3歳になったくらいから「手帳は取った方がいいのかな…」と思っていましたが、手帳を取得することはショウちゃんを「障害児」と認めてしまうことになってしまうので、心理的な抵抗があり、何もできずにいました。

 

気になっていたので、発達外来の先生に相談してみました。

手帳があるからといって普通学級に行かれなくなるわけでもなく、何か制限されることは特にないようです。

手帳があることでいろいろなサービスを利用できるので、取得して損することはないですよ、と言われました。

手帳を取得するデメリットよりメリットの方が多いと感じたので、行動してみることにしました。

 

早速、管轄の児童相談所に電話で予約をしました。

大変混み合っているので最短でも3ヶ月後になります、と言われました。

3ヶ月もかかるのか…と内心思いつつ、言われるがままに最短の日に予約を取りました。

 

当日の持ち物は手帳に貼る顔写真、認印、母子手帳でした。

手帳の発行に手数料はかかりません。

今はマイナンバーカードも必要なようです。

ラッキーなことに家から近いところに児童相談所があったのでショウちゃんを自転車の後ろに乗せて行くことができました。

当日はショウちゃんが落ち着いて話を聞いたり、検査を受けたりできるかなあ、とショウちゃんよりも私の方が緊張していました。

 

受付をすると若い男性の臨床心理士さんが出てきました。

ショウちゃんと私は心理士さんの後ろについて歩きました。

ショウちゃんは初め、警戒して部屋に入ろうとしなかったのですが、おもちゃを見つけると安心したようで入ってくれました。

玉がらせん状に転がっていくおもちゃでショウちゃんは遊んでいました。

ショウちゃんが遊んでいる横で心理士さんからいろいろな質問を受けました。

療育の受給者証を取得するときとほぼ同じような内容で約1時間弱、生まれた時から現在までの様子を詳しく聞かれました。

座った時期、歩き始めの時期、オムツの使用の有無、食事は自分で食べられるか…などなど。

また同じような内容の質問を延々と答えるのかあ、とうんざりしましたが、区と都で管轄が違うので仕方のないことなのでしょう。

心理士さんも大変だなあ、と思いました。

ひととおり質問が終わると別室に移動し、ショウちゃんだけ心理士さんと部屋の中に入り、検査をしました。

保護者は中に入れず、廊下で待機していたため、様子は分かりません。

30分ぐらいして検査が終わったようで、ショウちゃんが出てきました。

 

終わってから書類の準備をするまでに少し待ち時間がありましたが、その短い間もショウちゃんはじっとしていられないので階段に登ったり廊下を歩いたり、ずっと追いかけていました。

書類の準備が終わると手帳は後日、郵送にて送られてくる旨、説明を受けました。

 

手帳は1ヶ月ほどして送られてきました。

判定は3度(中度)でした。

 

手帳を取得して早速、割引を受けました。

療育の送迎に電車を利用していたのですが、定期券が半額になりました。

夏休みで少し電車で遠出したときに乗車券が半額になりました。

あとは公園や公共施設などの駐車場で減免を受けることができました。

また区や国から手当もいただけるようになりました。

手帳を取得することでいろいろと経済的にもサービスを受けられるので、やはり手帳はよほどの事情がない限りは取得しておいた方がよいのではないかと思います。

前回の更新から随分と間が空いてしまいました。

 

ショウちゃんは生後1ヶ月から排便について異常が指摘されていました。

1日に何度も排便があり、お尻がかぶれている状態でした。

1ヶ月健診のときも少量の便が何度も出ていて、小児外科を受診するように言われました。

 

何度も排便があるのに先生には「便秘ですね」と言われました。

何度も排便があるのに、なんで便秘?と思い、質問すると

「まとまって排便ができないのも排便障害になります。まとまって便が出せるように

浣腸で排便のリズムを作っていきましょう」

と言われ、浣腸40個ほどとオムツかぶれの塗り薬を処方されました。

 

浣腸なんて自分でもしたことがなく、ドキドキでしたが、主人と2人で頑張って取り組みました。

ショウちゃんは特にすごく嫌がることはありませんでした。

浣腸をお湯につけて人肌ぐらいの温度に温めるのは私が担当。

主人が浣腸をして、便が出るまでは私がショウちゃんの背中をさすって抱っこしていました。

浣腸をすると、何分も待つことなく、すぐに排便がありました。

お腹が痛い様子はなく、排便後もケロッとしていたショウちゃん。

しばらくは浣腸を続けていましたが、だんだんと面倒になってしまい、

やらなくなってしまいました。

 

1歳から2歳ぐらいの間は酸化マグネシウムやビオフェルミンを近所の小児科に

処方してもらい、様子を見ていました。

3歳を過ぎた頃、なかなか定期的に排便するようにならないので、漢方薬で体質改善を望めないものかな?と、思い立ちました。

早速、近所の小児科に紹介状を書いていただき、大学病院の漢方外来にお世話になることにしました。

 

初診では触診をしたり、採血をしたりしました。

採血ではショウちゃんがじっとできないのでバスタオルでぐるぐる巻きにした状態になりました。

先生が来るまで少し時間があり、待っている間じゅう、ずっと大泣きしていたので汗だくになってしまいました。

少し大変な思いをしましたが、採血結果は特に異状なしでした。

 

漢方なので効果が出るまで1ヶ月ぐらいかかることを説明されました。

順番に大柴胡湯、ダイオウ、大承気湯、桃核承気湯、などの何種類かの漢方を4ヶ月ぐらい続けました。

漢方は試してみたものの、お通じが良くなった実感もなく、飲んでも飲まなくても大して変わらないような感じでした。

 

根本的な原因を知りたいと思い、調べていたところ、小腸カプセル内視鏡検査を見つけました。

近所の小児科にまた紹介状を書いてもらい、小腸カプセル内視鏡検査を実施している病院を受診することにしました。

先生のお話から小腸カプセル内視鏡は前処置があるため入院が必要で、子供にとってかなりハードルが高いことが分かりました。

当時はコロナ禍でしたので緊急以外の入院は受け付けていなかったこともあり、小腸カプセル内視鏡をすること自体が難しい状況でした。

検査をしたとしても原因が分かるとは限らず、やるメリットとやらないメリットを考えると、今はまだそこまでして検査をしなくてもよいのではないか、という結論になりました。

原因を追究するよりも、お薬を使って定期的な便通をコントロールしていく方向になりました。

お薬の量を調節していくため、服薬した薬と便通を記録するよう指示されました。

「排便日誌」をいただき、その冊子にお薬と便の状態を固さに応じて7段階の数字で記録していきました。

お薬はモビコールとビコスルファートナトリウムを処方されました。

モビコールだけでは便通がない場合はビコスルファートナトリウムを飲むことになりました。

モビコールは粉の量が多く、飲めるかな?と心配でしたが、味がしないもののようで、少量の水で溶いた後にジュースに混ぜて与えれば、問題なく飲むことができました。

ビコスルファートナトリウムはあまり出番がなく、初めは出していただきましたが、自然消滅してモビコールだけになっていきました。

 

4歳ぐらいからモビコールを服用し始め、7歳になった今でもモビコールを毎日服用しています。

モビコールは体内に吸収されるものではなく、便に水分を増やして排便を促すものなので続けても問題はないのかなと思っています。

排尿はトイレでできるのですが、排便はいつもオムツなので排便のたびにシャワーなのは悩みの種です。

(モビコールの影響で便がやわらかいため、お尻拭きでは対応できません)

3歳になった頃、主人がネットで鍼治療で言葉が出るようになったと書いてあるものを見つけました。

鍼は私もやったことがなく、なんだか痛そうで小さなショウちゃんにさせるのはあまり気が進まなかったのですが、鍼灸院のホームページに自閉症の症例が載っていて、治療した後に良くなった例がいくつかあったので、可能性があるのならチャレンジしてみたほうがいいのかな?と思い、一緒に連れていくことにしました。

 

電車に乗って数駅。都会の雑居ビルの中にその鍼灸院はありました。

ベビーカーを押して行くと、中には何台かベビーカーがあり、うちと同じように子供に治療を受けさせる方がおられました。

患者の割合は大人と子供が半々ぐらいの感じでした。

自閉症の鍼治療は保険適用にならないので高額なこともあり、回数券を購入することにしました。

10回分の回数券を購入すると11回受けられるので、1回分お得でした。

 

早速、問診してからの施術。鍼の種類を説明され、どの鍼をを使用するか聞かれましたが、よく分からないのでお勧めのもので施術していただくことになりました。

家からはフェイスタオルを1枚持っていくように言われていました。

そのタオルは顔の下に敷いて使用しました。

バスタオルは鍼灸院で用意されていました。

子供なので動かずに施術を受けられるのかな?と思いましたが、ベッドに体や腕や足を固定するベルトが付いており、さらに上半身に一人、下半身に一人の大人が付いて動かないように押さえて施術を受ける形でした。

案の定、ショウちゃんは大泣き。

上半身は主人が押さえ、ショウちゃんの気が少しでも紛れるようにiphoneの動画を見せていました。

下半身は私が押さえていました。結構な長時間で(20~30分ぐらい)泣いているショウちゃんも汗だくでしたが、押さえる大人も汗だくになりました。

始めたばかりの頃は集中して施術を受けたほうが効果が高いということでしたので1週間ぐらい連続で毎日、通いました。

 

初めの何回かは施術を受けている間、ずっと泣いていたショウちゃんも回数を重ねるごとに慣れてきて、鍼が刺し終わってしばらくすると動画を見ながら寝ていました。

小さな体に鍼が全身に刺されたショウちゃんは見ていて痛々しい感じでした。

寝ているショウちゃんを見て「寝ているということは多分、痛くないってことだよね」と、私と主人は少しホッとしていました。

 

数日通いましたが効果が分からず、自然と行かなくなってしまいました。

回数券も使い切れず、何枚か余ってしまいました。。。

 

他にも別の場所で足つぼマッサージに連れて行き、マッサージの方法を教わって家で何回かやってみましたが、効果は分からず、いつの間にかやらなくなっていました。

 

続けていればそのうち効果が出たのかもしれません。

あくまで我が家の場合ですが、効果が分からず、続きませんでした。