月組『桜嵐記』(2021)②【正時と百合の家】 | ラピュタをさがして

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宝塚のこと。
気ままに。
自由に。

ついに?梅雨明け


朝から蝉が鳴いていました

夏だ…

(家族によると数日前から鳴いていたとか)

テレビによると

猛暑日が続いているらしいですが

なんとなく涼しい夏の始まりな気も。

暑くならない方が

体力的には嬉しいけれど



さて、桜嵐記の感想のつづき…

言いたい放題です





正時は

初日から安定の演技力

笑いも掴みもオッケーニヤリ


ですが、まず…いつも思うのが

鳳月さんは

日本物のお化粧と着物が似合う照れ

たぶん、着こなしも良いのですねきっと。


珠城さんも月城さんも

誰もが認める

着物姿がとても似合っていますが

(今回珠城さんは発光してますしねびっくり

鳳月さんもすごく似合っていて

言い表し方が難しいけれど…

(鳳月さんの似合い方を説明する言葉を

必死で探している…)

日本人形みたいなんです

しっくり着こなした紺色の着物に

切長の目、動き

自分のイメージする日本人形が

ピタリとハマってそこに居る感じ

セリフで言葉を発すると

血の通った(今回は)正時なんですけどね

そういう美しさを感じます


和物+しゃべ化粧となると

月城さんより鳳月さんが似合う〜と

実は思っています

あと、ありちゃん。

どちらが優れているとかじゃなくて


珠城さんも五月人形っぽくて

しゃべ化粧だけでなく

ともかく和が似合う。

月城さんはお顔がっていうんじゃなくて

芝居とか歌声、雰囲気が日本物かつ江戸

っていう(私の)イメージ

(今変えていこうとされてるのを

すごく感じますが)



そんな正時さんですが

お茶目で戦い嫌いの料理男子で

三兄弟の中で一番親しみがある

そういう現代っぽさも

日本人形のような佇まいがある上でやるから

日本物の雰囲気を逸脱しない

漫画っぽくなりすぎないというか

(漫画を否定しているわけではないです)


滲み出る肉汁の説明だとか

それを聞く周りの武士たちの

楽しそうな様子とか、

佑則のダメ出しとか、

出汁を捨てようとした弁内侍を

止める様子とか

楽しくなりますチュー


初日感想でも書いたのですが

美味しそうな料理が表現されてるのは

良いですもぐもぐ

今回は猪の丸焼きですがウシシ

香りまで漂ってきそうなのが良いですよねー

舞台で香りの表現って

なかなかないと思うんです

前方席なら

ジェンヌさんの香水の香りとか

最近では

雪組『シルクロード』のオープニングで

煙と共に香りも漂ってきましたけど

二階席までは届かないし。

でも、視覚から香るっていいよね

それならどの席へも嗅覚にも訴えられるもぐもぐ



さて、話が横道にそれましたが…

妻の百合との

心の通い合いや別れも

間が良くなったのか

観劇ごとに

より引き込まれるようになりました

百合の

『…裏切り者と言われても…』

の健気な様子が良かったです

もっと良くなりそうですねニコニコ



正時の一番心に響いたのは

寝返った百合の父弟と

戦場で戦い

父と弟が戦死する場面です

初日は既に泣いていたせいか

よく覚えていないのですが、

my楽はこのシーンのやり取りに涙しました



『…娘御は息災か』

剣を交えながら佑則に尋ねる正時に

『姉上は自害して果てたわっ!』

斜めから斬りかかりながら叫ぶ百佑


ヒタと構えたまま一瞬止まった正時の

構えが美しくて

張り詰めた一瞬に

息を呑みました


佑則の言葉が

呆然とする正時に追い討ちをかけ

『…百合はな…(略)…あっぱれな、もののふの娘よっ…!』

『百合…!』

本気で二人に斬りかかり

斬り捨てる正時


my楽では

百佑の一言の響きが

強く心に刺さり

涙がぼろぼろ流れました


お芝居が深まっているのか

百佑の一言の威力は

とても増して聞こえましたし、

それを受けた正時の

抑えられない怒りに涙が止まらなかった



○楠木正時〈次男〉(鳳月杏)

○百合(海乃美月)

○大田佑則〈百合の父〉(春海ゆう)

○大田百佑〈百合の弟〉(英かおと)




月組『桜嵐記』は

ル・サンクに脚本が掲載されていますねニコニコ

宙組『ホテル・スヴィッツラ・ハウス』は

掲載されているものと思っていたら

掲載されていなくてがっかりガーン