初めて入札した競売物件を、170万円余りで落札することができました。
「物件を買えた!」
そう思った私ですが、競売は普通の不動産売買とは違います。
これから色々と諸手続きが進みます。
しばらくすると、裁判所から一通の書類が届きます。
「代金納付期限通知書」
そこには、残代金を納付する期限が記載されています。
私は、その書類を持って銀行の窓口へ行き、記載された残代金を振り込みました。
そして、払込の領収書を持って、再び裁判所へ。
そこで必要な手続きを行い、後日、裁判所から受領証が届きます。
そして、また裁判所へ。
何度も裁判所へ足を運び、必要な手続きを一つずつ進めていきました。
こうして、ようやく物件取得の手続きが進んでいきます。
裁判所で、開示される情報
手続きが進むと、競売物件について、さらに詳しい情報を閲覧できるようになりました。
落札した物件の詳細
入札状況
2番目に高かった入札価格
元所有者
登記簿謄本
競売に至った経緯
など、
これまで知らなかった情報を確認することができました。
必要なものについては、コピーを取ることもできます。
そして、私は裁判所の担当者とも直接お話しすることになりました。
そこで担当者から、
「何度か郵送物を裁判所から送っているのですが、まったく返答がないんです。」
と聞かされました。
どうやら、現在の入居者からは、まったく反応がないようでした。
裁判所からのお願い
その後、裁判所の担当者から、私に一つお願いがありました。
「買受人である私からも、現在の入居者へ手紙を送ってもらえませんか。」
とのことでした。
裁判所からの郵送物には反応がなくても、実際に物件を購入した買受人から手紙が届けば、強制執行の前に何らかの反応があるかもしれない。
そう考えておられたようです。
そこで私は、現在の入居者に手紙を書きました。
私が入居者へ送った手紙

「これで、何か連絡が来るかもしれない。」
そう思っていました。
ところが――。
その後も、何の連絡もありませんでした。
強制執行の約1か月前
強制執行を前に、裁判所から引き渡しを催促することになります。
私は、
「玄関にでも催促書を貼り付けておくのだろう。」
そのくらいに思っていました。
ところが、実際は違いました。
私は裁判所の担当者と現地で待ち合わせをすることになりました。
待ち合わせ場所には、解錠業者さんもお越しになっていました。
「えっ、部屋に入るの?」
そして、
「どうやって入るんだろう?」
私は、この時点ですでに興味津々でした。
すると、執行官の方の合図で、解錠業者さんが作業を始めました。
その手際の良さに驚いていると、
「えっ……そんな方法で開けるの?」
思わず唖然としました。
あっという間に解錠。
(解錠方法は各方面に影響が有りそうなので、ここでは詳細は書けません。また、退去の催促まで進むことは稀なので、貴重な経験をしたと思っています。)
私は初めて見る光景に、ただただ驚いていました。
部屋の中に入り、強制執行の日を知らせる書面と、退去を促す書面を置きます。
現入居者は、「カギのかかった部屋に一体、どうやって入ってきたんだ?」と疑問に思われたと、同時に、「こりゃー期日通り出ていかなきゃ!」って、きっと、思われたことでしょう。
そして、私たちは部屋を出ました。
そして、強制執行の日。
いよいよ、その日がやってきました。
私は、強制執行の現場に立ち会うことになります。
ところが、現地に行ってみると――
入居者は、すでに退去した後でした。
少し拍子抜けしたような気持ちもありました。
しかし、これで物件の引き渡しは完了です。
最後に業者さんが鍵を交換。
これで、私の競売物件取得に関する裁判所との一連の手続きが、ようやく終わりました。
結局、最後まで入居者の方と直接お話しすることはありませんでした。
競売物件を落札する。
ただそれだけなら、思っていたより簡単でした。
しかし、先には、
裁判所での手続き、残代金の納付、入居者への対応、解錠、そして強制執行。
普通の不動産売買では経験することのないことを、私は経験をしました。
そして、この競売物件を通して、私はまた一つ、不動産投資について大きな勉強をすることになったのです。
次回予告
【実録】
忠岡マンション再生物語 第55話
「競売物件、その後。」
無事に物件を引き渡してもらった私。
しかし、まだ終わりではありませんでした。
競売の申立人である管理組合との、特定承継人として支払うべき管理費等の交渉。
そして、物件を商品化する大家としての仕事、
「リフォーム」が待っていました。
競売で購入した物件は、いったいどんな状態だったのか?
そして、私はこの物件を、どう再生し、それを生かしたのか?
競売物件、その後をお話しします。