究極の選択を誰が裁く
二期のラストシーンにまず出でてくるのはそう、誰よりも賢いはずの
殿下が3度目の飛翔のあとに
しみじみ言う
「わからない」
私はここが
殿下のどんなカッコいい台詞よりも
ジワるんです
2期の最後に
再び半月を登場させ
二人同様に
この台詞を言わせたのには
やはり
ここが大事なとこだからだと
思うのですが
どうでしょう?
ED「帰於塵」の中にも
誰が誰を
裁くのだろう
というフレーズが出てきます
疑問符です
つまりわからない
たぶん裁けないんです
誰にも
誰の過ちでもない
強いていえば
運命なのだ
だから悔やむな
咎を追うな
半月と謝憐の「後悔」は止まりません
半月はきっと
物語に再度登場してくることでしょう
どこで
彼女が救われるのか
謝憐が
罪悪感から解き放たれる日が
くるのか
注目したいと思います
威容と安楽が象徴する毒
半月の次に回想シーンで出てくるのは
芳心国師に無差別テロを促す
安楽王の邪悪な表情です
安楽や威容は
清廉な謝憐の「対」として
存在してます
彼らが象徴するのは
貪欲(とんよく)と腹立ち
怒り、怨みや憎しみ
邪(よこしま)な心 無知…
ああ、そうか三毒なんだぁと
人間の煩悩なんだなぁと
威容と安楽は極端ですが
謝憐を執拗に罵る「民衆」も
三毒に侵されていますよね
彼らは特別な存在ではない
どこにでもいる
普通の人々です
芳心国師編で
郎千秋が国師に
投げかけた問答
も、同じ
「貪欲」がテーマ
鬼市の賭場で
千秋がぶっとばした
鬼面の男も
この欲を表現したものですね
三毒は煩悩なので
誰にでもあるわけで
人がなにかの不幸をきっかけに
隣人を恨み、憎み、殺し合い
その恨みを代々引き摺る
その狭間で
もがくのが
我らが太子殿下
そういうことなんですね
(あくまで私の見解です)
そして画面は
すべてを失って彷徨う
謝憐と
一人のみすぼらしい
包帯を巻いた少年に
変わります
テーマが
暗示されるのですが
長くなるので
また明日!