消費税8%になっても価格はそれほど上がらない? | 好きこそものの上手なれ。~会計士試験に文句なく合格するために~

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2013年公認会計士試験に合格、来年から某監査法人勤務予定のけんいちです(twitter→@0529ken1)。
公認会計士試験の受験生の方に少しでも役立つような情報提供が出来ればと思います。

明日は前期最後の考査4回目です、はうあーヽ(;´Д`)ノ

去年の過去問によると...
「コミットメントラインと当座貸越の相違点を述べよ」
「シンジケートローンのメリット、デメリットを述べよ」
とか...ええ覚えればいいわけですけどねえ。

この知識がいつか役立つ時は来るのでしょうか?


来月からいよいよ消費税が8%に!

「駆け込み需要が!」
「買うなら今のうち!!」
「増税前に比べて○○円もお得!!」
毎日目にしますね。

今日は、消費税(増税分)は誰が負担するのかを考えてみましょう。
私たちが最も感心を持つのは消費税増税によってどれだけ価格が上昇するかでしょう。当然ですが増税分がそのまま価格に転嫁されるわけではありません。
(なので、厳密には上記の「増税前に比べて○○円もお得!!」というのは不適切です。)

価格は需要と供給のバランスによって決まります。そのため、増税が価格にどのような影響を与えるかを考えるにあたっては、増税の需要曲線、供給曲線に与えるインパクトを考えればいいわけです。

現在の均衡価格を1050円、均衡需要量は100個としましょう。
今8%に増税されると需要と供給はどうなるでしょうか。
ここでは、消費者の支払う消費者価格と、生産者が受取る生産者価格をわけて考えます。(この差が消費税)
まず、増税されても需要曲線は変化しません。消費者は自分の支払う価格に応じて需要量を決定するためです。
一方、増税により、供給曲線は増税分だけシフトします。生産者による供給は生産者価格に依存するので、増税分だけ消費者価格があがらない限り同じ量を供給しようとしないからです。

具体的には今までは1050円で均衡していた価格が、増税後は供給曲線が30円分上方へシフトし1080円になります。
すると、需要曲線との交点は消費者価格と生産者価格に転嫁するようにシフトします。
ここで、増税分の消費者への転嫁度合いは、需要曲線の傾きが大きい程、供給曲線の傾きが小さい程、大きくなる。

では、需要曲線の傾きが大きいものとは...?
需要曲線の傾きが大きいということは、多少高くなっても需要が減らないものです。イメージ的にはティッシュペーパーやお米などの必需品的なものです。
米ががいくら安くなったからといって、そうたくさん食べれるものでもありません。逆も然りです。ティッシュペーパーも高くなったからと言って買わないわけにはいかないでしょう。
こうした商品は、需要曲線の傾きが大きく、需要が価格に反応しないため増税分が消費者に多く転嫁されます!


ということで、ティッシュペーパーやお米をはじめとした必需品を増税前に買い込みましょう!


さて勉強勉強...