仏 教教義(8)
今年も早いもので残すところ、今月と来月の二ヶ月となりました。十一月に入り秋も深まって紅葉の美しい景色が見られそうです。今回は三大秘法の本門の題目について。ー文底秘沈抄ー<本門の題目>夫れ本門の題目は妙法五字の修行なり、修行に本有り所謂信心なり、即ち事を事に行ずるなり。弘の一に云わく「理に依って信を起こす、信を行の本と為す」記の九に云わく「一念信解とは即ち是れ本門立行の首(はじめ)なり」宗祖曰く「信無くして此の経を行ぜんは手無くして宝山に入るが如し」四信五品抄に曰く「妙法蓮華経の五字は文に非ず義に非ず、一部の意ならくのみ」則ち是れ文底下種の妙法を以って一部の意と名づくるなり。御相承に曰く「文底とは久遠下種の名字の妙法に今日熟脱の法華経の帰入する処を志し給うなり」妙楽大師云わく「脱は現に在りと雖も具に本種に騰ず」応に脱益は是れ一往なり、故に「雖脱在現」と云う、下種は是れ再往なり、故に「具騰本種」と云うなり。種熟脱の中の種の妙法、即ち文底秘沈の大法にして寿量品の肝心、本門の題目是れなり。本門の題目には必ず信行を具す、但本門の本尊を信じて妙法を唱うることを本門の題目と名づくるなり。今略して寿量肝心の明文を引かん一、三仏舌相の本意下山抄に曰く「実には釈迦、多宝、十方諸仏は寿量品の肝心たる南無妙法蓮華経を信ぜしめんが為、出だし給う広長舌なり」二、如来別名の本意撰時抄に曰く「寿量品の肝心南無妙法蓮華経の末法に広宣流布せんが為に此の菩薩を召し出す」三、本化所修の正体下山抄に曰く「五百塵点劫より一向に本門寿量の肝心を習い給う上行菩薩」四、如来付属の正体本尊抄に曰く「是好良薬とは寿量品の肝要、名体宗用教の妙法是れなり」立正安国論に曰く「汝早く信仰の寸心を改めて速やかに実乗の一善に帰せよ」