30日日曜日、能勢電鉄・妙見口駅に着いた電車から降りる多くのハイカーのお目当ては、この時期見ごろになった青貝山周辺のミツマタの群生地です。そんなハイカーのグループを見送りながら、私たちは反対側の川西市にある黒川地区を目指しました。
この日乗った能勢電鉄は、前日に投入されたリニューアル車両7200系でした。2編成のうち朝乗ったのは「茜音(あかね)」と名付けられた車両です。
綺麗にラッピングされた車両は、乗っていても気持ちよかったです。
2年前に「みのお森の学校」の18期生だった時、フィールドワークのひとつとしてこの周辺の里山巡りをした思い出があります。今回同じイベントが行われるというので、OBスタッフとしてお手伝いすることにしました。
朝10時、妙見口駅前に集まったのは、20期生13名と私を含むスタッフ7名でした。前日から寒さが戻って来ていたので、この日はダウンがいるほど肌寒かったです。
この日のコース。約7kmのハイクです。
スタートしてすぐの空き地で、リーダーのYさんが行程のブリーフィング。
よく見たら、足元の周りにツクシがのこのこと顔を出していました。
花折街道と名付けられた道を北へ。遠くの山もうっすらと色づいています。
吉川八幡神社の参道には、石造りの道祖神が。
今回事情があって神社の境内には入らなくて、脇道を進みます。以前から展示されている能勢電鉄1500系と500系の旧車両も残っていました。
この周辺に群生する台場クヌギの前で、木の成り立ちやクワガタが寄り付く生態を説明。(地図①)
この辺りは妙見宮の参道になるので、丁石が残っています。これは二十二丁石(本殿から約2.4kmを示す)。
国道477号線に並行する参道を進みます。
石鳥居も残っていますね。
その先は隠れた紅葉スポットだそうです。
一昨年の12月に営業を終了した、妙見の森 ケーブルの黒川駅に着きました。(地図②)
使われていたケーブルカーも残されています。
ケーブルの両側はエドヒガンが群生していて、満開のときにはピンクに染まって見応えがありますが、今年はまだ2分咲きくらいでした。
(ソメイヨシノはエドヒガンとヤマザクラの交配種(クローン)です)
近くで咲き始めていたエドヒガンを発見。
国道を外れて、台場クヌギ林へ入ります。入り口に残っている大きな台場クヌギの木。
その先には、鹿害を防ぐネットに囲まれた台場クヌギがいっぱい。(地図③)
大体10年周期で枝を切り落とすそうなので、エリアによってクヌギの大きさが違うそうです。
ピザ窯のあるウッドデッキに着きました。2年前はここで昼食をとりましたが、寒かったので場所を変えることに。
近くに最近完成した黒川里山センターの新棟に入館。(地図④)
中はこんな感じで、木の真新しい匂いと、程よく効いた暖房が心地よい。50分ほど昼食とコーヒータイムになりました。
新棟の北にある旧黒川小学校も2年前には見学できたのですが、耐震工事中ということで中に入ることはできませんでした。
遠くに満開のエドヒガンが少し見えました。
野菜の直売所に美味しそうな原木シイタケがあり、一人が買い始めると私も私もと次々に手が伸びます。私も400円のパックをひとつ買ってみました。
この日のもう一つの目的地、炭焼き窯のあるお宅へ。
川西市で唯一炭焼きを行っている今西窯です(地図⑤)。前回は息子さんが色々説明してくれましたが、今年はスケジュールが合わず見学のみでした。(もちろん事前に許可済みです)
炭窯も一つは空いていて、一つは焼き終わって窯出しを待つ状態でした。
小屋の中には仕込みを終わった炭が並んでいました。
クヌギを焼いて作られた炭はその形状から「菊炭」と呼ばれ、お茶席などで使われるそうです。
(よく聞く備長炭はカシの木から作られます)
近くには、人が入れるくらいに大きく幹が開いた台場クヌギがあちこちに。
14時半過ぎには駅前まで戻ってきて、参加者から一言ずつコメントをもらって解散しました。
2年前と比べて立ち寄れるところや説明が少なかったので、個人的には内容が今ひとつでしたが、初めて参加した20期生のみなさんは初めて体験するものばかりだったので、里山巡りを楽しめたようです。