1993年から続く「ジュラシック」シリーズの7作目を観てきました。
あらすじ(HPより)
『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』から5年。かつて世界中に放たれた恐竜たちは、気候や環境に耐えられず数を減らし、今は赤道直下の限られた地域にだけ生息していた。秘密工作の専門家ゾーラ・ベネット(スカーレット・ヨハンソン)は、製薬会社の代表マーティン・クレブス(ルパート・フレンド)から、ある危険な任務を引き受ける。それは、人類を救う新薬を開発するため、陸・海・空の3大恐竜のDNAを採取するというものだった。チームとして集められたのは、ゾーラが最も信頼する傭兵ダンカン・キンケイド(マハーシャラ・アリ)と古生物学者ヘンリー・ルーミス博士(ジョナサン・ベイリー)。チーム一行は、かつてジュラシック・パークの極秘研究が行われていた“禁断の島”へとたどり着く。そこは陸・海・空のどこから恐竜が襲ってくるかわからない、地球上で最も危険な場所だった。そして彼らは、世界から長年のあいだ隠されてきた、衝撃的な秘密とも直面することになる──
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シリーズ7作目ともなると、ネタ切れというか、かなり無理な設定になりますね。
陸・海・空の恐竜のDNAが人類を救う新薬になるという、科学的根拠の説明もない荒唐無稽な設定に始まり、素人(製薬会社員と学者)と傭兵の即席チームで何が起きるか分からない無人島へ上陸し、遭難救助した普通の家族連れも巻き込んだ冒険譚は、スリルこそあれシリーズ最初の頃の感動は全くありませんでした。
極秘ミッションチームは、足手纏いになると分かっているファミリーをなぜ助けたのか?しかも島に上陸してからは協力するわけでもなく、ほとんど別行動のストーリーが展開します。この辺りは幅広い世代に受け入れられることを狙った脚本でしょうか?
一口で言えば、スピルバーグの過去の作品のいいとこ取り(良く言えばオマージュ?)のような感じで、「ジョーズ」、「インディ・ジョーンズ」、「E.T. 」の特徴的な場面展開を寄せ集めた感じですね。
恐竜が来るぞ来るぞと思わせて一旦は落ち着くものの、突然目の前に現れて襲われる展開。特に「海」の恐竜が襲って来る場面は、「ジョーズ」そのものでした。
「インディ・ジョーンズ」顔負けの、「陸」の恐竜とのジェットコースター活劇。
「E.T. 」を彷彿とさせる、恐竜の子供との交流、など。
恐竜のCGは相変わらず素晴らしい。陸・海・空それぞれの恐竜たちは、迫力も細かい描写も進化していますね。ただ、後半に出て来るハイブリッド種の恐竜は、その姿も襲われる設定も「エイリアン」そのもので、デジャブ感が拭えませんでした。
誰かのレビューにありましたが、恐竜との遭遇場面で、まるでドリフの「志村、後ろ!」を思わせる展開もあり、思わず笑ってしまいましたが。
そして最後は、死ぬだろう人が死に、生きるべき人が生きて生還するという、お決まりのパターン。ツッコミどころもいろいろありますが、あくまでフィクションなので、細かいところは気にしないことにしました。
この映画で何を求めるかで、評価が分かれそうですね。
人気シリーズ物として、テーマパークのアトラクションゲームのようなスリルを体験してスッキリしたいのか。
人間対自然という永遠のテーマの下で、人間の欲と自然との共存を目指すなかでの反面教師として観るか。