Escape 39 | ♡妄想小説♡

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主に妄想記事をあげています。作品ごとにテーマ分けしていますので、サクサク読みたい方は、テーマ別にどうぞ。 ※物語はすべてフィクションです。  
たまに、推しへのくだらん愛も叫んでます

思った通りだった。



ヒロトの家に着くなり、彼は私のことをベッドに突き飛ばした。



頭を抑えつけられて、無理やりスカートの中に手を突っ込んでくる。



「お願い…やめて」



自分が惨めに思えてくるけど、こうやって懇願することしか出来ない。



「そそるんだわ、こういうの」



ヒロトのものがもうすでに大きく膨らんでいることが分かる。



私に覆い被さり、耳元で囁く言葉は、すでに息が荒い。



「いや…」



その耳元にかかる息、太ももを撫でられる手、そのどれもが気持ち悪い。



「無理やり侵すのも悪くねぇな?お前、俺にやられるのと、あの男に動画見せられんの、どっちが嫌なんだよ?」



ギュッと目を閉じた。



そんなの決まっている。



だったら今この瞬間を、我慢するしかないのだ。



「あぁ、やべぇ、」



吐息を漏らしながら、私の背中を抑えてヒロトが動き続ける。



報いだ、と思った。



こんな男に引っかかった、自分への。



こんな男にしか頼ることの出来なかった、情けない自分への。



夏喜、とその名前を叫びたくなる。



でも、こんな私じゃ夏喜には顔向け出来ない。



猫みたいに体を丸めたまま、その時が終わるのを、ただひたすら待つしかなかった。





「なぁ、今夜は泊まっていけよ」



下着を付けながら、ヒロトが話す声を聞く。



彼は相変わらず、終わればすぐに煙草だ。



「なぁ、アイって」



それでも返事をせず無視して着替え続ける。



「なぁ、」



ヒロトの手が私の肩を掴んだ。



反射的に、私は振り向いてヒロトを睨み付ける。



触れて欲しくない、そんな手で。



「ごめんって、そんな怒んなよ」



「…別に」



制服のブラウスのボタンをひとつずつ合わせていく。



無造作に外されたボタンも、ブラジャーも、全部が中途半端だった。



「なぁ、アイ」



「何?」



「お前が、別れたいってんなら、別れてやってもいいぜ?」



「え?」



「その代わり、俺が呼んだらすぐに出て来い。動画バラされたくなければな。それが条件だ」



ヒロトは、ふぅーっと煙草の煙を天井向かって吐き出す。



気持ちよさそうに。



「そしたら、あの男んとこ、返してやってもいいよ」



「……」



そんなこと、出来るわけがない。



夏喜の家にいながら、こんな男に抱かれ続けるなんて。



「俺もさぁ、やっぱお前じゃなきゃダメなんだよなぁ?他の女抱いてみたりもしたけど、全然気持ちよくなんねぇの。

なぁアイ、お前だってそうだろ?俺とやってるときが、一番気持ちいいんじゃねぇの?」



後ろから、私の肩に両手を回してくる。



最近連絡がなかったのは、他の女と遊んでいたからだ。



そして、支配下に置いている私も、手放したくないというのだろう。



都合よく、やりたい時にやれるように、キープしておきたいのだ。



吐き気がするくらい、最低で、底辺な男だ。



でも、こんな男と寝たのは私。



動画を撮られているのにも気が付かないくらい、発狂していたのは、私。



夏喜になんか会えるわけがない。



どうしても、私はこんな生活から抜け出せないのだろうか。



「シャワー、浴びてくる」



そう言い捨てると、私は立ち上がった。