お疲れ様です。
中学受験において2人に1人が使う予習シリーズ。
我が家ももれなく使用しています。
今回はきよみず先生の動画で『予習シリーズ改訂は受験結果にどのような影響をもたらしたのか』という興味深いテーマでしたので拝聴してみました。
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予習シリーズの改訂が3年前に行われて、それ以来初めての生徒が2024年の受験を終えたのですけれども、その結果から『この改訂がどのような結果をもたらしたのか』というところについて分かることを私の感想ベースでお話していきたいと思います。
ということで今日のテーマは『予習シリーズの改訂が試験にどのような影響したか?』というところです。
最初に結論から言ってしまいます。
・高偏差値層はやや躍進
・ボリュームゾーン以下はやや後退
こんなイメージになったかなと思います。
ただ、これは私が集めた情報程度になりますのでサンプルはかなり少なめです。
私としては概ね予想通りかなというふうに思っています。
では『なぜこのような結果になったのか』というところについて私なりの見解をお話していこうと思います。
理由としてはこんな感じになるのではないかと思います。
1.塾側も使い方が定まっていなかった
2.取り扱う内容が難化:進度が速くなり、
・優秀層:効果覿面
・ボリュームゾーン以下:苦しめられた
3.基礎教材の不足
それではひとつずつ見ていこうと思います。
1.塾側も使い方が定まっていなかった
これは仕方ないかなと思うところもあります。
指導している生徒に確認したところ、『授業ではこれとこれはやったのだけれど、これは宿題だった』とか『基本問題のここまでしかやっていない』など本体取り扱わないといけないところが出来ていなかったり、逆にもう少し時間をかけて丁寧に取り扱うべきところが駆け足で進んでしまっています。
どうしても理解にある程度時間を要する子たちにとってみると、かなりきつい展開になったのではないかと思います。
四谷のカリキュラムに乗っかってしまえば、理想的なペースでメースメイクはしてくれるのですが、このペースに乗り切れない、または遅れてしまった時の救済というところがかなり難しいところがありますので、ここのフォローが出来た塾・できなかった塾ここで差が大きく生まれたのではないかと感じています。
2.取り扱う内容が難化:進度が速くなり、
・優秀層:効果覿面
・ボリュームゾーン以下:苦しめられた
巷でよく言われていることではありますが、『今回のこの予習シリーズの改訂はSAPIXを意識したSAPIXに勝つための改訂』と言われていることがよくあります。
中学受験塾というビジネスやっていたら、当然といえば当然ではありますが、実績が一番の塾に人が集まってくる訳で、この辺は当たり前かと思います。
結果、取り扱う問題の内容や難易度もやや上がりましたし、カリキュラムのペースというのもやや速くなりました。
いままで四谷カリキュラムで燻っていたトップ層、ここら辺が改訂によって飛躍していったのではないかと思います。
一方で、難易度が上がり、ペースも速くなったことで四谷偏差値55以下ぐらいの生徒さんは結構苦しめられた感じです。
これは実際に受験した生徒さんに聞くと『うんうん』と頷かれるかもしてませんが、4年生・5年生テキストというのが兎に角ハードであったと言っておりました。
理解が追い付かないまま毎週のテストが行われてしまうので、『理解しないまま解法暗記』
『単元の半分の内容しか消化できていない』
こんな状態が多かったと思います。
この状態で4・5年のカリキュラムを進めていたお子さんは5年㊦もしくは6年㊤のカリキュラムあたりでかなり成績を落としたのではないかなと思います。
成績が急降下したことによって、心が萎えてしまったお子さんや自信を失って算数だけでなく、他の教科にまで影響を及ぼす子がかなり多発していたのではないかなと思います。
ただ、6年㊤のテキストでももう一回基礎をやり直しましょうというカリキュラムになっているので、ここでしっかりと理解できていなかったところを撒き直すことができたお子さんは後から巻き返せた印象です。
3.基礎教材の不足
何より私が大きいなと感じているのはベーステキストの難易度を上げたのはいいのですが、基礎教材・基礎問題のボリュームが圧倒的に足りていなかった点だと思っています。
SAPIXであれば『基礎トレ』に始まり『デイリーサピックス』『デイリーサポート』そして小テストの数々ですね。
これらを通して基礎的な内容の繰り返しっていうのが自然に組み込まれていて、嫌でも基礎は叩き込まれるようにしっかり作り込まれています。
一方で、予習シリーズはもともとトレーニング要素があまりない教材だったのに、この改訂によってさらにその(トレーニングする)部分が削られているんですね。
結果、どうなるかというと塾だったり親が基礎や類題の問題を探してきたり、スケジューリングをしたり、こういうことをしっかりしていかないと基礎の反復が確保できていないことになってしまいます。
私は常々言っているのですが、中学受験算数で四谷偏差値55を越えたいのであれば、トレーニング的な要素をしっかりとやり込むことができるか、そしてある程度反射的に問題をさばくことができるようになるかというところです。
つまり、『筋トレ』の部分をしっかりできるかというところが、重要になってくるというふうにお話をしているんですね。
これらができていない状態で改訂後の予習シリーズが扱っているような問題・テクニックを習得しようとしても積み上がるものも積み上がりません。
ゆえに、一生懸命やった割に結果がついてこなかったと感じる人も多かったかもしれません。
ということで私の所感をつらつらとお話させて頂きましたが、今回は予習シリーズが良いとか悪いとかと言いたいわけではなく、予習シリーズの改訂によってどういう点に気をつけて学習をしていかなければならないかということを考える材料にして頂ければというふうに思って今回のお話をさせて頂きました。
SAPIXは親への負担が大きいと言われていますが、これは予習シリーズを使っている生徒さんも然りな訳ですね。
足りない部分だったりだとか、子どものレベルに合っていない部分というのは親御さんや個別の先生が上手に調整していかなければいけないわけです。
いずれにせよ、教育関係者も親御さんもお子さんが置いてけぼりにならずに、しっかりと現状に合わせた指導や学習環境の提供を
心がけていって欲しいと思います。
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いかがでしたでしょうか。
我が家も小3から先取り学習の一環として予習シリーズを用いて算数の学習補助として進めてきました。
小5のカリキュラムが始まり感じたことは、問題演習の絶対量が東大軍師先生が以前の動画で言っていたように、SAPIX教材と予習シリーズでは2倍以上違います。
とりわけ今回のきよみず先生が指摘されてるように基礎力をトレーニングする問題演習の差が素人ながらみてとれます。
SAPIXの基礎トレを完璧にこなせば、自ずと応用への道も開けるスパイラルカリキュラムは確かに秀逸です。
一方で、SAPIXでは定義・定理の解説はあまりにpoorなので、予習シリーズの分かりやすい解説は単元習得の第一歩としてはとても役に立つ教材だと思います。
SAPIX教材と予習シリーズのそれぞれの良い点を利用していくのが、SAPIX生にとっては学習を効率よく進めていくために欠かせないものだと思った次第です。
皆様はこの予習シリーズ、どのように活用されておられますか?
<追記>
愚息にとってついに最強の算数ライバル顕る‼️
新小5から算数の教材の問題演習が圧倒的に増えました。もちろん難易度も明らかに4年生よりも一段ギアが上がっています。
最近得意気に問題を解いている愚息が私に挑んできました。
愚息『問題演習勝負しない?』
私『よかろう』
愚息『僕が勝ったらJRスタンプラリー高田馬場駅のスタンプ押して来て!』
私『よかろう』
愚息『よ~いどん❗️』
正確性と速さを競い合う親子の闘いが始まりました。
結果は………もちろん私の圧勝でした。
理学部数学科卒にて最近は愚息のためにこっそり算数勉強を始めている私にとって、少々算数・数学をかじった程度の愚息は敵ではありません。
大人げないかもしれませんが、完膚なきまでに圧倒的な差を見せつけます。
ただ、私に勝ちたいがために真剣に問題に取り組み、一秒でも速く正解にたどり着くための努力の跡がみてとれます。
お陰でSAPIXの問題演習はすぐに終わってしまいます。
愚息は私に挑んだつもりかもしれませんが、見事私の術中に嵌まってくれました。負けず嫌いの気質が功を奏しました。
いつの日か私を超えて、同年代の至高のライバルたちと切磋琢磨できる日が来てくれたらと思う今日この頃です。
※勝敗にかかわらず、スタンプを押してくるつもりです😅。
調子に乗った愚息が我が家の聖帝様にも挑んでしまいました。(待て~息子~‼️)
愚息:『工業の問題で勝負しよう!』
聖帝:『負けたら死あるのみ!』
愚息:『勝ったらゲームの時間10分延長ね!』
我が家の聖帝様:『ゆ、輸島塗???』
愚息:『あっ!』
調子に乗り過ぎましたね。大いに反省してもらいましょう!
本日も最後までお読み頂きありがとうございました。
また1週間頑張っていきましょう!