感情の自己治癒力 | 王様日記 〜発達障害の息子話

王様日記 〜発達障害の息子話

ADHAと発達性協調運動障害、アスペルガー、LD(書字障害)の小5長男。
小1の次男は、発達性協調運動障害、LD(読字障害、計算障害)予備軍を兄との訓練のノウハウで予防中。
身体訓練、勉強、ソーシャルスキルの獲得の為、
母の観察、実験、考察のブログ。

最近(小2正月終わり現在)帰省中の話。

電気を消して寝る前に、どうしてもお茶が飲みたいと寝室(2F)から、実家のリビング(1F)に降りてきた兄弟。

祖母「お茶飲んだら、トイレに行ってから寝るのよ」

次男「じゃあ、トイレ行ってくる~!」

と、廊下に向かった次男の開けようとした扉を突如閉め、通せんぼするソウタ。
不満から怒る次男に逆ギレして小突き合いになり、結局先にトイレに入ったソウタ。

そして、普通に寝室に帰って来るソウタ。
戻ってきた祖母と次男に批判を受け、

ソウタ「俺は悪くない‼︎弟が押してきたから、悪いんだ‼︎」

祖母「婆は見てたけど、先にトイレに行こうとした弟を通せんぼしたのが、ソウタだよ」

ソウタ「だって、弟は、僕をこうやって押したんだよ!そんなのひどいじゃん!弟はオムツはいてるからいいけど、僕はパンツなんだからね‼︎」


トラブルを起こした子供に説教をする時。
どんなに一方的に悪くても、説教や正論を『すぐ飲み込めるタイミング』と、『絶対反抗をくらうタイミング』がある。
これは、よくケンカした夫婦やカップルにもよくあると思う。

どんなに一方的に悪くても、事を起こす要因がある。

この場合、
『前日は、ちゃんと寝たとは言え、その前までは夜遅くまで親類との宴会でHiに遊び過ぎ、昼間はスキーやスケート遊びで疲れ切っている』だろう。


母「ソウタ、疲れてるからね~」

ソウタ「俺は疲れてない‼︎お母さんはわかってくれない‼︎」


怒ってる時、泣いてる時(痛い時、悲しい時、悔しい時、ウソ泣き)、どれも声をかけるタイミングがある。
どの場合も、感情は波であり、恒常性がある。と思う。

MAXまでいくと、少し冷める…っというか、持ち直す時ね。持ち直して少ししてから、声をかけるとちょうどいい。

MAXがどの辺かは、観察するといい。
とりあえず、その状態を見続ける。

どこかで、飽きたような泣き方に変わったり、不平不満がマンネリ化したり、言ってることの意味が無くなってくる時ね。

どのくらい待つかっていうのも、その時で違う。自分が正しいと信じていたのに怒られた時の怒りは長いし、『俺、悪いな』って思ってるだろう時は、やっぱり早いw

場所、周りの人物、時間の制限などで親が折れてくれそうと判断してる時の泣きは長いし、観察を見誤るとまたしばし延びるw

恐怖を感じていると良くないので、隔離、無視はしない。

まぁ、1時間待つつもりで、見てれば大抵早く終わるし、一度状況に負けない判断を下すと、2回目以降は、確実に持ち直す時間が短くなる。

待ってる間は、抱っこしてもいいし、拒否されたら そこそこ観察しつつ、別な事考えててもいいし、洗濯物畳んでてもいい。

初めてやる時や しっかり考えを話し合う必要がある時は、同じ部屋の中にいた方がいいし、無感情(同情と批判は延長の原因になる)で観察続けながら、話し合いの方向性を吟味するのがいいと思うが、

『ただの駄々こねだな~』っと判断した時は、お茶入れてきて飲んだり、本読んで待ってたりするw


で、怒りを放出する事しばし。
自分が全面的に悪いのと、疲れ切ってるので、早くもMAxから緩やかに下降。

母「で、『自分は一点も間違えてない』って思ってるのかい?」

ソウタ「そんな事言ってないじゃん。僕も悪かったけど、ただ弟が…」

母「『僕』は、何が悪かったと思ってるの?教えて」

ソウタ「弟を通せんぼしちゃった事」
母「後は?」
ソウタ「弟を叩いちゃった事」
母「後は?」
ソウタ「先にトイレに行っちゃった事」
母「後は?」
ソウタ「…悪くないって言い張った事⁈」
母「後は?」
ソウタ「…まだあるかな?」
母「悪かったのにすぐに謝れなかった事だね。じゃあ、次からどうすれば良いと思うの⁇」

ソウタ「通せんぼしない~」

母「と、いうか、『先に行かせてくれ』ってお願いするべきだったね。『僕は漏れそうだから、代わってくれないか?』と交渉すれば良かったね」

ソウタ「それでダメだったら?」

母「風呂場ですれば⁇」

ソウタ「ウンコだったら⁇」

母「『ウンコだから、トイレを譲ってくれ』と言え。皆は君の思ってることがわからないから、全部口に出さなきゃ、自分の考えはわかってもらえない。
恋人も家族も友人も、本人じゃないから、絶対に思ってるだけのことは伝わらない。
だから自分の考えを出来るだけ詳しく伝えなきゃいけないね。
今日のソウタは疲れてたから、伝える方に力が回らなかったんだね」

ソウタ「僕は疲れてない!まだ遊べる!」

母「ソウタは疲れているんだよ。いつもはちゃんと言ってからやれる事も出来なくなってるじゃん」

ソウタ「いいや。僕は疲れてない!まだ遊べるから!」

母「じゃあ、昨日やった60時間を15回したら、何日と何時間か?って計算を今すぐに出来るかい?」

ソウタ「…いや、計算とかわね。ちょっとアレだけど。おもちゃとかで遊ぶ事は出来るから、疲れてないかな~」

母「ソウタは、『動けない』状態を疲れてるって言ってるけど、
それは、『疲れ切ってる』っていう状態で、
通常の『疲れてる』状態は、『元気な時には出来る事が出来ない』状態を言うんだよ。
疲れてると大人でも普段より怒りっぽくなったり、泣きたくなったりするから、ソウタもカッとしたら、『疲れてるのかも…』って思って、すぐに休むようにしなよ」


私は仕事や家事でめちゃ疲れてたら、子供達に忠告する。
母「あ~~疲れた~。マジでお母さん今日無理だ。疲れすぎて、すぐイライラするわ。1回で言うこと聞いてくれないと、マジですぐ怒り出すから、気をつけて!よろしく‼︎」

すると、小学生は、気をつけてくれるw


痛みも風邪も、感情も。
薬に頼らず、他人に依存せず。
自己治癒力を育てるつもりで自己コントロールさせていきたい。

いつもではなく必要があれば、何かに頼るのも大事なので、無理しすぎは要注意。
バランスが大事。

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