『イザボー』 (2024 オリックス劇場) | ラピュタをさがして

ラピュタをさがして

宝塚のこと。
気ままに。
自由に。

2月11日は雪組大千穐楽でしたが

望海さん主演の『イザボー』も

同日が千穐楽流れ星

重なっていたのですね!!!!

そして、真彩ちゃんが出演している

『LUPIN』も

長野で大千穐楽だったんですね目

おめでとう✖️3スター

おめでとうございます花束花束花束

遅いけれど…




『イザボー』を

オリックス劇場で観劇しましたニコニコ音符


前知識はほとんどなし、

望海さんのお役イザボーが主役で

中世フランスの

悪名高い王妃であること、

日本産のオリジナルミュージカル初演

という知識だけで観劇ひらめき電球

プログラム等も未読あせる


望海さんの出演作は

タカラヅカを退団されてから

『ドリームガールズ』を観劇できただけ。

望海さんを舞台で観たいなぁ

って思ってたのに意外にご縁がなくて。

『ドリームガールズ』は私的には

映画は好きだけど

作品はいまいち刺さらず…

今回『イザボー』を観て

タカラヅカで観劇していた時

望海さんの歌声も好きだったけれど

お芝居、演技が好きだったなぁ花

やっぱり望海さんの演技が好きだなぁって

すごく思いましたほんわかスター

もちろん歌声も素敵でしたピンク音符



にも関わらず

以下感想を連ねますが、

結構辛口かも…

ひさびさに…辛口だなぁ…注意⚠️

でも望海さんが素敵だったから

観劇後の満足感はあるんですけどね




作品としては…

前半はもう、

諦めて望海さんを観にきたんだ

って思うことにするしかないって

正直思いました汗うさぎ

それが一幕後半から

物語が流れだして

ほんとにホッとしましたDASH!


同時に望海さんのお芝居も

本領を発揮お願い

二幕はウソみたいに見入りましたスター

ともかく、逆パターンじゃなくて良かったです


一幕前半は話が飛びすぎというか

大事な部分がすっとんでる感があり

物事の流れに納得感があまりなく

イザボーをはじめ

人物の感情がわかりにくいので

このままいくとヤバいなと正直思いました

その上、『ライブですか?』

って感じの音楽の使い方だったのですが

ロック系は好きだけど

最近は舞台でも慣れてきましたし

物語が上手く進んでないと

そんな歌、ダンスを入れるより

しっかり物語を描いて欲しいと

思ってしまってあせるあせる

歌、ダンスは別に悪くはなかったんですけど


ひとつ感じたのは

イザボーが嫁ぐキッカケや

シャルル6世に見染められるところまでは

良いけれど、

そこから2人が信頼関係を築く様子が

全く描かれていないのに

史実でもシャルル6世が狂気に振れるまで

7年くらいあるようだし

描けないんじゃなくて

描くことができてないんですよね

シャルル6世が狂気に苛まれる描写は

ひつこく描かれていて

その暴力にイザボーが耐え

それでもイザボーは

シャルル6世を愛しているらしいけど、

政略結婚だから

暴力夫でも耐えねばならないとしても

イザボーがシャルル6世を愛し抜く

その元になる感情を描かれてないから

説得力がなくてあせるあせる

もういっそ夫に冷淡、無関心

だから、いろんな男性と関係を持ったっていう方が

引っかからなかったくらい笑

でも史実では夫婦の絆?があったっぽいのかな?

それ以外でも

それぞれの登場人物の説明が

必要なのはわかるけど

なんか要領を得ないと言うか

スッキリしない。

語り部も兼ねた

シャルル7世とダラゴンも立ち位置というか

物語への挿入の仕方といい、

その他の登場人物の登場や

関わり方といい、

なんだかバラバラって感じが

否めませんでしたあせる

シャルル7世は結局、

母をどう思っていたの?

ラストは和解(心の中で?)したようだけど

語り部の時はイザボー死後ですよね?

それなのにイザボーは最悪の女ってまだ思ってるの?

それとも、歯に何か挟まったみたいに

感情の歯切れが悪くてわかりにくいのは

シャルル7世に

イザボーは悪女と言わせないためかしら??


でも、イザボーが吹っ切れて

シャルル6世が

ほぼ関係なくなったあたりから

一気にわかりやすくなりましたひらめき電球


後半で気になったのは

歌でかなり沢山説明していて

その説明している感が

私のようなただの観客でも

感じるくらい酷かった点かな…汗うさぎ

歌い手がちゃんと歌えていて

歌声が綺麗だとか

リズム感がよくて楽しめるとかでなく

歌詞が理解できたので

まだ良かったけれど…。

そうでなかったら

物語もわからなくなって後半も悲惨だったかも


やっぱり歌は人物の感情的な部分とか

会話を表現する方が良いというか…

説明セリフばかりなのも大概だけど、

説明歌はさらに微妙

というのが感想です。。

ただ、前半の微妙さに比べたら

取るに足らないことかな…とも真顔

特に時代背景が中世ヨーロッパなので

説明がクドくなるのは

ある程度仕方がないかもとも思いました


なんていうか、

知られてなさすぎることもあると思うけど

映画とかでも

中世の世界って

そのままファンタジーでも大丈夫なくらい

現代と隔たりがあるんですよね…

人の考え方とか

社会の状況とかも。

動きが全く予想できない感じあせる

だから、説明をしないと

何がどうなってるのか

さっぱりわからないし

仕方がないのかなぁって。

でも、歌で説明は正直退屈です

だって、説明って感情の起伏は

あんまり必要ないというか不用だけど

じゃあ何のために歌うの?

って思ってしまう

私はミュージカルで歌うことに

何故突然歌うの??って思ったことは

一度もないんですけどね



文句ばかりですね…

でも一幕後半からは楽しめました

ちょっとどういうことかな?とか

展開、なりゆきが

ぎこちなく感じる部分があったけど、

納得いかないほどではなかったし…


ただ、ジャンヌダルクの出方は

微妙で、残念だった…

同じ中世フランスで

同じ時代の流れの中にいた

『悪女と呼ばれたイザボー

聖女とされたジャンヌダルク』

もうちょっと

それを舞台に出してきた意味というか

インパクトが欲しかったかな…


ジャンヌダルク関係の感想は

前半は

イザボーの少女時代の分身?イザベルが

なんかひつこく幸せ、幸せって

まとわりついていたが

効果が弱くむしろ逆効果

ラストあたりで

ジャンヌダルクが意味深に登場したが

イザベルと二役だったのは意味があるんですよね?

なんとなくイザボーとの対比??

って感じたものの

あんまり効果的でない。

終演後思い出すと、

イザボーとジャンヌダルクの対比が

もっと鮮やかで

何か伝わってくるものがあればなぁ……

って感じ。つまり伝わってこなかった


幕開きからね、

作者がイザボーをどう観せたいのか

わからないっていうのも感じていて、

本当に悪女!にしたいのかこれは違うよね

悪女と呼ばれていたけど

ほんとうは違うって言いたいのか?

どちらかというと

違うって言いたい方だと思うけど、

なーんかモヤモヤして。

どうしてイザボーを題材にしたんだろ?

イザボーという人物への思い入れが希薄?

イザボーを題材にと

依頼があったからかしら??

って思っちゃいました



ここからは少し戯言…魂が抜ける

今これを書きながらふと思ったこと…

語り部は

イザボーの少女時代の分身イザベル

(ジャンヌダルク)

だったら良かったのにな…とか

これは息子シャルル7世と

義母ダラゴンが語り部になる必要性が

物語的に感じられなかったからでもあるけど…

ま、シャルル7世とイザボーは

晩年の再開シーンがあるし

一応心の交流を描こうとはしていたけど??

でもこのふたりに

焦点が当てられているわけではないし。

ダラゴンもね、だいぶ後半に

ふたりの確執というか

仲が悪かったらしいことは語られてますが

なんていうか

イザボーの人生を語るほどかな??って感じ。

焦点の当て方を変えれば

もっと密接な関係を観せることもできるけど

この作品ではそうじゃない


ジャンヌダルクは

無名の人物であることもあり

一応実在人物ですが

一種、フランスの意思、

実体のない夢と希望の象徴

のようなところがありますよね


そんなジャンヌダルクを

イザボーの生き様に繋げたら

通り一遍じゃない物語になるのにな…って。

もちろんイザボー🟰ジャンヌダルク

という意味ではなくて。

イザボーは大部分を利己的に

でもやっぱり流されて

時代を生き抜いてきた女性だと思うんです

そして歴史上も

フランスの王妃であり

歴史上最悪の女とされている

一方同時代に聖女ジャンヌダルクがいる

イザボーの少女時代の分身は

イザボーから分離した

純粋な少女の部分、

その存在と

実体が曖昧なジャンヌダルクを繋げたら…

漠然としたただのいち観客の戯言ですが



さて、こんなに文句だらけなのに

って感じだけど

個別に少し?だけ。


イザボー・ド・バヴィエール 望海風斗

望海さんの演技、歌声が堪能できて

特に後半は満足でしたニコニコ

赤色のマント付きドレスがお似合いで

赤色ドレスも何種類かありましたよね?

後ろ姿が

少しみえた表情が素敵で

魅入られました飛び出すハート

ほんとうに素敵だったんです

何がそんなに惹かれるんだろうっていう

立ち姿…ニコニコ


悪女になりきり、道徳がなんだ!と

酒、男に溺れた様子も

様になって観えました

でも、ゲッって思わないのは

欲目かなぁ、そんなことないと思う


晩年、悪女の名を轟かせることになる

トロワ条約の締結

イギリスにフランスを売ったとされるけど

もう、とどのつまりまできていて

娘を嫁がせて

フランスの血を残すやり方しか

(イザボーの中では)方法が

なかったのではないかな…とも。

シャルル7世との再会シーンも

淡々とした様子がしっくりきて

良いなと思いました


そして、望海さんの声量もある歌声が

好きだけど、

今回感じたのは

声量に頼らない感じの

緩急自在な歌声が耳にも心地よくて

歌詞を通してしみじみと聴けて

とても好きでした音符音符音符

もちろん迫力ある歌声も好きですが

私は圧倒されるより

心地よさも気づかないような

心情が無理なくスルスル入ってくる

歌声が好きみたいですピンク音符


シャルル七世 甲斐翔真

若くカッコ良い王子ですね

青い衣装がお似合い

なかなか難しい立ち位置で

はじめは特に微妙でしたが、

出番的に仕方がない気もします


シャルル六世 上原理生

存在感がありますね

特に暴れ回る前半ではなく

廃人のようになった晩年

トロワ条約にサインするシーンや

何もせずに玉座に座っているシーンで

そう思いました


そういえば、

一幕の結婚式の森の精霊?のダンスが

カッコ良くてよかったです音符

カッコいいっていう感想でよいのかわからないけど

その中にシャルル6世もいたんですよね?

火がついたのにははてなマークでしたけど史実だけどね


ブルゴーニュ公ジャン 中河内雅貴

カッコいい青年貴族っていう感じ

まともそうだし

何かするのかなって思ったけど

結局そんなに事態は動かず


そういえば

シャルル6世は狂気のため

執政できなくなったということだけど、

史実とはいえ、

オルレアン公ルイが暗殺された時とか

イギリスとトロワ条約を結ぶ時とか

意外に誰かの気持ちを無視して

行動しちゃってますよね…

狂気でも王には変わりがないし

王の意思が通るのは不思議じゃないけど、

狂気でも

それだけ意思決定できるんだなって

不思議に思った。

たとえばイザボーの思った通りに

いつもなるなら

イザボー側が実権を握って

王は傀儡だったんだろうって思うけど、

場合によって判断がいろいろで

誰側でもないようだし、

歴史に詳しくないから

実はそうでもないのかもしれないけど

舞台を観たらそう感じて

誰の意思?って思いました。

たとえば、ルイの暗殺でも

善悪はどうでもいいけど

ジャン親子は罪を免れているよね

誰目線?

ルイの悪事が裁判で明かされたけど…

あの時代って

そんなに公平じゃないと思うんだよね

裁判官が強いとも思えない

教会かな?いまふと思った、遅!

宗教色強いのは微妙だけど

それは思想としての主張に関してであって

あったものを排除して描くのって

かなり難易度高いよね…

まぁ説明するだけで困難だとは思うけど…

省くなら省くで

他に納得させる筋書きにしないと

なんかモヤモヤするんだよね


オルレアン公ルイ 上川一哉

滑らかで親しみやすく

なんとなく馴染みのある言い回し、演技

歌声も聴きやすくてブルー音符ブルー音符


ただ、ルイだけじゃないけど

あんまり意思が伝わってこなくて

どういう立ち位置で

どうしたい人物なのかがわからないのが

残念でした


ヨランド・ダラゴン 那須凜

迫力があって

セリフが明瞭な歌声ルンルン

他の方もそうだけど、

この説明歌が多い作品を支えていました


娘とシャルル7世を結婚させるため

イザボーに会いにきたシーンで

やっと実体を感じましたが

もう少しイザボーとの関係が

描かれていたらよかったな


ブルゴーニュ公フィリップ 石井一孝

悪巧みを含んだ人物像が印象的で

キャラクターもわかりやすく

以前にも拝見したかなぁ?とも。

そんなことないかも

いよいよ

悪巧み(イザボーにとっての)発動?

人物像も描かれて面白くなる?

って思ったら

黒死病(ペスト)のせいであっけなく…


黒死病もダンサーが表現してましたね

ちょっとユニークな感じ

衣装はなんかちょっと

まわりに比べたら漫画っぽすぎたかな




MOJOプロジェクト 

-Musicals of Japan Origin project- 

新作オリジナルミュージカル

『イザボー』 

作・演出:末満健一 

音楽:和田俊輔 


イザボー・ド・バヴィエール 望海風斗 

シャルル七世 甲斐翔真 

シャルル六世 上原理生 

ブルゴーニュ公ジャン 中河内雅貴 

オルレアン公ルイ 上川一哉 

ヨランド・ダラゴン 那須凜 

ブルゴーニュ公フィリップ 石井一孝


大森未来衣(イザベル) 

伯鞘麗名(ヴァレンチーナ) 


石井咲 加賀谷真聡 川崎愛香里 齋藤千夏 佐々木誠


高木裕和 堂雪絵 中嶋紗希 宮河愛一郎 安井聡 ユーリック武蔵 


《スウィング》

井上望 齋藤信吾 高倉理子 


美術:松井るみ 

照明:関口裕二 

音響:山本浩一 

衣裳:前田文子 

ヘアメイク:宮内宏明 

音楽監督・編曲:桑原まこ 

歌唱指導:西野誠 

振付:三井聡/港ゆりか 

アクション指導:星賢太 

演出助手:渋谷真紀子/高橋将貴 

舞台監督:幸光順平


宣伝美術:岡垣吏紗 

宣伝写真:中村理生



スライムスライムスライムスライムスライム


ところで、会場であるオリックス劇場は

初めて観劇する劇場はてなマーク

って思ったら、違いました笑

旧厚生年金会館ですねビックリマーク

名称が変わったこと知らなかった汗


その昔、コンサートに行きましてね、

いっつもドームコンサートで豆粒ばかりだったから

二階席だったけれど

すごく見えてキャーってなって

ビックリした思い出音符

と、同時に

コンサートだから立って見たのだけど

え、ほんまに立つ??

って友人を二度見しちゃった思い出

これ、ジャンプでもしようものなら

死を見るんじゃ…と笑

冷静に思った思い出

のホールでしたウシシ


今回は一階後方だけど

見晴らしはすごくよくて

そういう意味ではストレスフリーでした

…が、

椅子が今までの観劇史上最悪でね

きっと、座る必要のない

コンサート用のホールなんだなと

思いました…知らんけど。

簡易椅子か補助席かと思ったよ

私はお尻はあんまり痛くならないから

その点は大丈夫だったんだけど

席幅が前も横も

超狭くてかなりヤダったえー


それに、席数に対して箱が狭いからか

すごく混雑して感じて、

トイレもどうせすごく混んでると思ったから

休憩中、席も立たなかったDASH!


チケット代って

会場代じゃないけどさ、

チケット代に見合った環境って

ある程度あると思うんだよねぇ……

わりと高いやん?チケット。。

この会場にあのチケット代は

あかんのちゃう…かなぁDASH!


会場としてはさ、

椅子は変えようよ…と激しく思った

でもあのキャパで

あの席数入れようと思ったら

観劇環境が劇的に良くなることは

ないんだろうな…

まぁ、ライブ、コンサートなら

椅子に座ることもないんだろうけどうーん



あと、文句ついでに…

私は被害を被らなかったんだけど

私の視界は超良好だった

私の隣のお嬢さん?が

カルチャーショックを受けるくらい変で

目が点にガーン


なんかマフラー?みたいなのを2枚

観劇中、ずーっと

舞台に向けてヒラヒラ

ヒラヒラさせて

リズムを取るのはまぁいいんだけど

もう少しで飛び上がるかと思った笑

ライブと間違えた?

ずーっと背もたれから

10センチ以上離れていて

背筋伸ばしてて

なんならお尻も浮いてて

たぶん、後ろの席の方は

ほとんど観えなかったんじゃないかと汗


しかも会場スタッフは

幕間も全く注意しにこないし

だから二幕もずーっとそのまま…

私も注意したわけじゃないけどね…


会場スタッフさんたち

すごく沢山いて

トランシーバーとかで

頻繁に連絡取り合ったりしてて

大劇場とかとくらべても

なんだかせわしなくて

結構目障りなのに、

そういう会場の状態とか

お客とか客席への気配りとかは

特になくて、

何してるのか

何のためにいるのか謎だったよ…


そういうの

やっぱりタカラヅカが良い

研修でも受けて

見習ってほしい


文句ばかりでごめんなさい…

だけどさ…

やっぱりさ

こんだけ、ただのいち観客に

文句言われるなんて

問題があるってことだよねうーん