韓国文化院で触れた韓国の文化や風習・習慣についてご紹介します。
2回目は「ピョンサン」についてです。
韓国文化院の10階です。
先日ご紹介したチャントクテ【장독대:醤甕薹】の手前にウッドデッキのような木製の台があります。
韓国ドラマや映画でよく登場するので「見たことはある」という方もいらっしゃると思います。
地方では庭に置いてあることが多く、都会だと屋上にあったりします。
(実際に遭遇したことはありません
)

その台の上に座って食事をしたりお酒を飲んだりします。
この台、名前を「평상(ピョンサン)」と言います。
由来がわかるかNAVERで調べてみました。

나무로 만든 침상의 하나. 밖에다 내어 앉거나 드러누워 쉴 수 있도록 만든 것으로, 살평상과 널평상의 두 가지가 있다.

木で作った寝床のひとつ。外に出て座ったり横になって休むことができるように作ったもので、サルピョンサンとノルピョンサンの2つがある。
サルピョンサンは検索でヒットしましたがノルピョンサンがわかりません

サルピョンサン【살평상:箭平牀】
【牀】は日本語では「ゆか」と読み「床」とも書きます。
平らな床ってことですか。
もともとは休む(寝る)ために作ったものだったんですね。

かつて日本家屋にあった縁側が役割として似ていますが、日本家屋の縁側は和室などの畳敷きの部屋の外側に設けられた板張りの通路で、うまく言葉になりませんが、家に付属している通路です。
屋根があり外廊下のようになっている縁側もあれば、窓の掃き出しの外にベンチみたいにある縁側など、いろいろありますね。

それに対してピョンサンは正方形で、何と言うか、家についている(家の一部)ではなく、家から独立しているのです。(屋上にある場合は家から独立とは言いがたいですが・・・)
まさに韓国文化院の屋上庭園にあるように単独で庭にあるのです。
ドラマや映画で見た限りの知識ですが、このピョンサンの上で昼寝したり
夜は寝転がって星を眺めたりと休息的に使うこともあれば
洗濯物をたたんだり、近所のアジュンマたちと井戸端会議したり
家族や友人たちで食事したりします。
家の中ではなく「外」ですからプチピクニック気分ですよね。
開放的で気持ちいいと思います。予想ですケド

食事の時は小さなテーブルやちゃぶ台のようなものに料理をのせて
ピョンサンの上に座って食べる感じです。
お酒を飲むシーンもよく見ます。
韓国式とはちょっと違いますが、日本も江戸時代までの食事風景は
個々に食事をお膳にのせ、それぞれお膳の前に座って食べていました。
食事が終わるとお膳ごと片付け、和室は食事処から団欒の場となり
さらに夜は布団をひいて寝室になる。
狭い家において1つの部屋がいろんな用途に使うことができるという知恵ですね。
お膳の話は「お箸」に関するブログで紹介しましたので、宜しければそちらも覗いてみてください。
ピョンサンの実物を見たのが初めてで興奮しちゃいました

ゴロっと寝転んでみたかったのですが、文化院の方が近くにいらっしゃらなかったので、乗っていいのか悪いのか判断ができず、ぐぐっと我慢して写真だけ撮りました。
いつか、どこかでピョンサンの上で食事をし、お酒を飲み、ゴロっと寝転んで星空を眺めてみたいです。