片道2時間掛けて、大館市の御成座で観て来ました。
大曲のイオンシネマでも上映していましたが、タイミングが合わず、今回やっと観る事が出来ました。
さて、何から書こうかしら…
前半は、淡々として退屈すら感じる内容でした。
しかし、そこは、人物紹介と言うか、登場人物たちの人となりや時代背景が描かれて行きます。
彼ら、彼女たちの、福田村での立ち位置が描かれて行きます。
そして、永山瑛太さん率いる四国讃岐の行商たち。
その時に向かって、彼らの旅は続きます。
戦争による心のキズと、やがて起こる関東大震災による大混乱。
愛国精神、デマ、集団心理!?
時代背景もあり、この世界でオレは人間として、正しい判断が出来るのか!?
狂乱の群衆の中で「それは違う」と言い切る事が出来るのか!?
浮世離れした、井村新さん、田中麗奈さん夫妻が、物語の残酷さを、寄り際立たされています。
欲望赴くままの東出昌大さん演じる船頭が、1番人間らしいのかもしれません。
もう、終盤の展開は、胸が張り裂けそうでした。
正直、胸クソ悪い。
後味の悪さは、フランクダラボン監督の『ミスト』以上です。
だって、本当の話ですから…
ただ、映画としては大傑作だと言わざるを得ません。
今年と言うか、ここ数年でNO.1の日本映画だと思います。
娯楽映画では、ありません。
我々の祖先の愚行を描いた作品です。
世界平和の難しさと、せめて目の前の人間には優しくしようと改めて思いました。