書く事苦手な卒業文集 | 王様日記 〜発達障害の息子話

王様日記 〜発達障害の息子話

ADHAと発達性協調運動障害、アスペルガー、LD(書字障害)の小5長男。
小1の次男は、発達性協調運動障害、LD(読字障害、計算障害)予備軍を兄との訓練のノウハウで予防中。
身体訓練、勉強、ソーシャルスキルの獲得の為、
母の観察、実験、考察のブログ。

さて。
勉強の話。

冬休みから遡りましょう。

長男。
アスペ、ADHD、ちょっと前まで書字障害。
国語の読解が苦手。
3度目の出口汪の新日本語トレーニング3。

1、2冊は、軽くクリア出来たが、
3冊目のこれが、なかなか飲み込めず、3回目。

2回目は半分でやめていたので、後半は2回目w

3日目となると、期間が空いてるとはいえ、よく出来る。

2回目の所になると、ぼちぼち間違う。

前までの問題がヒントになってる最後のまとめ問題もイマイチ、ヒントが掴めていない。

出口汪さん的勉強法では、同じドリルを繰り返して、パターンを掴んだ方が、力になるそうだ。

まぁ、他者の意見は耳半分ってのに、慣れてしまったけど、理解しないまま別のドリルに移る気はない。

それよりも。

書く方がボロボロww

卒業文集の下書きを終わらせるのが、冬休みのノルマ。


タイトルは、面白い。
『身の周りの死と不自由』
意味ありげw

しかし、内容はひどい。

なんの話をしてるのか、要点がどんどんする変わる。
感じるのは、一方的な怒りと、周りに対する勝手な諦め。

見てると、自己陶酔も過ぎて、気持ち悪いww

息子に酷評…って、思うかもしれないが、本当に腹たつww

でも、まぁ、長い間、きっと定型発達の家庭よりよく話し合う親子関係なので、ソウタが書かないで済ませた事を補填出来てしまうわけですよ。

ソウタが、文章が下手なのは、書字障害だった故に、『極力書かないように』するので、説明足らずな文章になるのね。

たくさん補えば、内容としては、しっかりある。
母の意見とは違うが、そこは尊重しよう。

つまり、ソウタの言いたい事は、

密猟者の断絶(ヒレのために殺させるサメや、象牙の為に殺される象など、毛皮も含む)。

身近な虫やヘビ、カエルに対して暴言をはいたり、いじめる人に対しての怒り。

フォアグラの飼い方に対する、反感。

日本の見世物が優先する動物園の在り方の是非。

道路や街やダムの建設のための森林伐採への反対。

食肉の為の家畜の飼育に対する、アンチテーゼ。



もう。夢見心地な動物愛護者か!!
それも、言葉足らず。
そして、「こんな世界俺が変えてやる!」的な、呪いの言葉で締めるww

担任の先生には、「『死』や『苦しむ』など、マイナスなイメージの言葉は使っちゃいけない」と言われたそうだ。

もし、その言葉そのもので言ってきたなら、
母は、燃えてしまうw

言葉に悪いものなどない!
使い方が悪いのだけが、悪いのだ!!
とね。

その他の先生の意見が付箋で書かれてあるが、
ほとんどタイトルの褒め言葉w

まぁ、このまま出すのは、恥ずいので、
まずは、議論。

母「動物園の何が悪いの?」

長男「狭い檻に入れて、見世物にして、動物にとって、ストレスでしかない!」

母「そう。じゃあ、動物園のメリットは何?」

長男「動物の保護?」

母「そうだね。傷ついた野生動物の保護もあるね。あとは?
どうして動物園が出来たんだった?」

長男「植民地にしてた時の珍しい動物の研究。
…でも、日本の動物園は研究してないし、それだったら、ストレスになる見世物にしなくていいじゃん!」

母「日本も繁殖って言う研究してるがな。
じゃあ、見世物にするメリットは?」

長男「ないよ!そんなの!
動物のストレスでしかない!」

母「そっか。
じゃあ、ちょっと話を置いといて、
身近な虫が嫌いな人に対しての怒りだけど、
なんで、嫌いなんだと思う?」

長男「そんなの知らない!」

母「考えて。
君も保育園の時は触れない虫の種類が何種かいたよ。
虫を触れない。嫌いなのは、もともと心の狭い悪い人なのかな?
じゃあ、触れなかった昔の君はどう?
なんで触れないし、嫌いなんだと思う?」

長男「わかんない」

母「これは前にも話した事があったよね。
母は、動物に一切興味なかった小さい君にこの別の生物がどんなに役なっているか。
面白い生態を話したり、君の前で何度も触って見せてたんだよ。

人は、知らないものを怖いと思って、嫌う性質がある。
それが習慣化すると、生理的にダメって言う耳も傾けてもらえなくなるし、似た形状のものもダメになったりするね。

でも、なぜ、虫が嫌いな人が普段見たこともない。めっちゃ首も長いキリンを嫌わないんだろうね。

よく考えて見て。

首が。長いんだよ。
初めて見たら、結構怖いと思うよ。

例えば、目玉だけ、1mも上にある生き物いたら、大抵の人は怖がるし、触りたいって思わないよね。

首が長いって、キリンで見慣れてるけど、結構怖い部類だとおもうなぁ。

でも、キリンは怖くないのは、みんなが小さい頃から動物園で見てるからだよね。

象なんて、鼻長すぎでしょ!!
こわ!!

何の為に長くて。
どう言う場所で、どうやって生活しているか。

そう言うことを知っているから、安心して好きになれるんだよ。

好きな動物を守る為に働きたいと思う子供も育つし。
その為に自分に出来ることがあったら、手伝おうって思ってくれるのだよ。

虫や爬虫類は、その啓蒙活動を失敗しているかもしれないけど、そう思うなら、君が虫や爬虫類の良さを発信する人になればいいじゃないか。

はい。
前に置いておいた話を持って来よう。

動物園が見世物にしているメリットは?」

ちゃんと納得して答えられました。
(動物園のあり方や、世界の動物園と日本の動物園の違いは10年前くらいに動物園で一時期働いた友達の受け売りです。間違ってたら、悪しからず)

で。
卒業文集2本書きました。

一つは、題は決めてないけど、
ヘビとカエルの素晴らしさ啓蒙活動文w

ソウタが実際に見たヘビやカエルをいじめる子供達を描写する。

その後、ヘビの最近の情報。
救助活動用ヘビ型ロボットは、ヘビの筋肉の動きを精密に再現している事。

カエルは、全てのDNAを解読された事でカエルの特性である目の水晶体の自己修復など、人体に応用出来ないか研究が続いてるそうだ。

これらはその生物の観察から始まっているから、観察しようぜって、文。

でも、『身の周りの死と不自由』は、題名がいいので、それを活かした文にしたいってのもあり、
もう少しディスカッション。

ただ『俺の周りは、動物の死と不自由を踏み台にして成り立ってんだ!この野郎!』ってだけの文章を、

『人間生活は、その他の動物の死と不自由で成り立っているから、俺はこう変えていきたい』
って、文章にしたのね。

ソウタの出した未来像は、母は嫌だけど、ソウタがやりたいようだから、いいんじゃないかなw

ソウタらしい、最近の情報が盛り込まれて、前向きでいい未来像になったと思う。

あとは、ソウタが言ったように、『死』って言葉が入ってるだけで、担任も校長も文集を却下するって、アホな事が無ければ、いいね。


今回ディスカッションして思ったけど、
まともに他者の文章を読み解けないし、
自分の考えを書きまとめる事は出来ないけど、

伝えたい事。訴えたい事。やりたい事の多い事。多い事。

うまくアウトプットを自分で出来るようにさせてあげたい。