お疲れ様です。
いよいよ受験シーズン真っ只中になりました。
先日は大学共通テストが行われ、約49万人もの高校生や浪人生が試験に望まれましたね。
また、小学6年生の先輩たちもこの3年間集大成としての志望校の受験に向かわれているかと思います。
そんな中、まだまだ愚息の勉強法の確立に試行錯誤している我が家ですが、今回伸芽会の菊池先生が『偏差値70以上超えの子たちの勉強法』についての動画配信を拝聴したので、ご紹介したいと思います。
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【その1】
解き直しが少ないことです。
結構な子に当てはまるのが何度も同じ問題を解いて練習したりはしないということなんですね。
その理由は1回やったら分かっちゃう、覚えちゃうからなんです。
普通は2回3回と反復練習する中で覚えていくのですが、そうではなくて1回で覚えてしまうから、もうそれをやる必要がないということなんです。
代わりに何をするかというと、初めて見る問題を沢山こなしていくんですね。
例えば理科の勉強をしようとしたときに、普通の子はコアプラス(SAPIX)を買ってきて2~3周回そうとか、メモリーチェックを2~3周回そうみたいな感じになるのですが、トップレベルの子って1回やったらだいたい分かっちゃう・覚えちゃうので、コアプラスをさっとやったら次はメモリーチェックをさっとやってみる感じで別のテキスト・新しい問題をやっていくやり方の方が本人も楽しくて新鮮でしっくりくるっている感じの子が多かったですね。
これは正直普通の子はあまり真似しない方がいいですし、無理して真似するとかえって成績が下がっちゃう可能性もあるのですが、凄くできる子だとそっちの方がしっかりぴたっと嵌まることになります。
もしうちの子結構勉強得意だなと、それは4教科全部ってことではなくて、この科目はっていう風に限定でもいいのですが、凄くこれが得意だな、そして少し時間をあけて解き直しをさせてみると結構できちゃうし、解き直しを嫌がるよねっていう感じであれば、新しいテキストをどんどん変え与えてやらせるっていうのは、うまくいくかもしれないですね。
【その2】
他のことが気になってしまう傾向がある。
これは算数の勉強をしていて問題を解いている時に『あれっ、これって前に似たような問題を解いたことがあるよな』といった関連したことが頭の中をよぎって気になって調べて『あっ!やっぱりこれと似ている』とか『この考え方使えるんだ』みたいなことを確認したくなっちゃう、そのタイプのお子さんが良い成績を取れていることが多かったですね。
そういうことをしていると一を聞いて十を知るみたいに知識がネットワークとしてどんどん広がっていくので、新たな気づきが得られることもあるし、それまでの勉強した内容っていうのがより強く記憶に残ったりもしていくので、とてもいい傾向だなっている風に思って見ていました。
やはり親御さんとしては、『何時何時までにこの宿題を終わらせなきゃいけない』というような時間的な制限がある中で、なかなか先に進まないで気になったことをどんどん調べて掘り下げていくようなところを見ていると『今じゃないじゃない?もう早くしてよ』という風に言いたくなってしまうこともあるかもしれません。
しかし、それって凄くもったいないんですね。
気になったことを掘り下げることはとてもよい勉強法なので、是非続けさせてあげて頂きたいなと思います。
きっと、気になることを掘り下げるっていうのを思いっきりやらせてもらえたっていう子たちが、結果として成績優秀になったんじゃないかなと思うので、日々の習慣として気になったことを調べてみる、好奇心が向いたことをどんどん掘り下げてみるっていうことをしてみるといいんじゃないでしょうか。
【その3】
間違えた問題にもの凄くこだわる。
これは成績が凄く良い子たちのほとんどに共通する特徴なのじゃないかなと思います。
間違えた問題に対して正しい知識は何だったんだろう?
どういうやり方をしたらこの問題が解けたのだろう?
そういうことをきちんと解説を聞いて理解しようという姿勢、講師に聞いて解決していこうという姿勢が大変すばらしかったです。
これは勉強が苦手な子でもやった方がいいことですし、多くの親御さん、指導者の人たちが子どもたちに伝えることだと思いますが、当たり前のことが本当に高いレベルで徹底できている子っていうのが偏差値70以上、トップの世界にいる子たち何かなっていう風に思います!
まさに凡事徹底ですね。
これは間違いに拘る子だから成績が良くなっていったっていう関係もあると思いますが、逆の関係もあると思うんですね。
成績が良い子だから勉強に対して高い意識をもって、もっとできるようになりたいっている意欲が生まれて、間違えた問題に拘るっていう風になっていくとか、そもそも間違いの数が少ないから間違えた問題に対して興味が持てるっていうことがあるのではないかなとも思います。
1回のテストを受けたときに間違えた問題が20個ある状態と、間違えた問題が3~4個という状態だと1問1問に対しての興味関心の度合いって、はやり数が少ない方が興味が向くと思うんですよね。
ですから、間違えた問題に対して拘りを持たせたいと思った時は、その子がしっかりできるレベルの課題を与えてあげるっていう風にするのも大事なことかもしれませんね。
上手に間違い直しが徹底できる子に育てていきましょう!
【その4】
説明したがる。
自分がこういう問題の解き方をしたんだという考え方・理由を説明したり、逆にできなかった問題に対して先生から解説を聞いた時に途中で『あっ!なるほど』って気付いたりすることがあるんですよね。
そうすると、『先生もうそこでいいよ』そっから先は私が説明したいっていう風になる子が多かったです。
それに対して言われた説明をそのまま『へーそうなんだ!』と思て覚えようとする子っていうのは、その瞬間はその問題ができるようになるかもしれないですが、長期的に見たときに成績が伸び悩む傾向がやっぱりありました。
自分で説明しようとするってことは、それによって理解も深まるし、記憶にも定着するし、凄くいい勉強法なんですね。
これが性格的なものとか好みの問題で好きだ・やりたいっていう子は成績が伸びていく、結果としてトップレベルに辿り着くっていう傾向がありましたので、お子さんが小さいうちから物事の理由を考えたり、そしてそれを説明したりっていうことをしていたら、その姿勢を認めて褒めてあげて下さい。
考えるって凄くいいことなんだっていう感覚をお子さんに持たせるようにしてあげて下さい。
【その5】
人の話を聞かない・聞くのが嫌だ。
特に算数をやっている時に顕著ですね。
勉強苦手な子たちは今回の単元はこういう内容でこういうやり方をするとできるから『さぁやってごらん!』っていう風に言ってあげないとなかなかやりたがらないというか、出来ないから嫌だっていう風になっちゃう子が多いんですけれども、トップレベルのできる子たちって逆なんです。
やり方聞いてからやったらできるのは当たり前だし、そんな作業をしたって面白くないじゃん!
自力で解いてみたいからヒントなんかくれるな!
っていうタイプの子が多いんですね。
出来なかった時には解説をする訳ですが、『なんだくそっ!そうすればよかったのか』というような感じでクイズ番組を不正解になった時に悔しがるようなノリの子が多かったです。
これは行き過ぎると問題も発生したりするのですね。
もう自力でやりたいからヒントや解説とかなしでやってくれっていうリクエストにお応えしてですね、本人たちの解き方に基本的には任せるっていう方針でやった学年があったんですよ。
分からなかった時だけヒントをちょこちょこ出しながら問題を解き進めさせるっていうことをしていってですね、着々と成績は上がっていったんですが、最後6年生の後半に過去問演習をさせている時に解き方をチェックしていて気づきました。
えっ!こんな効率の悪いやり方をしているの?
『もっとこうすると楽なのに』みたいな、とても遠回りなやり方をしているせいで問題を解くのが時間足りなくなっちゃったっていう風になってたりだとか、あるいは問題を解きほぐす切り口というか糸口がしっかりと分かっていなかったせいで、もう一段上のレベルの問題を解く力に到達していないっていう状態になっていたってことに気付いて、大慌てで『この問題先生ならこう解くね』といったエレガントな解法をしっかりとインプットしまくって何とか最後に帳尻を合わせたっていうことがありましたね。
講師のやり方を真似るとか、テキストの解法・解説を見てそのやり方を真似るって、ある程度は必要な面もあるんですよね。
最初からそれありきでそのやり方を覚えちゃうようなやり方をしても、思考力は育たないので自力でやってみるっていう部分も必要になります。
そこがしっかりバランスが取れていることっていうのが、重要なんじゃないかなと思います。
そしてそのバランスが本当にできるトップレベルの子は自分でやりたいの割合が強い傾向が見られました。
以上、偏差値70以上の子たちの勉強のやり方の共通点でした。
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いかがでしたでしょうか?
菊地先生の指摘されるように『万人に通用する勉強法』ではないと思います。
一方で、トップ層の勉強法の共通点であることも事実です。
①解き直しが少ない
②他のことが気になってしまう傾向がある
③間違えた問題にこだわる
④説明したがる
⑤人の話を聞かない・聞くのが嫌だ
①~⑤のすべてが当てはまる訳ではありませんが、このことから最優秀のお子さんとの差が見えてきました。
・学ぶことへのこだわり(モチベーションの高さ)
・各単元を学ぶ際の深度と理解度
・演習量の絶対量と処理スピード
【学ぶことへのこだわり(モチベーションの高さ)】
まずは勉強に対する絶対的な姿勢が違うかと思います。
高校の同級生(内科開業医)のお嬢さんが現在御三家に通学していますが、先日期末考査が終わった時にそのお嬢さんが言っていたのは『期末考査が終わったから、これでようやく自分の勉強ができる』と期末テストが終わったその瞬間から数学・物理・化学の勉強を始めていたそうです。
愚息だったら、間違いなくゲームを始めているかと思われます。
息をするかの如く、食事をするかの如く、当たり前のように『勉学』に励むお子さんたちは学ぶことへの姿勢そのものが違うように思います。
誰に言われるまでもなく、こつこつと愚直に勉強できる素地こそが至高のお子さんとの大きな差とではないでしょうか。
【各単元を学ぶ際の深度と理解度】
各塾のテキストの内容や質については多少の差こそあれ、五十歩百歩ではないかと思われます。
とりわけ、SAPIXでは全員が同じ教材を使用するので、条件は皆同じという訳です。
ところが学習における習得力は十人十色であるため、いくつものクラスが介在している訳であり、ここには現実的に大きな差が生じています。
子どもの差? 塾講師の差? 保護者の差?
あるいはそのすべて?
はっきりとした因果関係は分かりません。
しかし、いずれの因子も可能性があることは間違いありません。
塾の授業での習得力、さらには家庭学習での単元学習をより深く学んでいく姿勢の高さが至高のお子さんたちの大きな差であるのではないかと推察します。
【演習量の絶対量と処理スピード】
我が子が1問1問に悪戦苦闘している間に、至高のお子さんたちはいろいろなテキストや問題をどんどん解いていって身につけていおられます。
小学4年生にして、既に大きな『差』ができているのは否めない事実です。
パソコンで言えば『CPU (Central Processing Unit)の差』であり、車で言えば『エンジン (馬力)の差』であると言うと分かり易いかもしれません。
と赤い彗星のシャア・アズナブルは言っておりますが、シャアではない人間にとっては些か違うのではないかと思います。
例えば一年戦争における『ザク』と『ジオング』を比較すると
『ザク』が一機のモビルスーツと交戦している間に
『ジオング』は
複数の戦艦とモビルスーツに同時に攻撃をしかけ
一瞬で屠ります。
同じように、普通のお子さんが目の前の問題と一問一問格闘している間に、至高のお子さんたちは次々と問題を解きまくり、いろいろな解法を身につけ、更なる問題にチャレンジしていきます。
こなしている演習問題の絶対量と尋常ない処理スピードの差は明確であり、テストの結果として反映されるのは自明の理と言えましょう。
こうした過程で生じた『大きな差』は、現状を打開しない限り、今後さらに開いていくことが予想されます。
至高のお子さんたちの勉強法と同じ方法でやっても、あるいは結果に反映されないこともあるかもしれません。
しかし、何もしなければ更に『差』が開いていくばかりです。
SAPIX生はSAPIXの教材、四谷生は予習シリーズをこなしても、それ以上のことにチャレンジしている彼らに追いつくことはできません。
ではどうするか?
自ずと答えは見えてきたような気がします。
その意味で今回の動画は一石を投じてくれたと思います。
あとはどうやるかです。
受験までの限られた時間内にこの『圧倒的な差』を少しでも縮めるために、何をどのようにやっていくか、しっかりと考えていきたいものですね。
<追記>
先週の学びの1つです。
日本の伝統工芸品について学びました。
私:『これらの工芸品は何大臣の指定を受けたもの?』
愚息:『経済産業大臣』
私:『正解。よく知っていたね。では、秋田(我が家の聖帝様の故郷)と埼玉(私の故郷)の伝統工芸品は?』
愚息:『秋田は曲げわっぱ。埼玉は知らな~い。』
私:『何、埼玉の工芸品知らない?』
『北斗神拳奥義…』
私:『行田足袋や江戸木目込人形(岩槻)があるだろう。曲げわっぱなど敵にあらず!』
愚息:『そうだね。埼玉の方が…。あっ!』
我が家の聖帝様:『南斗鳳凰拳奥義…』
愚息:『秋田の工芸品素晴らしいです…。』
この後『埼玉』 vs 『秋田』の第三次世界大戦に発展したことは言うまでもありません。
本日も最後までお読み頂きありがとうございました。
また1週間頑張っていきましょう!