直前ファイナル答練がスタートし,添削をしています。
土地の問題について,作図をしない人がいる。
これでは合格できないよ。
私は平成6年の本試験受験者から指導をしているが,図面まっ白で合格しましたという受講生は1人いただろうか。皆無に近い。
一方で,「先生に言われたとおり,作図だけは時間内にしました。でも,あんなに形がデタラメでも大丈夫ですかねえ。」と本試験直後に述べた受講生が合格した例は数知れず。
最近の本試験では,土地の点数は低調である。だから,作図だけでもしておけば合格点にかなり近づける。
仮に,地積更正登記の問題で,次の情報が把握できているとする。
・申請地の所在;A市B町,地番;1番
・申請地の筆界点4点の座標値がA(10.00,10.00),B(15.00,16.80),C(17.00,25.40),D(?,?)。
・Dは,問題見取図でAから東南方向に,Cからほぼ南の方向に位置し,Cからの距離が10.00mと示されている。
・問題見取図で示されたABと接する西側隣地が道路,BCと接する北側隣地がA市B町50番の土地,CDAと接する隣地が同所2番の土地。筆界点の各点にはコンクリート杭を埋設してある。
あとは,Dの座標値を問題に示されたヒントから算出すれば,完璧な地積測量図が書ける。しかし,Dの座標値が出せない。5分,10分と経過した。そしたら,Dの座標値を出すのは,一旦,休止しよう。ます,作図をすること。
作図作業開始!
1.地番欄に1番,所在欄にA市B町と記載する。
2.A,B,Cをプロットし,AB,BCの筆界線を引く。ついでに,X軸と平行に方位を記載する。
3.AB,BCの筆界点間の距離を計算し,記載する。
4.定規をあてて,AB,BCの長さをチェックする。
5.Dは見取図を見ながら,だいたいのところにプロットする。具体的には,Cからほぼ南側に10.00mの線を引き。そこにDをとる。Aと結んで,申請地の形状できあがり。各筆界点にA,B,C,Dの符号を書き込む。
6.申請地の地番を1番,隣地の地番を道路,50番,2番と記載する。
7.境界標の表示を記載する。
以上の1~7の作業は10分もあれば仕上げられるだろう。Dの位置,CD,DAの筆界点間の距離は減点だが,それ以外は点数をもらえるはず。
図面まっ白な人の答案とではかなり差がつく。
たかが数点あなどるなかれ。
平成18年の本試験で一発合格を果たしたYさん。「先生こんな点数で合格していいんですか。」と照れながら合格報告。土地の点数3点だという。
時間内に作図をしろ!計算なんかできなくても合格できるチャンスは十分にある。
彼が立証してくれた。
添削をする。図面白紙の答案がある。その答案を作った人はこういうかもしれない。
「作図だけなら,答練でやってなくても,本試験ではやりますよ。」と。
しかし,いつもやっていないことを本試験でやることはまず無理である。異様な雰囲気と緊張感の中で,あっという間に時間が過ぎ,気がついてみたら,いつもと同じように白紙となるはず。
そうならないように,形状がわからないときは,見取図をトレースしてでもいいから,最低限,時間内に作図だけはするようにしてほしい。