試し行動 | 王様日記 〜発達障害の息子話

王様日記 〜発達障害の息子話

ADHAと発達性協調運動障害、アスペルガー、LD(書字障害)の小5長男。
小1の次男は、発達性協調運動障害、LD(読字障害、計算障害)予備軍を兄との訓練のノウハウで予防中。
身体訓練、勉強、ソーシャルスキルの獲得の為、
母の観察、実験、考察のブログ。

まだまだ出るぜ!
試し行動。

小学校入学から、ずっと続いてる問題は、指導者枠が狭い事。

入学当初、私だけだった枠が、祖父、クラス担任、通級担任と増えましたが、やはり間口はまだまだ狭い。

『大人に言われたから…』とか、『(別なクラスでも)先生だから…』とか、空気読んで萎縮してくれると嬉しいのですが、ある意味公平。
差別なし。
地位とか、権力とか、年功序列とか。
全部関係なく、俺様とその他皆枠w

母は『師匠』だそうだ。
指導者枠のマスターヨーダww

運動療育教室に通って1ヶ月。

予想通りのそろそろ来たぜ試し行動。

家では、「毎日行きたいなぁ!」ってくらい好きですが、

教室で、自分の思った通りに事が運ばないと、
「もう、こんなのやってられない!帰る‼︎」

コーンを帽子代わりにして、それを取る鬼ごっこをして、取られた先生が、新しいのを被ろうとしたら、コレです。復活ルールが気に入らなかった事が原因。
「帰るなら、お母さんに電話するよ」
「すれば!」
そのまま外に呼び出したので、先生が熱意を持って説得にかかる。
涙目で怒り続けるソウタ。目つきが変わって、こだわりモードに突入。
威嚇するようにヤンキーばりにキーホルダーをぐるぐる振り回しながらも、攻撃はしたくないのか、下がっていく。
「もっと、ソウタと遊びたいんだから、嫌な事はちゃんと話してよ‼︎」
と、ドラマのようなやり取り。
しかし、原因は、取られた頭のコーンをまた付けようとしただけw
演技やダンスやってる先生方だから、そういうモードにすぐ入れる所すごいね。
結構気持ちがぐらついた様子だが、こだわりの強さから、元に戻れない。
その時、振り回しているキーホルダーが何かにぶつかって弾けた。
はっとなって、目の色が戻り、
「…お母さんに連絡するの。やめてもらおうかな」
と、先生とキーホルダーを直しに戻ったそうです。

次の日、たまたま弟と同じ時間にお願いしていたランニングが、雨天でスタジオになってしまった事で、ソウタが大増長。弟が自分の思う通りに動かないと弟を怒る。それは理不尽だと言われると、自分の思った行動をしなかった先生を怒る。

どちらも根本は、試し行動。原因はなんでもいいと予想されます。普段はそこまで突っかからないだろう事だからね。
ここでのルールを自分の行動が左右出来るかを試しているのでしょう。
きっと、無意識で。

ルールの理解は早いです。
しかし、そのルールを行使するには、実行力が必要です。守らなかったら、どうなるか。
そこを試しているのです。

落ち着かせるには、上限を決めてやる事。

「ここまで言っても聞けないなら、もうここで遊べないから、もう来なくていいよ」

コレが実行されると、
上限がわかり、試す必要がなくなるので、落ち着きます。

『先生がここまで怒ったらヤバイ』って事ね。

ハメを外しても効力のあるルールを体感できていると、飲み込みも早くなる。

脅してルールを押しつけて…と、思われるかもしれませんが、上限わかった人は一目置いて、好かれます。
本人ものびのびとマイペースでいられます。


しかし、そんな傾向を新しい環境に行く度に説明し、強要させるのも、いつまで出来るか。
出来れば、小学生のうちに終わらせたい。

根本を考えれば、ソウタの考える他者に種類のない事が原因だろう。

学校の先生と、同級生と、近所のおじさんと、通学路で会う幼稚園児が同じ等級なのだ。
先生の言葉も近所の幼稚園児と同じ扱い。

他者意識の成熟は、自己の形成から。
あと2年でどうにか出来るかわからないが、それを目指す。

この1年間、休日に運動で、ボディイメージは大分出来てきたと推測している。

自己の形成を促すのに、春から学校と連携して友達についての意識調査や集団の遊びに誘ってもらったりしている。

家でも、『ありがとう』集めと称して、他者観察を推奨してます。
他者を見る事で、他者の望んでるものを推測し、実行。
それにより得られた天然の『ありがとう』だけを集め、30個になったら、化石発掘セットをプレゼントします。

『他者を観る』から、自分との違いや共感を得られるようになるのが、目的です。

さて、ソウタですが、きっと今の自己発達度合から考えて、本人を受容するスタンスでルールを自己消化させるのは、無理だと思います。

しかし、きっと先生も試したい事もあるだろうし、自分の信ずるスタンスもあると思うので、私の考えと解決策を話した上で、
「それを行使するかどうかは、任せます。何か別のアプローチをするなら、経過と結果を教えてください。興味あるんで。」
って事で面談終わりました。

大なり小なり、定型でも発達障害児でも、環境の変化や自分の成長のタイミングで自分の位置を確認するため、家庭でも学校でも習い事でも、試し行動は出るものです。
新しい環境ですぐに出る人もいれば、数ヶ月後に出る人もいる。
始めは、猫被るので(被ってる猫も破けてるので、ちょいちょい問題起こしますがね)マシですが、1ヶ月~3ヶ月以内に来ると思ってましたが、早い方。きっと、母の仕事忙しく不在が早めたかもね。

試し行動の時はルールを入れるいい機会。

1発目の試し行動を曖昧に流してしまったり、受容してしまうと後が大変。

一度融通が効いた事は、次に正そうとしてもずっと、時間も長くなるし、反発も行動も悪化する。

だらだらと悪い癖になってしまった事は正すのに時間も労力もかかる。

しかし、根気を持てば、数日~数週間で必ず変わる。

いい癖さえつければ、その後は、またいつか試される日までは、平穏なわけで、毎日ちょこちょこ怒り続けるより、ずっと楽だ。

こだわりの強い発達障害児は、反発もでかいが、こっちの肝も座ってくるってもんですよ。

きっとまだ試し行動は続きます。
さて、一目置いてる先生達がどう対応するか興味津々で、勉強させて頂きます。