不動産投資を続けていくうえで、避けて通れないのが金融機関との付き合いです。 


今回は、私が本格的に不動産投資を始めた頃まで話を遡って、どのように金融機関と付き合い、融資を受けながら物件を増やしていったのかをお話ししたいと思います。


不動産投資を本格的に始めたのは、2005年頃 


今から振り返ると、私が不動産投資を始めたのは2005年頃でした。 


時代は、バブル崩壊後の長いデフレ。


いわゆる「失われた30年」と呼ばれる時代の中にありました。


 そんな頃、私は不動産売買の仲介会社から、


「宅地建物取扱主任や不動産鑑定士の勉強ではなく、不動産投資について勉強してみたらどうですか?」


と勧められました。


 それが、私が本格的に不動産投資を考えるきっかけでした。


そこから私は、大阪南部から和歌山県橋本市にかけての中古ファミリー物件を探し始めると同時に、大阪市内の中古ワンルームマンションも探し始めました。 


そして、物件探しと同時に重要になったのが、もちろん「融資」です。 


最初に融資をお願いした金融機関 


当時、私が融資の相談をしたのが、
日本政策金融公庫
そして、
オリックス信託銀行(当時)
でした。


 オリックス信託銀行には、私自身で電話をして融資を申し込みました。 


すると、私の属性を評価してもらえたのか、融資を受けることができました。 


いわゆるアパートローンです。 


自己資金として約10%を入れ、残り約90%を融資してもらうという形でした。



日本政策金融公庫からも積極的に融資を受けた


 一方、日本政策金融公庫にも、中古ワンルームを中心に融資の申し込みをしました。 


当時の担当者と話していて、私が感じたのは、個人事業主であっても、きちんと事業を行い、利益を出し、税金を納めている人には、比較的積極的に融資をしてくれていたのではないかということです。


 もちろん、これは当時の私自身の経験から感じたことです。 


今とは融資環境も違います。 


当時は、根抵当権を設定することで、物件価格以上の融資を受けたこともありました。


 今思えば、リーマンショックなどで弱った経済を活性化するために、日本政策金融公庫も積極的に融資をしていた時期だったのではないかと思います。


 リーマンショックがやってきた 


そして、2008年。


リーマンショックが起こります。 


一般的には、不動産投資にとって非常に厳しい出来事です。


しかし、買う側から見ると、別の景色も見えていました。


 リーマンショックによって資金繰りが苦しくなり、不動産を手放さなければならなくなった人も増えました。


 その結果、市場には魅力的な中古物件が出てくることが増えてきました。


 つまり、
「景気が悪くなったから、不動産投資にとっても逆風」
ではありませんでした。 


むしろ、融資を受けられる立場にいる人にとっては、
「良い物件を安く買える大きなチャンス」
でもあったのです。


 約10年間で10戸 


私は2014年に早期退職をしました。 


それまでの約10年間。 


主に日本政策金融公庫とオリックス信託銀行との取引を中心に、区分マンションを購入していきました。 


その数は、
合計10戸。
内訳は、
ワンルームマンション:6戸
ファミリーマンション:4戸
です。 


そして、これらの購入に利用した融資は、トータルで約6,000万円になっていました。 


今振り返ると、これは私のその後の不動産賃貸経営にとって、非常に大きな意味を持つことになりました。 


「融資を受けた」という実績が、次につながった 


不動産投資を始めた当初は、
「この物件を買いたい」
という気持ちで、金融機関に融資をお願いしていました。 


しかし、物件を買い、きちんと返済し、賃貸経営を続ける。


 それを繰り返していくうちに、
「私はこれだけの融資を受けて、これだけの不動産賃貸経営を続けてきた」
という実績になっていきました。


 そして、この実績そのものが、私の信用になっていったのだと思います。 


その後、取引する金融機関も少しずつ増えていきました。 


徳島大正銀行。
紀陽銀行。
大阪信用金庫。
大阪協栄信用組合。
大阪厚生信用金庫。
そして、L&Fアセットファイナンス。 


これまで、私はさまざまな金融機関と取引してきました。 


もちろん、同じ銀行でも担当者が変われば話が変わることがあります。 


また、景気が変われば、金融機関の融資姿勢も変わります。 


そして、私自身の年齢や資産状況、これまでの実績によっても、金融機関からの見方は変わってきます。 


だからこそ私は、
「銀行は、お金を借りるだけの場所ではない」
と思うようになりました。 


銀行を「自分のチームの一員」になってもらう


不動産賃貸経営を大きくしていくためには、金融機関との関係が非常に重要です。 


最初から大きな融資を受けられる人は、そう多くありません。 


だからこそ、 


小さな実績を積み重ねる。

融資を受ける。 

物件を購入する。

きちんと賃貸経営をする。

返済する。 


そして、

また次の融資を受ける。


 この繰り返しによって、
「この人なら貸しても大丈夫だ」
という信頼を少しずつ築いていく。


 私は、それが不動産賃貸経営を拡大していくうえで、とても重要なことだと思っています。 


だから、できるだけ早く始める 


第56話でも書きましたが、私は属性が良く、金融機関から融資を受けられる可能性がある人なら、できるだけ早い時期から不動産賃貸経営を始めることをお勧めします。


 できれば20代後半から30代前半。 


もちろん、年齢だけで決まるものではありません。
大切なのは、
「早く始めて、早く実績を作ること。」
です。 


10年、20年と時間をかけて、
「この人はきちんと返済する人だ」
「この人は賃貸経営をきちんとできる人だ」
という信用を積み重ねていく。 


その信用が、次の融資につながり、さらに次の物件につながっていく。 


私自身が経験してきたからこそ、そう感じています。 


そして、もう一つ重要なのが、
景気の波です。


 景気が良く、不動産価格が上がっている時には、誰もが買いたくなります。


 しかし、景気が下落局面に入り、不動産価格が下がってくると、多くの人が不安になって買うのをやめます。 


そんな時に、実績と信用があり、金融機関から融資を受けられる人には、チャンスが生まれます。


 私自身も、そんな時期に魅力的な物件と出会ってきました。 


だから私は、
「不動産投資は、物件だけを見ていてはいけない。」
と思っています。 


物件を見る。

市場を見る。 

そして、金融機関を見る。


 その三つを見ながら、チャンスが来た時に動ける準備をしておく。
これが、私が長年不動産投資を続けてきて感じていることです。


 そして、
銀行を単なる「融資をしてくれるところ」ではなく、自分の不動産賃貸経営を一緒に支えてくれる「チームの一員」になってもらう。 


これが、私の考える金融機関との付き合い方です。


 次回予告 

【実録】

忠岡マンション再生物語 第58話
「銀行は、同じ銀行でも全然違う。」 


これまで私は、さまざまな金融機関と取引してきました。 


日本政策金融公庫。
オリックス銀行。
徳島大正銀行。
紀陽銀行。
大阪信用金庫。
大阪協栄信用組合。
大阪厚生信用金庫。
そして、L&Fアセットファイナンス。


 同じ「銀行」「信用金庫」でも、融資の考え方はそれぞれ違います。

 

担当者によっても違う。

 支店によっても違う。 

そして、時代によっても違う。


 私が実際に経験した、金融機関それぞれの特徴と、融資を受けるために私が大切にしてきたことをお話しします。