伊那市高遠町の茅葺き古民家の再生を
2024年6月7日よりスタートしました。
古民家を残したい、古民家で暮らしたい
そんなかたの参考に……
そして、こんなときもあったなぁと
振り替えるための日誌です。
6月22日 晴れ、お昼過ぎから曇り
今日は8時頃に工務店さんと
曳き家の業者さんが来られる予定で、
ちょっとそわそわ。
茅葺き古民家を水平にして、
捻れを直す。
信州ではよろびをなおす、と言うそう。
水平が下がってる北側の土台を上げたあと、
土台の下をどうするか?
布基礎のようにするか?
独立基礎にするのか?
柱の石はどうするのか?
できるだけ昔に近い形にしたい、ということを
伝えたら見積を2通り作ってくださる。
ありがたいなぁ。
柱の下の石も業者さんが持っておられる御影石を使ってもいいかも、とご提案いただく。
あぁ、ありがたいなぁ。
(安くなるかも!?……)
よろびをなおすのに大工さんが必要なんやけど、
そこは工務店さんにお願いすることに。
板倉造りのおうちを作ってる工務店さんだから、
筋交いでなく板壁で固める、
となっても大安心。
その前に柱の負担などなど、
構造検討と総括をしなくては、
ワタシの担当分野、渋滞中 💦
お二人が帰られてから、
畳の分解、1日一枚のノルマをやったら……
さて!
構造の再確認に屋根裏に上がりますか!
屋根裏に上がると
足場が悪いから膝ついたり、
手で床やら梁やら触りまくって、
梁にまたがったりするから……
ホコリと煤にまみれるんよねぇ。
と、言うことで服の上からつなぎを着て、
いざ出発!
よぉく観て、測って、
メモして、スケッチして、写真を撮って……
えっ?
折れてる?
外れてる?
棟木を支えているサスが一本、
訳わからんことになっているじゃありませんか!
だから、この束(ツカ)を入れはったんか……
うーん!
東の屋根の支えがイロイロとよろしくない。
やりかえんとあかんなぁ……
よくぞここまで耐えてたよねぇ。
茅葺きさん、ありがとう。
悲しい発見ではありましたが、
モヤモヤしていた小屋組が理解できたので
ちょっとスッキリ。
軍手を嵌めていた手やつなぎは
煤まみれやけどね。
こちらの写真、
朝来てくれはった工務店の代表からの差し入れ。
無農薬の野菜と飼っているの鶏の卵。
今日でお会いするのまだ三回目、
かつ、
光風林さんとコラボしたい部分があるから、
頼むところを分けたい、とか、
普通では許されないようなことを
お願いするなどワタシのわがまま放題!
なのに、なのに、
優しい。
今思い出しても泣けるけど、
わたしゃ、
縁側で差し入れを前に泣きましたよ。
移住して設計事務所と民泊をするねん!
という最初の意識はどっかへ行ってて
、
ただ、ただ、
この茅葺きさんと一緒に完成の日を迎えたい!
完成したときのみんなの笑顔は
バッチリ浮かんでくる。
工事に関わってくれる人たち、
地域の人たち
家主さん家族、
応援してくれてる人たち、
初めて訪れる人たち、
首を長くして待っててねー
(それぞれの皆さま、順不同デス!)
その日まで健康で茅葺きさんと共に
一歩ずつやっていきますよー。
設計事務所 笑み太郎
一級建築士 池田 祐実英
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