これが買い取り問題)。
損しているのは誰かというと、本来は正規で売れていたはずの興行主(売主)と正規で買えていたはずのファン(買主)になります。
こういう事が不動産業界では当然の如く行われているので、特に売却をお考えの方は気を付けてくださいね。大手さんだから・・・とか関係ありませんので。
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