読みきかせ【小学校5年生】(9月) | 水脈のブログ

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読みきかせ記録(絵本等の紹介)と、自分の心に生じた想いや、刻まれた記憶を思いつくままに綴っています。
当ブログ開設当初から好きだった東方神起やジェジュン、ユンジェに関して。そして、2021年以降は、防弾少年団(バンタン:BTS)のことに、思いを馳せることも。



今月2回目のお話タイムがありました。

(学校行事との兼ね合いもあり、

ほぼ隔週での開催のようです)

担当は5年生でした。

今回の選書は、以下の2冊です。


『ひがんばな』 甲斐信枝さく

(福音館書店)


『きまぐれロボット』より「おみやげ」

星 新一 作  和田 誠 絵

(理論社)


その花の時期になると、気になって、

写真に収めたいと私が思っている

花々があります。

早春のジンチョウゲ

春のサクラ

夏のヒマワリ

冬のウメ…

そして、

秋 と言えば、

キンモクセイ も気になりますが、

この ヒガンバナ を忘れてはなりません。


2、3日前まで草むらと思っていた場所に、

突然赤い炎が燃えたつように咲き出す花。

お彼岸のころに咲くから

ヒガンバナ。

「暑さ寒さも彼岸まで」

という言葉どおり、

キンモクセイが秋の深まりを知らせる花なら、

ヒガンバナは、

本格的な秋の訪れを告げる花ですね。

今年は少し開花が遅かったので、

今がまさに盛りです。

読みきかせでも、

どうせなら、旬の時期に紹介したいと

思っているのですが、

タイミングが合わない場合が多いのです。

チャンスを逃すべきではない!

ということで、今回読んでみました。


ヒガンバナは、

絵本にも紹介されているとおり、

たくさんの別名があります。

人々の暮らしに身近で、

親しまれた花だったからでしょう。

まんじゅしゃげ(曼珠沙華)

は、よく知られていると思いますが、


地方によって様々な呼び名があったようです。

その華やかな花の色や形状から

きつねのかんざし

きつねのたいまつ

はなぢょうちん(花提灯)

おにかぶと(鬼兜)

かじばな(火事花)

ひぐるま(火車)

はなびばな(花火花)

球根には毒があり、

モグラ避けに田の畦に植えられていたことから

たんぼばな(田んぼ花)

どくばな(毒花)

したまがり(舌曲がり)

等々…

球根からまっすぐに茎が伸び、

葉っぱはなく、

先端に鮮やかな赤い花という

不思議な形状


でも、ヒガンバナには

葉っぱが無い というわけではなく、

花が終わってから、葉が出始める

ということを

私はこの絵本で知りました。

(花は葉を見ることがなく、

葉は花を見ることがないから、

「ハミズハナミズ(葉見ず花見ず)」

などという別名もあるのですね。)


花を摘んで、繋いで遊んだからでしょう

くびかざりぐさ(首飾り草)

という別名もありますが、

私自身は子どものころ

摘んで、家に持ち帰ると

火事になるからダメ

と叱られた記憶があります。

その赤い色が炎🔥を連想させるからでしょうね。

私にとっては

なんとなくワクワクしてしまう花ですが、

現代の子どもたちにとっては

どうなのでしょうか?


甲斐信枝さんの絵は写実的で、

見開きいっぱいに描かれた赤い花は

迫力があって、本当に圧倒されるのですが、

廊下の掲示板に展示されていた

児童が描いたヒガンバナも、

負けず劣らず素敵でした😄





水彩画は4年生児童の作品、

切り絵は5年生の作品です。

ヒガンバナだけでなく、

四季折々の花が見事に表現されていますよね。


一方、

『おみやげ』は、星新一さんの

ショートショートと称される短編の一つです。

私は、小学生のころ、

星新一さんの作品が好きでよく読みました。

「お話タイム」のある

この小学校の図書館にも

星新一さんの著書は収蔵されていますが、

司書の先生のお話では、

手にとる子はほとんどいないとか…😮‍💨

短いけれど、よく練られていて、

何十年も前の作品なのに、

今でもちょっとドキッとさせられる

風刺の効いた作品の数々は、

高学年向きだと思います。

全然知られていないというのも

もったいないことですので、

今回、朗読してみました。

集中して聴いてくれていた

と思いますが、

他の作品も読んでみたいなぁ と、

興味を持ってくれる児童が

一人でも現れることを願っています。


『ひがんばな』も「おみやげ」も

読み終えるのにそれぞれ約5分です。

10分間の持ち時間ちょうどでした。

以前のように15分間だと

少し長め(12、3分)の絵本にも

チャレンジできてありがたかったのですが、

(特に高学年の場合)

10分というのは、なかなかに微妙な時間です。