「月忌参りを止めるには」
葬儀社はよく聞かれるんです。
なかでも、寺院に墓地のある場合…
墓じまいならまだしも
宗旨替えになると
正直、難航することもあります。
お寺さんとの相性が合わない…と
口にされる方は本当に多いんです。
これを言われると
相談を受ける我々も
正直、答えに困るんですが
人間の好き嫌いは
どうにもなりません。
私がよく答えるのは
「住職さんが嫌いと言って
あのお寺さんは良い人と
お寺を変えたとしても
代替わりしたら、前の住職さんと違ったと
そこで、また変えるんですか？」
と言います。
境内に墓地のある人も
「檀家を辞めさせて欲しいと伝えたら
高額な離檀料を言われた」と
言う人もいます。
これについては最高裁の判例もありますが
ここまでこじれた原因は
寺院だけでなく檀家さんにもあると思うんです。
（私の直接、話を聞いた限りでは…）
なかには法外な300万円と
離檀料を要求する寺院もありましたが
これは正直やりすぎです。
どうしてこの様な感情のもつれが起こったのか？
そこを冷静に考えてみないといけません。
なかには、一円も払いたくない…という人もいますが
ハッキリ言って、やはり常識外です。
寺院の境内に墓があり
如何なる理由があっても
立つ鳥跡を濁さずで、これまでお世話になった敬意を
気持ちとして包むべきと思います。
寺院も金額の多い少ないでなく
その離檀する気持ちを聞いて
感情を害することもあるでしょうが
今後の寺院経営の参考にしたり
改めるべきことは改めて
一軒でも離檀しないよう
気を付ける対策を講じるべきと思います。
さて、私の考える離檀料の相場は
30万円から50万円と思います。
なかには先日
100万円を最低限に考えている、と
永年の感謝を込めて、綺麗に離檀された方が
おられました。
★公式サイト
次に、一番最悪な状況は
墓参りに行きたくてもいけない…
その理由は「住職の顔を見たくないから」
という声です。
人間の揉め事や争いは「お金」から
とある本に書いてありましたが
お寺さんと檀家さんの感情のもつれに多いのは
「お布施」や「寄付」などのお金にまつわる話です。
「うちのお寺は法外なお布施を要求する」
「渡したお布施が少ないと言われた」
「寄付を毎年言ってくる」など相談を受けることがあります。
実は法外なお布施を要求する…お寺さんに限って言いますと
話を聞いてもらえることが多いのも事実なんです。
あるお寺さんは檀家さんにハッキリ言われました。
「お布施に関してはいくらでも構いません。
ただし戒名料については申し訳ないのだが
30万円以上包んでください。その理由は
寺院経営を安定させるためです。
葬儀の時に申し訳ないのだが
それだけはお願いしておきます」
私は聞いていて
潔いお寺さんだと思いました。
そのお寺には造園業者の方が維持管理で
毎日常駐され、境内も綺麗に
清掃が行き届いてます。
それらを維持管理するには
通常のお布施だけでは
厳しいのも事実。
どこかで大きな財源を確保しないと
お寺は維持できません。
また別の寺院では
檀家組織である総代会も活発に行われ
檀家さん同士の交流も積極的で
お互いが助け合う方針を示されています。
「この総代会に参加し、仕事がもらえるのが嬉しい」
ある社長さんが言われてましたが
その様な相乗効果で
お寺への貢献も大きくなると思います。
婦人会では料理教室も行われ
若い婦人が高齢の夫人から
手ほどきを受ける光景も参加意識を
高めています。
その様にお寺により
檀家さんに開かれた行動をされるところでも
寄付に苦労をされることもありますが
1000円でも2000円でも檀家以外の方へ
寄付を募ってくれる人がおられます。
お寺さんと檀家さんが
しっくり行かないところは
全てとは言いませんが
上記のような
コミュニケーションが
不足しているようにも思います。
一人でも多くの方を離檀させないように
またお互いが不愉快にならないためには
昔のような和気あいあいとし
住職さんはじめお寺側から
コミュニケーションを考えた方が良いと思います。
なぜなら檀家さんには
お寺は敷居が高いですからね…
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