前回、無事に競売物件の引き渡しを受けた私。
しかし、まだ終わりではありません。
まずは、競売の申立人であるマンションの管理会社へ、買受人として連絡をしました。
目的は、特定承継人として私が支払うべき金額を確定することです。
競売物件には、前所有者が滞納していた管理費や修繕積立金などがありました。
一方で、マンションの維持管理とは関係のない水道料金や、別途契約書が存在する駐車場代については、私が承継して支払うものではないことも確認しました。
管理会社と内容を確認し、最終的に私が支払うべき金額を確定。
その金額を振り込みました。
これで、特定承継人として支払うべきお金は、すべて完了です。
実は、このマンションも「お代わり」でした。
ここで、一つお話ししていなかったことがあります。
実は、この競売物件を購入した時点で、私はすでにこのマンションの別の部屋を所有していました。
しかも、その部屋も普通に購入したのではありません。
任意売却で購入した部屋でした。
つまり、このマンションとの最初の出会いが「任売」。
そして今回が「競売」。
さらに、その後もう一度、このマンション内の別の部屋を普通に購入することになります。
結果として、このマンションでは、
任売、競売、そして普通の売買。
3つの異なる方法で、合計3件を購入することになりました。
これも、私にとっては一つの「お代わり」です。
「お代わり」には、理由があります。
一度購入して、実際に住民層や管理状態、立地、賃貸需要などを経験すると、そのマンションのことがよく分かってきます。
「このマンションなら、もう一度買ってもいい。」
そう思える物件に出会ったら、私はお代わりをする。
もちろん、何でもお代わりすればいいわけではありません。
再現性が高い物件だからこそ、お代わりする。
これが、私の不動産投資の一つの考え方です。
皆さんがお住まいのエリアにも、
「ここなら、もう一度買ってもいい。」
と思えるような物件があるかもしれません。
ぜひ、そんな**「お代わりできる物件」**を見つけてみてください。
さて、話を競売物件に戻します。
部屋の中に残されていた残置物も、競売によって私の所有物となりました。
そこで、残置物はすべて業者さんに引き取ってもらい、部屋を空にしました。
いよいよ、大家としての仕事です。
リフォームを始めます。
キッチン、トイレなど、水回りで交換が必要なものは取り替えました。
そして、床・壁・天井も張り替え、部屋を一から商品化していきました。
競売で取得した物件だからといって、安く仕上げるつもりはありません。
「次の入居者、あるいは購入者にとって、魅力のある部屋にする。」
これまでのリフォーム経験を生かして、再生していきました。
賃貸か、売却か。
リフォームが完成すると、私は少し迷いました。
この部屋を、
賃貸にするのか。
それとも、
売却するのか。
そこで私は、両方の可能性を残すことにしました。
賃貸募集と売却募集を、同時にマーケットへ出したのです。
そして、結果は――。
売却することになりました。
売却価格は、約1,200万円。
購入価格は170万円余り。
そこに特定承継人として支払った費用や、残置物処分費、リフォーム費用などが加わります。
それらを差し引いても、
売却益は約500万円。
競売という、普通の不動産売買とはまったく違う入口から購入した物件が、最終的には大きな利益を生んでくれました。
この経験を通して、私は改めて感じました。
不動産投資は、
「安く買えば儲かる」
という単純なものではありません。
物件を見つける。
リスクを調べる。
購入する。
問題を一つずつ解決する。
そして、必要なリフォームをして、商品として市場に出す。
その一つひとつを積み重ねた結果として、利益が生まれる。
この競売物件は、私にとって、そんな不動産投資の基本を改めて教えてくれた一件でした。
そして、このマンションでは、
任売、競売、普通の売買。
3つの異なる購入方法を経験しました。
振り返ってみれば、これも私にとって、
非常に貴重な経験だったと思います。
次回予告
【実録】忠岡マンション再生物語 第56話
「私は、こうして不動産を増やしてきた。」
ここまで55話にわたって、私が経験してきた不動産投資について書いてきました。
競売、任売、リフォーム、賃貸、売却。
いろいろな経験をしてきましたが、
ここで一度、
「私は、どのような考え方で不動産を増やしてきたのか。」
を整理してみたいと思います。