プレイバック・シアターでは、あたたかい涙が流れます。

それは、悲しさや怒りなどの感情で流れる涙とは違い、あたたかい涙なのです。

あたたかい涙を流している人は、本当に心から美しいです。

人間の芯の美しさを目の当たりにされて、目をそらせない。

そんな美しさのある、あたたかい涙なのです。


なぜ、プレイバック・シアターの場では、あたたかい涙が流れるのか?

それは、プレイバック・シアターが、深い共感と強い分かち合いの場であるからです。

誰からも評価されず、ただ自分の話を自分の感じたままに、受け取ってもらえ、その場のみんなに心から共感してもらえるというのは、それほどに治癒力のあるものなのです。


『プレイバック・シアターとの出会いとその治癒効果』

https://ameblo.jp/0704choko/entry-12494519901.html


人は本当に、自分のことを分かってもらえたという感覚に包まれると、あたたかい涙を流すのです。

私はプレイバック・シアターの場で、このあたたかい涙を何度も見てきました。

何度見ても、その美しさは、何よりも勝るものだと感じています。


あたたかい涙は、泣くのではなくて、溢れてくるのです。

感情によって押し出されて涙が出てくるのではなくて、ただ自然に溢れてくるのです。

本人もなぜ泣いているのか分からない、でも、理由は分からないけど、なぜか涙が溢れてくる、そんな涙なのです。


そして、あたたかい涙を流す時、その人は成長します。

一皮剥けるとかそんなレベルの成長ではなくて、生まれ変わったというか、本来の自分を取り戻した。

そんな感覚です。


そう、社会のしがらみや世間体から勝手に着せられた重荷を下ろして、本来の自分を取り戻せた時、産まれた時の自分の使命を思い出せた時に、人はあたたかい涙を流すのです。


離婚したことを引きずっていた人が、プレイバック・シアターでそのことを語ったことで、長年抱えていた重荷を下ろせ、再婚したこと。

仕事で精神的にやつれて、うつ病になり、家族もバラバラでどうにもならなかった人が、今を家族と共に支え合い幸せに生きていること。

私自身も、小学校から中学校まで続いたいじめの体験や、とても厳しく褒めることのなかった両親の元で育ったので、自己肯定感も低く死にたいと言いながら毎日を悲観的に過ごしていたのに、今では愛する旦那さんや娘と一緒に幸せな毎日を過ごしていること。


プレイバック・シアターって、人生の生き直しをして、大切なものは何かに気付かせてくれます。

そして、本当に自分にとって大切なもの、本来の自分のあるべき姿を自分自身で悟った時、人はあたたかい涙を流すのです。


あたたかい涙を流す人は、本当に本当に、ただただ美しいです。