貧打、リリーフ崩壊という今年を象徴するような戦いで、三塁すら踏めないまま敗北。3年連続のCS進出の夢は断たれました。
ファンからは様々な意見が出ています。だいたいこんなところでしょうか。
1.野間や鈴木誠也ら若手起用にこだわりすぎた。廣瀬、天谷を使って欲しかった。
2.不調の菊池と丸を聖域化した。
3.リリーフの起用に偏りがあった。
4.盗塁死、エンドランでランナーを消した。
5.左右病。
1.については、天谷に関してはもう少し起用しても良かったのではと思います。今年は特に松山がスタメンの時に有力な左の代打がおらず、野間や安部を代打で使わなければならない場面が多かったです。廣瀬は正直賛成できません。タイプ的には誠也と似ていますし、年齢などを考慮すれば誠也を使うのは自然な流れだと思います。野間については打席を与えすぎたと思います。ただ、試合によってはエルドレッドがレフト、松山がライトと、外野守備固めが2枚必要な布陣でしたので、代走守備固めとしての起用は妥当だったと思います。
2.については、菊池については賛成できず、丸については一部賛成です。はっきり言って今のカープに菊池の代わりができる選手はいません。東出という声も聞きましたが、由宇でも代打専で守備には就いていません。とても守れる状態ではないと思います。そうなると庄司か安部、一軍メンバーなら木村か小窪ですが、誰を使っても菊池の代わりにはならないと思います。それなら一年間固定し、菊池への投資とすることに納得できます。丸についてはセンターを守れる天谷を上げる選択肢はあったと思いますし、一軍にも赤松や野間などセンターを守れる選手はいたので、もう少し考えても良かったのではと思います。指標的には良かったみたいですが、今年の丸は穴が大きく、とりあえず外に投げておけば怖くないバッターでした。得点圏打率の低さが指摘されていましたが、得点圏は外中心のリードになるので下がるのは当たり前の話です。あのフォームで外は打てません。決して緒方が貼った張り紙やメンタルだけの問題ではありません。
3.大賛成(笑)畝コーチが投手起用については全権を持っていましたが、4点以上のリードがある時にどのような継投をするか、そのためにどうするかという視点が完全に抜け落ちていたと思います。今年は経緯がどうであれ大瀬良・中崎のパターンができたことはさすがに否定できないと思います。しかし、セーブがつかない場面での起用や、安易な回跨ぎなど起用の偏りが多く見られました。余裕のある試合で他の投手を使ったり、テスト登板をさせることがほとんどなかったので、勝ちパターン2人に登板が集中する形となりました。飯田や西原をもっと使って良かったと思います。3人目の勝ちパターン、4点以上のリード時に投げる投手を最後まで想定しなかった畝コーチのミスだと思います。
4.盗塁については以前書いた通りでもっと研究が必要だと思います。エンドランについては三遊間、二遊間のヒットゾーンは広がりますし、併殺を防ぐ意味で有効なので結果論の要素も強いと思います。打線が良かったのは5月だけですし、何とかして塁を進めようとしたことが意図としてはあったと思います。ただ、もし足の遅いランナーと空振りの多い打者という組み合わせでもサインを出していたならば、それはミスだと思います。
5.はもう少し柔軟で良いのではと思います。投手と打者のタイプによっては必ずしも右対左、左対右が有利だとは限りません。また、スタメンに左を並べると左の代打が全くいない状況となりますので、終盤の起用がどうしても苦しくなります。松山は低めの見極めが去年より良くなったので、左投手相手にも対応できるか試して良かったと思います。
課題の多い2015年シーズンとなりましたが、これを糧に2016年へと動き出して欲しいと思います。