6/23 古民家再生日誌 17 | 住まいと暮らしとお陽さまと

住まいと暮らしとお陽さまと

日々の暮らしに朝陽のようなすがすがしさ、夕日のような温かさを感じる住まいを作りたい。
建築士として日々思い、感じることを綴ります。

伊那市高遠町の茅葺き古民家の再生を

2024年6月7日よりスタートしました。

古民家を残したい、古民家で暮らしたい

そんなかたの参考に……

そして、こんなときもあったなぁと

振り替えるための日誌です。

 
6月23 昨夜からずっど雨
 
今日は朝から結構な雨降りでしたが、
朝からウキウキとクロネコさんを
待っていました。
 
前日、家主さまから
明日の午前中に送りますよ~と
ご連絡いただいていたので…
おねがい
 
ウキウキと待つ間、お部屋の中で
恒例の畳の解体。
 
畳が作られた年代で縫い方が違うんやけど
今取り掛かっているお部屋の畳は
糸の運びがわかりやすくて
解体がはかどるねんなぁ~
 
とはいえ、
一枚につき何か所糸を切っているか…
アセアセ
 
数えてないけどムチャムチャたくさんです。
ということは、
つくるときにもっともっと
縫っておられるということ。
 
再利用しないでごめんなさい…と
お詫びしつつ解体してます。
今日は4枚、解体できたどーーー
グー
 

駐車スペースになるところ。畳表と藁どこをならべて。


解体、2枚目に取り掛かっているときに
お待ちかねのクロネコさんが来てくださって、
すぐに開封しました!
 


北信(信州の北部)の特産、アンズ~乙女のトキメキ
 
縁側生活を考慮して信州の即席お味噌汁とか
お蕎麦などの詰め合わせ。
ほんま、ありがたい…。ルンルン
 
縁側生活では煮炊きがね…面倒なんですよ。
 
まず、服が埃だらけなので調理するのが
はばかられる。

着替えたらいいんやけど洗濯物が増える。
手洗いだから洗うものを増やしたくない…
 
それと、夜は6時半には食事を終えないと、
銭湯(温泉)の閉館時間が気になる。
 
お湯注いでできあがりのお汁もの、助かるわぁ。
塩分補給にもいいもんね。

お心づかい、ありがとうございます乙女のトキメキハートのバルーン
今日もまた、じーんと縁側で感じ入りました。
おねがい



昨日、高遠町の図書館で茅葺さんの地域の事を
調べたら……
 
この土地は三峰川(みぶがわ)の
河岸段丘の上にある洪積台地。

表面に火山灰が厚く堆積し、
その下層には厚い砂礫層。
地下水は浸透しやすく低い、とあった
 
ほう。
地下水は下の方流れているのか…
南側のムロが湿気を感じないのはそのせいかな、と思っていた。
 
 
そして、今朝。
結構な強さで雨が降ったら茅葺屋根から
落ちる雨水は水たまりを作っていた。
 
 
おぉ!
これを流すように雨落ち(あめおち)を
やりかえないとなぁ。
ショボーン 
 
その数十分後、雨が小雨になってきた。
ふと、雨落ちを見ると水が溜まってない!
 
なるほど!
これが火山灰と砂礫層のなせる業なのか?!
と驚いた。
 
 
 
この雨落ちのすぐようにあるムロの
コンクリートブロックの壁。
湿気た色になっていない。
びっくり
 
 
 
このコンクリートブロックは近年(40年以上前だろうか)に積まれたもので、
元々は土壁だったと思う。
土壁が水を防いでいるのかな。。。
 
雨水の地面への浸透具合を
確認できて良かったぁ。
 
それと、図書館で調べてわかったこと。

茅葺き屋根は夏涼しく冬は暖かい、
とされているんだけど、
この地域では材料がそろわなくなり、
手に入りやすい栗板に石を置いた
石置き屋根が多いんだそう。
 
栗板は1年前後で悪くなったところから
取りかえたそうで、
茅は持ちが良くて一代で1回の葺き替えでいい、
と書いてあった。
 
インターネットなんかでは、20年に一度の葺き替えが必要などという情報もあるけれど、
囲炉裏を使った時代は50年ほどはもったんや!
 
茅葺き屋根を長く持たせるための工夫や
暮らし方をとり入れれば20年……
ということはないんやろうな。
 
正直言って、郷土史がこんなに役に立つとは
思っていなかった。
申し訳ない。
 
その時代に、その地域で暮らしていた人の様子って記録しておくの大切やね。
 
それと、住所に「山田」と入っているんやけど、
これはかつて「山田城」の城下だったそうな。
 
地図を見てびっくり!
茅葺きさんの南側のお山が、
山田城のあった山やった~!
 
山の上にあずま家があるのよ~と
近所の方にお聞きしていたが、
城跡として整備されたものやったみたい。
 
いやぁ、調べるって楽しいなぁ。
ルンルン
 
 設計事務所 笑み太郎

一級建築士 池田 祐実英

 

 

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