回復のメッセージ | クスリに頼らない自遊人

クスリに頼らない自遊人

東大法卒のアル中です。ベンゾジアゼピンを断薬して6年が過ぎました。東大野球部応援とグルメ情報、映画レヴューとメンヘラネタが中心です。
コメントには塩対応なので悪しからず御了承下さい。


先日、アルコール専門病棟への病院メッセージがありました。

最近は解毒入院を経ず、医療機関を経由することなくAAにたどり着き、飲まない生き方を始める仲間も増えました。

お酒の問題はさほどでは無くとも、自分の生き方を見直したいという人や、

薬に頼りないプログラムを学びたいと参加する医療従事者も多いです。

自助会=何回も入退院を繰り返し、命以外は全て失ったドン底の仲間だけの集まり

そんなかつてのイメージとは様変わりしていますが、

それでもメッセージ活動が、新しい仲間が自助に繋がり、回復と自立の道を歩み始める一番の契機であることには変わりはありません。


…とは言ってもオンラインです。

ZOOMが初めてのメッセンジャーがミュートの解除が出来ず参加できないトラブルは、まぁ想定内。


自助グループはどこでも、外部の問題には一切関心を持たないと、その伝統でうたいますが

例外的に行う対外活動が広報とメッセージです。

まだ苦しんでる仲間に回復のメッセージを伝えるのは、12番目のステップでもあり

医療と自助会の橋渡しとして、医療プログラムの一環として非常に重要な活動と位置付けられています。


メッセージを運ぶ先はアルコール専門病棟だけじゃありません。

デイナイトケアのクリニック

回復施設

民生委員のセミナー

メッセージではありませんが、カトリックの神学校では現場実習としてミーティング参加があります。


医療刑務所や交通刑務所向けメッセージも定期的にあり、これは流石に緊張します。

他の施設では半分以上はメッセージなんて聞いちゃいませんが、ここだけは神妙に聞いてますね、少なくとも聞いてるふりはしてくれる。


治療ではなく「矯正施設」へのメッセージ

教誨師にでもなった気分を味わえてしまいます。

大杉漣さんの遺作となった、映画「教誨師」


院内感染にsensitiveな都内の病院・施設のほとんどは昨年来ずっとメッセージを中断していましたが、

ZOOMを使ってのオンラインメッセージをプログラムとして取り入れる所が増えてきました。

ミーティングも緊急事態宣言下では柔軟にオンラインに切り換えるグループが増えました。


入院中でも参加しやすい
遠距離の仲間の話も聞ける
具合が悪くても在宅でOK
初参加のハードルが低く、
新しい仲間が繋がり易い

やってみればオンラインならではのメリットも沢山見つかり

伝統違反だのホンモノのミーティングじゃないの、と五月蝿かった長老組も最近では文句を言わなくなりました。

メッセージを伝えることができる場所がある

それは運ぶ側にとってより切実で大切なことでもあります。

自分が飲まない、依存しない生き方を続けていくために。